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不動産のリースバックを利用した経営コンサルタント「CRIコンサルタンツ」の業界動向、時事経済ブログ

「相棒」と呼べる協調型ロボット

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産業用ロボット、生産支援ロボットは、実に夢のある分野です。さまざな形態の試行錯誤が続いていますが、そのなかで、人の隣で作業ができる「協調型ロボット」という発想が出てきました。川崎重工業(川崎重工業(株):東京都港区 金花芳則社長)が開発した「duAro(デュアロ)」。2本の腕を使い、人の作業を容易に置き換えられる「相棒」です。

 

必要なスペースは人間一人分

デュアロは、一見、かわいらしい小動物のよう。表面は白く柔らかい素材で覆われており、人に対する威圧感は一切ありません。人間一人分のスペースに設置でき、本体から水平に伸びた2本のアーム(腕)が連動し、部品の組み立てなどを行います。その作業の緻密さは目を見張るレベルで、自動車部品組み立てから、弁当の詰め込み作業までこなせるといいます。

 

初心者でも使えるコンセプトがミスを防ぐ

コンセプトも、秀逸です。いわく、「誰でも簡単に造れ、使えるロボット」。デュアロの仕事をチェックする作業者は、手元のタブレット(多機能携帯端末)を使いますが、「Aのボルトを取って、取り付ける」など表示がシンプルで、初心者でも扱えます。これにより、作業者がミスをするのを防ぎ、重点的に指導が必要な工程に人をさくなどの効率化も図れます。

 

2017年に4000台の生産目指す

デュアロの生産スペースは約220平方メートル。一人ひとりの作業スペースを小さく、有効に使えるよう配置し、工場内の小さなエリアで作業が完結するようにしました。生産開始から1年余りですが、平成28(2016)年末には、月産320台を製造。平成29(2017)年度は、国内で4000台の生産を目指します。人件費が世界的に高騰するなか、こうしたロボットが世界を席けんするかもしれません。

 

[2017.2.18]

前年比0.7%増、現金給与総額も0.5%増

安倍政権のアピールが功を奏したのか、会社員らが平成28(2016)年に受け取った賃金は、堅調な伸びを示しました。厚生労働省が発表した平成28(2016)年の毎月勤労統計調査(速報値)は、実質賃金が、前年から0.7%増加。名目賃金にあたる現金給与総額も0.5%増加し、所得環境が上向いていることを示しています。しかし、この流れが続くかといえば、不安材料もあがります。

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働き方改革がブレーキに?

その一つ目は、残業代の減少。同省が同日発表した平成28(2016)年12月の所定外給与は、1人当たり1.9%減と大幅に落ち込みました。企業全体の活動は活発化していますが、官民で取り組んでいる「働き方改革」が"ブレーキ"になり、残業代の減少を招いているものとみられます。ただ。長時間労働の是正は改革の根幹であり、残業時間の削減は今後も進むとみられます。

 

実質賃金アップの実感がなければ...

安倍政権が主導してきた物価上昇政策も、短期的には実質賃金の押し下げに働きます。原油高や円安の影響を受けてきた消費者物価指数は、昨年10月、ようやく上昇に転じましたが、実質賃金のアップが実感を伴うレベルにならなければ、消費意欲の復調にはつながりません。

 

 米国政権の政策も不確定要素のひとつ

米国のトランプ政権の政策の行方を、不確定要素の一つに挙げる声もあります。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)、北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し、移民の入国制限など保護主義的な政策が目立ちますが、先行きが見通せなくなれば、当然、経済活動全般に影響が出ます。経済は、単純な仕組みでは動きません。全体のバランスをどうとるかが重要です。

 

[2017.2.27]

国内回帰を業績回復の原点に

中国からアパレル関連企業の撤退が進むなか、「国内回帰」を業績回復の原点にした企業もあります。靴メーカーのアサヒコーポレーション((株)アサヒコーポレーション:福岡県久留米市 佐藤栄一郎社長)。
5年以内に生産をすべて国内に戻しますが、革を自動で裁断する設備を採用するなど生産の効率化などに10億円を投資し、売れ筋商品への対応力を高めます。

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「4000円の壁」を越えるために中国へ

もともと、シニア向けの靴には、「4000円の壁」があるといわれていました。小売価格が4000円以上になると、とたんに靴は売れなくなる。
それを打開するため中国へ渡ったわけですが、人件費の高騰で、この壁を越えることが困難になりました。人件費は、この10年で約7倍も高騰したといいます。

 

中国に伝えなかった技術で活性化

撤退方針が決まったあと、すぐに取りかかったのが、国内の生産拠点の活性化です。同社には、中国に伝えなかった「バルカナイズ製法」と呼ぶ技術があります。
温度が最大でセ氏140度、空圧が周りの3倍の高さになる大釜のなかで、「アッパー」と呼ばれる靴の上部とゴム底を1時間~1時間半かけて圧着します。素材の分子同士が結ばれ、靴の柔らかさと復元力を両立させた、吸い付くような履き心地です。価格より、この技術、品質を重視しました。

 

高付加価値化を勝機に結びつける

国内の工場で、4000円未満の靴を作るのは難しいとみられます。しかし、高付加価値化をはかり、履き心地の良さが消費者に認められれば、十分に勝機はあります。買収合戦が激しく、ノウハウがすぐに競合してしまう中国へ、あえて伝えなかった技術が、大きな運を呼びそうです。

 

[2017.2.25]

アパレル業界:中国の人件費高騰であおり受ける

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経済力の伸びを背景に、人件費の高騰が続く中国。かつて、「安い人件費」を求めて中国に進出した日本の企業群のなかで、ことにアパレル業界が苦戦しています。
大手のイトキン(イトキン(株):東京都渋谷区 前田和久社長)は、販売不振を理由に撤退を決めました。多店舗展開していた婦人服のハニーズ((株)ハニーズ:福島県いわき市 江尻義久社長)も、閉店が続きます。生産拠点としての優位性が揺らいだ今、戦略の見直しが急務です。

 

3万社が進出した「世界の工場」

中国は、巨大市場としても、生産拠点としても注目されてきました。一時は「世界の工場」とたとえられました。平成17(2005)年には1万数千社だった日本からの進出企業は、平成23(2011)年に3万社を突破。
人件費の安さに加え、拡大する中国の消費市場、膨大な中間層の存在が魅力でした。しかし、そのどちらもが成熟し、競争が激化するなか、撤退もやむを得なくなったのです。

 

イトキンは2016年に完全撤退

イトキンは平成28(2016)年、完全撤退を終えました。ピーク時には、中国国内で300店を展開する勢いでしたが、地元企業との競争激化で採算が著しく悪化しました。同年2月、投資ファンドのインテグラル(インテグラル(株):東京都千代田区 佐山展生社長)の傘下に入りましたが、収益は改善しませんでした。ハニーズも、主力の出店先だった百貨店からの退店を進め、平成29(2017)年春までの3年間で約270店を閉店します。これにより、約600だった店舗網は430に減ります。

 

サンコー鞄は国内自社工場を再稼働

スーツケースメーカーのサンコー鞄(サンコー鞄(株):愛知県長久手市 桑山修社長)は、平成27(2015)年夏、国内の自社工場を再稼働させています。
それまで、全量を中国で生産していましたが、賃金が年に10%のペースで増え、生産コストが急激に上昇するなか、円安を販売価格に反映させた影響も加わって、顧客が離れてしまいました。付加価値を高めた商品へ戦力を転換します。

 

[2017.2.24]

治療を個々に合わせていく時代

最先端の画期的ながん治療薬が次々に誕生しています。医療イノベーションのかけ声のもとに生まれた、日本発の肺がん治療薬「オプジーボ」。従来の抗がん剤とは全く別の作用機序の薬です。膨大な患者の遺伝情報を解析して最適な治療法を探す、プレシジョン・メディシン分野でも、各研究施設がしのぎを削っています。治療を個々人に合わせていく時代が始まります。

 

がん治療に起きたパラダイムシフト

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オプジーボについて、日本がん免疫学会理事長の河上裕慶応義塾大学教授は、「がん治療にパラダイムシフトが起きた」と言い切ります。従来の抗がん剤は、がん細胞と一緒に、周辺の細胞組織を傷つけました。副作用も強い。その次に、分子標的薬という、がんの特殊な遺伝子に反応し、狙い撃ちする薬ができました。今、話題の「オプジーボ」は、小野薬品工業(小野薬品工業(株):大阪府大阪市 相良暁社長)などがつくる、その次の世代のがん免疫薬です。

 

病をもって病を制する免疫約

がん免疫薬は、体内で異物を排除する免疫の働きを使い、がん細胞を攻撃します。がん細胞には、その攻撃をさせないように、免疫をおとなしくさせる仕組みが備わっていますが、その仕組みを外し、がん細胞をたたくのです。極端な言い方をすれば、免疫が過剰に働く自己免疫疾患を体内でつくり、その力でがんをやっつける。病をもって病を制するわけです。同様の効果があり、オプジーボとほぼ同額の「キイトルーダ」も、このほど承認されました。

 

遺伝子情報でリスクを探す分野も急伸

ほかに、遺伝子情報を駆使し、DNAや*RNAからがんのリスクを探す分野も、急速に伸びています。DNAからは、家族性のがんなど遺伝性の疾患がわかり、生活状況によって変化するRNAの傷からは、がん発生につながるリスクが予測できるとされます。いずれも患者にはありがたい分野ですが、医療費もかさむため、保険がどこまでを対象にするか。今後の展開に注目です。

 

*RNA:リボ核酸。DNAと共に遺伝物質で、核酸のひとつ。DNAの情報に基づいてアミノ酸からたんぱく質を合成する。

 

[2017.2.23]