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不動産のリースバックを利用した経営コンサルタント「CRIコンサルタンツ」の業界動向、時事経済ブログ

逆風のなかで不死鳥のように

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隣国の韓国を代表する企業、サムスン電子(京畿道水原市 イ・ゴンヒ会長)。スマートフォンの品質問題や、大統領の口利きに関連したトップの逮捕など、これ以上ない逆風のなかにいます。ところが、今月発表した平成29(2017)年1~3月期の連結営業利益は1兆円近くに達し、前年同期比48%増。四半期ベースで過去2番目の高水準でした。本業の半導体メモリーが奮闘しました。

 

営業利益は日立の7倍

同社の連結営業利益(速報値)は、9.9兆ウォン(約9900億円)。四半期で約1兆円という営業利益は、日本の総合電機首位である日立製作所の約7倍です。部門別収益はまだ明らかになりませんが、3分の1は半導体部門で営業利益を稼いだ模様。前年同期(2.63兆ウォン)に比べて2倍超の業績で、ライバル国、ライバル社ではありますが、見事です。

 

半導体需要が拡大するスーパーサイクル

世界半導体市場統計(WSTS)によると、半導体の市場規模は平成29(2017)年に3461億ドル(約38兆円)と過去最高に達する見通しです。スマホの市場拡大だけでなく、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」向けなどの新たな需要も生まれています。長期にわたって半導体需要が拡大する「スーパーサイクル」に入った、と指摘する専門家もいます。サムスン電子は、現時点では、この流れにうまく乗っています。同社幹部は「好況は18年まで続く」と発言しました。

 

好業績は過去の施策の成果?

しかし、現在の好業績は、2~3年前に打った施策の成果とも言えます。李副会長が贈賄の罪で起訴されて陣頭指揮を執れず、大型M&A(合併・買収)などによる新事業育成への影響も懸念されるなか、浮沈の激しい半導体だけに依存しない収益基盤をつくることが急務と言えます。

 

[2017.4.15]

「日の丸連合」案、浮上

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東芝((株)東芝:東京都港区 綱川智社長)の半導体メモリー事業を分社した「東芝メモリ」を巡り、救済策が難航するなか、官民で資金を負担する「日の丸連合」で同社に出資する計画が浮上しているようです。なぜ、日の丸連合なのか。海外への技術流出を恐れるためです。

 

一次入札の中心は海外企業

東芝は、東芝メモリの株式の売却で、債務超過を解消する計画です。今年3月末、一次入札を締め切りました。名乗りを挙げたのは10社前後とされますが、主力は、海外の企業。米ファンドのシルバーレイク・パートナーズと米半導体大手ブロードコム(カリフォルニア州)、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業、米ウエスタンデジタル(カリフォルニア州)、韓国SKハイニックス(京畿道利川市)、米マイクロン・テクノロジー(アイダホ州)などでした。

 

経産省が気をもむ技術の国外流出

売却先の選定は、金額だけで決められません。東芝側は、国内工場の維持や雇用継続を求めており、これに、海外企業がどう応じるか。さらに経済産業省が重視するのが、海外への技術流出です。ことに中国勢への売却は避けたいところ。昨年末から、z(ソニー(株):東京都港区 平井一夫社長)や、日立製作所((株)日立製作所:東京都千代田区 東原敏昭社長)などに接触してきたものの、各社が慎重姿勢を崩さないなか、日の丸連合の発想になりました。

 

市況変化が激しいメモリー事業

確かに、この案件は、買収企業側にもリスクがある。東芝のメモリー事業の売却額は1.5兆~2兆円といわれますが、市況変化が激しく、投資負担も大きい。だからこそ、国内企業でこの窮地を救い、経済再生の象徴にしてほしいものです。長期的、国家的戦略を期待したいと思います。

 

[2017.4.14]

ウエスチングハウス破産申請

東芝((株)東芝:東京都港区 綱川智社長)の経営再建は、本当に厳しい道のりです。今年3月末、米原子力子会社ウエスチングハウス(WH/ペンシルバニア州 ダニエル・ロデリックCEO)が、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を米国の連邦破産裁判所に申請しました。経営危機の起点となった海外原子力事業から、これで完全撤退となります。

 

3月期1兆100億円の連結最終赤字

負債総額は計98億ドル(約1兆900億円)。今回の決断により、今年3月期の決算は、1兆100億円程度の連結最終赤字に陥りました。リーマン・ショック後に日立製作所((株)日立製作所:東京都千代田区 東原敏明社長)が計上した7873億円の赤字を上回る額で、国内製造業では過去最大です。従来予想の3900億円から1兆円超に拡大したことも衝撃でした。再生手続きの過程ではありますが、債務保証の履行などが重くのしかかっており、財務状況は実に厳しいです。

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半導体メモリー事業が次の焦点に

WHの破産法申請で、今後の焦点は、主力である半導体メモリー事業の分社と売却に移ります。分社による新会社の株式を売却し、原発による損失の穴埋めを目指しますが、期待通りの高値で売却し、債務超過を解消する道は至難と言えるでしょう。「成長のけん引役」と位置づけてきたメモリーと海外の原子力事業の両方を失うのですから、まさに崖っぷちの状況です。

 

上場廃止の可能性も

平成30(2018)年3月末に債務超過を解消できないと、東証の規定で、上場廃止になります。再建にメドが立った段階で、財務改善と成長資金の確保へ公募増資を行う可能性が高いと思いますが、そこにつなげるためにも、メモリー事業の売却を好条件で進めなければならない。とにかく頑張ってほしいと思います。

 

[2017.4.13]

4年間で件数6倍、金額3倍

技術や人材の取り込みを狙い、大企業がベンチャー企業(VB)を買収したり出資を増やしたりする動きが急増しています。平成28(2016)年の出資などを含めたM&A(合併・買収)は347件。平成24(2012)年に比べ、件数で約6倍、金額で約3倍に増えました。異業種を含めた競争激化や製品サイクルの短縮化が進むなか、VBの力を最大限に活用しようという流れで、今後の潮流になるでしょう。

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目的は外部の技術を自社に取り込む

買い手の大半は国内外の大企業。投資目的の買収ではなく、外部の技術などを自社に取り込み、新製品を生み出す「オープンイノベーション」の手法をとっていることが特徴です。最大のメリットは、投資額こそ増えるものの、VBの技術や人材を自由に活用できることでしょう。米グーグルの自動車分野への参入などをイメージすれば分かりやすいと思いますが、異業種間の競争や、人工知能(AI)など新技術との融合が生き残りに不可欠となるなか、有効な手法です。

 

大塚HDの医療VB買収

大塚ホールディングス(大塚HD(株):東京都千代田区 樋口達夫社長)は、医療機器開発VBのバイオメディカルソリューションズ((株)バイオメディカルソリューションズ:東京都中央区 廣内武社長)を買収しました。脳内に詰まった血栓を取り除く高度な医療機器で、超高齢社会の日本では需要の急増が見込まれます。大塚HDとしては「全てを自前で開発するのは難しい」と判断しての決断でした。

 

大企業のブランド力で成長を加速

オープンイノベーションは、VB側にもメリットがあります。大企業の営業網やブランド力を使い、成長を加速できるからです。国内ベンチャーキャピタルの平成27(2015)年度の投資額は1302億円と、米国の50分の1以下。この流れを加速させることが、日本の経済成長につながります。

 

[2017.4.12]

デフレの出口はまだ遠い

日銀が、3月の全国企業短期経済観測調査(日銀短観)を発表しました。内容は、よくもあり、悪くもあるといったところ。海外経済の持ち直しや円安などを背景に、大企業、中小企業とも景況感が改善し、経済は回復基調です。一方で、米欧の政治リスクなど海外情勢に対する企業の警戒感が強く、先行きは悪化が予想されました。デフレの出口はまだ遠そうです。

 

非製造業は6四半期ぶりに改善

業況判断DIという指標があります。「景気が良い」と感じている企業の割合から、「景気が悪い」と感じている企業の割合を引いたもので、50が横ばいを表し、それを上回ると「景気が良い」、下回ると「景気が悪い」と感じる企業が多いことを示します。今回の調査では、大企業・製造業がプラス12、同非製造業がプラス20で、前回の昨年12月調査に比べ、それぞれ2ポイント改善しました。改善は製造業が2四半期連続、非製造業が6四半期ぶり。中小企業も、製造業がプラス5と4ポイント改善、非製造業がプラス4と2ポイントの改善でした。

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個人消費の持ち直し?

業種別では、はん用機械や自動車などが比較的大きく改善しました。海外経済の回復による輸出の増加や、円安進行による業績改善に期待が集まっている様子です。宿泊や飲食サービスなども改善しており、個人消費がやや持ち直してきたことを反映している可能性があります。

 

先行きは全体的に悪化の予想

一方、先行きについては、大企業・製造業がプラス11、同非製造業がプラス16、中小企業・製造業がゼロ、同非製造業がマイナス1と、全体に悪化が予想されました。米国のトランプ政権は、どうにも安定性を欠きます。保護主義的な政策運営は世界的懸念材料といえます。

 

[2017.4.11]