グラズノフ ヴァイオリン協奏曲 イ短調 | 音に巡る想い(2005~2010) / ビデオ画像と音楽(2011~)

音に巡る想い(2005~2010) / ビデオ画像と音楽(2011~)

クラシック音楽に目覚めたのはSP時代だった。知人から借りたレコードが
きっかけ。後にLPを集めたりしたが、時に感動して涙した頃が懐かしい
な~。/

主に四季の花や自然の風景などビデオ撮りした動画に、出来るだけ自作のBGMを付けて載せたいと思います。

つぼ巣から幾度か落下騒動のあった文鳥の雛が
全6羽とも順調に育ちましたが、これらを全部飼う
のは大変なので、白と桜と思える2羽を残して、あとは
一昨日小鳥店に4羽を引き取ってもらいました。
手放すのは惜しく、つらかったですが思い切りました。


さて、今回は初めて聴く曲で、グラズノフのヴァイオリン
協奏曲イ短調作品82です。
正月から賑やかだった鳥かごが急に静かに淋しくなった
気持ちを反映するかのように、ほの暗く憂鬱で、肌寒い感じ
もするような出だしの旋律でした。
やがてそれは細かい旋律に変わって、華やいだ気分になり
ますが、センチメンタルな色合いで進みます。

すると今度はゆっくりした新たな楽想で、落ち着いた情感の
ある音楽で、私はここが気に入りました。
これが第2楽章にも思えそうなのですが、再び技巧的で忙しい
ヴァイオリンに転じて、そこには冒頭の旋律がオーケストラで
何度か出るので、やはり最初から一続きの音楽なのが分か
ります。
これがカデンツァに繋がっていくと、急にオーケストラの低音
が暗雲立ちこめて嵐の予感を醸し出すのです。

しかし、そこに現れたのは意外にもトランペットのファンファーレ!
明るく華やかな旋律でヴァイオリン・ソロにも、またオーケストラ
のテュッティにも受けつがれます。
今回初めて聴く曲でしたが、このメロディだけはよく聞き覚えの
あるものでした。
このトランペットからが第2楽章とする説もあるようですが、楽譜
上は一切そんなことないそうです。
華麗さと野性味を兼ね備えたようで、スペインの音楽を連想し
ます。
それが次第に高揚して、独特のオーケストレーションの面白さ
も加わって興奮のるつぼと化したところで全曲の終りとなります。


 演奏:ヘンデル/スメターチェク指揮プラハ交響楽団