昨日のシューベルト第6交響曲、どうもひどい感想が
後味悪くて、今ネットでビーチャム/ロンドンフィルの
演奏をみつけて聴いてみました。
なんとなんと、かなり印象が違います。これなら、あんな
感想は書かなかったはずです。
どうも昨日のは、ベームの演奏に原因があったのです。
ビーチャムの演奏は、強弱のつけ方が明確で、そこに
ニュアンスと趣きがあります。それでこの曲の良さが随分
分かる気がしました。
特に第2楽章は第一主題が極めて優雅です。第二の主題
はベームほどせっかちでなくゆったりで、この楽章全体の
雰囲気を壊していません。そして最初の部分に戻った時の
のどかさ。美しい叙情が流れていました。
第3楽章は軽くて爽やか。トリオはベームより速くて決して
重たくなくてよかった。くどく感じなかったので、繰り返しを
省いていたのかも知れません。
第4楽章 ゆっくりと落ち着いた演奏でした。第二主題の
低弦の伴奏がとても印象的。
先ほどとは逆で、繰り返しがあったのか、ゆくりした演奏が
さらに長く感じましたが、最後のコーダではテンポを速くして
きりっと締めくくった感じでした。
ともかく、全体に情趣があってロマン派の香が漂う印象で
ありました。
なお、ベーム盤、LP片面に収めた点が、第2楽章を速く、
また全体を一本調子にさせたのかも知れませんね。
ビーチャム/ロンドンフィルの演奏: