海津大崎 と 水上の音楽 | 音に巡る想い(2005~2010) / ビデオ画像と音楽(2011~)

音に巡る想い(2005~2010) / ビデオ画像と音楽(2011~)

クラシック音楽に目覚めたのはSP時代だった。知人から借りたレコードが
きっかけ。後にLPを集めたりしたが、時に感動して涙した頃が懐かしい
な~。/

主に四季の花や自然の風景などビデオ撮りした動画に、出来るだけ自作のBGMを付けて載せたいと思います。

ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団, ヘンデル, サージェント(マルコム)
ヘンデル:水上の音楽

昨日は元職場の同僚たち6人と、琵琶湖北西端のJR永原駅から
マキノ駅まで約12キロを歩いた。

その半分くらいは湖岸の桜並木。「近江湖の辺の道」と名づけられた
散策道で、桜の名所海津大崎の景勝地。
延々と続く桜並木のすべての木が、丁度満開に咲き誇ったばかりで、
かなりの風にも全く花びらが散ることはない。
ところどころで浜辺に降りて歩くと、時々波しぶきを受ける。
湖北の風はかなり冷たかったが、お蔭で最後まで汗ばむことは
なかった。
勿論大勢の人出で、花見船が湖面を行きかう。


10年ほど前、同期退職のメンバーで、幹事さんに1年前から予約を
取ってもらって、海津大崎の桜を見渡せる湖畔の料亭「湖里庵」で宴を
開いたことを思い出す。あの年は桜が例年より早くて、当日はやや遅
かった。
その料亭の前を通り過ぎてマキノ駅に着く。


京都で飲むはずだったが、マキノ駅前に食堂があったので、そこで
ビール、酒をおでんや鳥のたたき、なすのでんがくなどで呑んだ。
マキノ発の列車時刻を店員さんに教えてもらって、丁度1時間のところ
だったが、延長してしまう。


しかし、まだそれだけでは終わらなかった。
京都駅近くでまた飲みなおし。皆アルコール好きだ。一人は麦焼酎
オンリー。毎朝一杯呑んでから散歩、夕飯時は2杯だそうだ。
朝9時に家を出て、帰宅は10時だった。


花見船からの連想で、今日はヘンデルの組曲「水上の音楽」
イギリス王ジョージ一世のテームズ河での舟遊会に、50名の楽団員
を乗せた船上で演奏されたとか。

後にイギリスの指揮者ハーティが6曲を選んで編曲したのが有名で、

数日前に入手したマルコム・サージェント指揮のロイヤル・フィルハー

モニー管弦楽団の演奏によるCDで聴く。


第1曲冒頭、一発の低音の響きを聴いた瞬間からこれは尋常でない
ものを感じて身震いするほど。
テンポはゆっくりとして、深々とした響きで堂々としたもの。


第2曲のアリアの美しいこと。各フレーズの終りでも音は途切れることなく
とてもソフトに保持されている。


第3曲ブーレは速くて生き生きとはずむ。


第5曲のフルートと伴奏の弦のニュアンス、弱音気をつけたヴァイオリン
の旋律と低弦のピツィカートの雰囲気なと、心憎いほどの優雅さ。


第6曲は勇壮・華麗を極め、最後はテンポを遅くして堂々たる締めくくりと
なる。


どこを聴いても、すべての音に まるで血が通ったような生命感を感じる。
それがふくよかで、深みと典雅さを醸し出している。
これまで親しんできたセル/ロンドン響も勿論すばらしいが、今日のCDの
ニュアンスに富んだ趣きはたまらない。
こんな素敵な発見があるから、やはり聴くのは止められないな~。