4月15日は「勝手にヴァイオリンの日」ということで・・・・
miwaplanさん、ダンベルドアさん共同企画、毎月2回の
「勝手に××の日」に先月から参加させてもらっています・・・・
バッハの「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ」全6曲から
第1番と2番を聴きました。
伴奏の有無を問わず、ヴァイオリン独奏曲の中で、私にとっては
最も心惹かれるものと言えそうです。
丁度1年ほど前、昨年3月30日にこの曲の第3,4番を取り上げ
た時に書いていますが、最初LPで買ったコーガンとリヒターの
演奏で受けた印象と感動が非常に強かったからでもあります。
第1番ロ短調
第1楽章 荘重なチェンバロの伴奏の後に弾き出されるヴァイオ
リンの旋律は、長く長く引き伸ばされて独特の趣きを感じさせます。
荘重、悠久の感と言えばいいのでしょうか。
第2楽章 最初聴いた時から、この旋律にどれほど惹かれたこと
でしょう。これが、このソナタ全6曲の魅力にとり付かれるきっかけに
多分なったと思います。
この旋律の情感はなんと表現してよいのか・・・・。
「悲しみを超えて深い愛」・・・・・・、あまりの感動に涙が溢れるほど
だったような記憶を思い起こせます。
第3楽章 ピツィカートを思わせるようなチェンバロの伴奏に乗って
ヴァイオリンが切々と歌って行く、この情緒もどう表現してよいのか。
解説では、「高貴な・・・」「柔和で表情豊かな・・・」の文字が。
第4楽章 溢れる精力をはじけ出すような溌剌とした楽想です。
コーガンのヴァイオリンの、なんと強靭で生命力にみなぎっていること
でしょう。
第2番イ長調
第1楽章 前の終楽章からは、とてもソフトで優雅な調べに思え
ます。落ち着いた気分です。
第2楽章 第1番の終楽章にどこか通じるエネルギーがあります。
線はあれよりもずっと細いですが、上昇する旋律などに張り詰めた
精力を感じさせる曲。
第3楽章 チェンバロの伴奏が第1番の第3楽章を思わせますが、
それとはちょっと違う。解説では「リュートの効果」とあります。
ヴァイオリンの旋律はやや悲哀感の漂うものです。
第4楽章 第2番の中では最も分かり易い旋律で、最初聴いた時から
私を釘付けにしてしまいました。第1番の第2楽章と共に、この旋律で
もって ますます私はこのソナタ全6曲の虜になっていったのですね。
コーガンの生命感溢れる演奏が、この美しい旋律に すばらしい情感の
魅力を添えています。
決して分かり易い旋律ばかりではないのですが、楽想の底に流れる
深~い情感に惹かれます。その上に私が非常な感動を覚えるのは
昨年3月に書いた次のようなコーガンの表現によるのです。
「コーガンの強靭な音、強い生命が宿っている、とでも言うような表現、
緊張感のある厳しい表現」。