桜が満開です。昨日は天気もよく、暖かくなたのでビデオカメラを
持って出かけました。
京都府立植物園の入り口を入って、チューリップ花壇を前景に桜が
満開でした。
下は哲学の道。 明るさを少し絞りすぎたかな。
今日は先日大阪の日本橋で買った中古LP盤「音の詩人・
ディーリアス1800シリーズ」から、第2面の「'イルメリン'
前奏曲」と「楽園への道ー間奏曲」を聴きました。
「イルメリン」はディーリアスの最初のオペラだそうです。
台本は作曲者自身が北欧のお伽話しに基づいて書いたそうで、
王子が幻に見た未知の国へ流れる白銀の河を下ると、彼の信じた
通りに、そこで理想の女性、王女イルメリンと結ばれるというもの。
音楽は、先ず木管によって歌われる上昇的旋律は、夢見るような
雰囲気であり、それがヴァイオリンに受け継がれ、またハープでも
奏されるといった具合に重なるにつれ、物語のロマンティックな香り
が高く感じられてくる。
「楽園への道ー間奏曲」は、「村のロメオとジュリエット」というオペラ
の最後の第6場への間奏曲として書かれたもの。
音楽は先のオペラ前奏曲と同類に聞こえるが、前のような夢見心地
よりも暗い感じである。盛り上がるところが2回あるけれども、それは
悲劇を思わせる。
前半のそれは恋人両家の争いを、後半では、恋人同士が死によって
恋愛に終止符を打つ覚悟を想わせる。
楽園とは今は荒れはてているが、そこに立つ一軒の別荘と、その裏手
の川に浮かぶ小舟。
デートに出かけた恋人が運悪く人に見つかって、2人がそこに逃げ込み、
乗った小舟は川を下るうちに沈む。
そういった描写はあまり具体的には感じられないが、ディーリアスはその
状況を印象的に描いていると言ってよいのだろう。
このオペラは彼の最高傑作の一つに数えられ、この間奏曲は「最も瞑想
的で落ち着いた美しさにみちたものであろう」(解説)。
演奏:バルビローリ/ロンドン交響楽団(LP盤)