笠貝は似たようなのがあって、見分けに困りますよね。
各種の説明で個々に書いてるけど、まとめてみました。
今回はスジ(肋:ろく)のあるタイプで間違えやすい、ウノアシ~キクノハナガイ~コウダカカラマツ~カラマツガイ
写真の左列がウノアシ、二列目がキクノハナガイ、三列目がコウダカカラマツ、右列がカラマツガイです。
左列のウノアシと右列のカラマツガイはまったく違うのでわかりますよね。でも隣同士は似ていて、混同してしまいます。グラデーションに徐々に変わっていって、左列と右列は大きな変化!
ウノアシとキクノハナは似ていて、キクノハナとカラマツガイは似ている。
しかし、ウノアシとカラマツガイは似ていない。
そう、こうやって、似たもの同士を分類して仕分けていくと、貝の名前を覚えやすいですよ!!

まず左の二列、ウノアシとキクノハナガイ。
これらはよく似ていて、キクノハナをウノアシと間違って紹介してるサイトもあります。
放射肋(ほうしゃろく)のパターンが違います。よーく見てください。
ウノアシは星型、キクノハナは菊の花びら。
ウノアシガイ
7~8本の肋が強く張り出していて、水鳥の水掻きのような「鵜の足」です。
殻の色は黒青色で、黒色や白色の縞模様があります。
キクノハナガイ
黒~紫褐色の地色に7~10本の太い白色の放射肋(ほうしゃろく)。
その中の1本がやや太めなことが多いようです。
キクノハナではメインの肋の間に細かい肋があるけれど、ウノアシにはありません。
両者は所属する科も違います。ウノアシはユキノカサガイ科でキクノハナはカラマツガイ科。
右の二列はカラマツガイ科、最右がカラマツガイで右から二番目がコウダカカラマツガイ。
コウダカカラマツガイは千葉県内では生息がないとされていますがアヤシイです。
奄美諸島から南に生息とされていて、この標本も沖縄シーカヤックツーリングで採集しました。
実は南紀でも見つかっているそうです。黒潮に乗って来ているのでしょうか?温暖化の影響とあいまって、北限が上がってきているようです。なので房総で見かける可能性も充分ありそうですね。
見つけてみたいなー。
両者はよく似ています。でもコウダカはあきらかに高さがあります。異常に高いです(コウダカカラマツのコーナー参照)。
普通カラマツに較べてコウダカカラマツは肋がかなりクッキリ彫りが深いですね。メリハリがくっきりしています。
カラマツガイは黄白色の放射肋(ほうしゃろく)がほぼ均等に多数あり、揃ってる!という感じがしますが、コウダカカラマツはメイン肋の間にサブ肋があります。
そのサブ肋のあるのがキクノハナとよく似てます。似ているけど、メイン肋のようすが違いますね。
キクノハナは7~10本の太い白色の放射肋、コウダカカラマツの放射肋は13~15本です。
肋自体も、較べてしまうと、キクノハナの肋はなんだかだらしなくて、コウダカカラマツの方が節度あるって感じがしませんか?
あと、あきらかに高さも違いますから。

こちらは裏側の写真です。裏側も大事です。
列の並び方はいっしょです。
ウノアシとキクノハナは老貝では迷うことがあります。でも 裏返すと明確に違います。キクノハナは裏からも肋がくっきり白く見えます。
キクノハナとカラマツ兄弟とも違いますね。カラマツ兄弟の方が、肋がそろっています。
同じカラマツガイ科でも、キクノハナは外れ者なのかな?
また、体内構造の違いもあります。
ウノアシは鰓呼吸のため水中で元気ですが、 カラマツガイ科の貝たちは肺呼吸できるため、干潮時に陸上でも活発に動いて藻類を食べ回るようです。
コウダカカラマツ、房総で見つけたいものですね。
見つけたさいは、生息状況も記録しておくことが大切です。
場所、日にちと時刻と水面からどのくらいのとこにいたか?
しばらくぶりの更新でした。本業のシーカヤックや自転車のスクール・ツアーのアルバムページ更新が忙しかったもので・・ m(_ _)m
標本は色々増えていますー。