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ZEN房総博物館

シーカヤックやマウンテンバイクツーリングなどアウトドア活動で出会ったものたち。
主に房総で活動していますが、興味深いものたちであふれています。
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ネコザメのアゴとフィギア

ネコザメ
■学 名:Heterodontus japonicus

フィギア:エポック社「 地球生命紀行 サメ・エイ」シリーズ

ネコザメ君のアゴはユニークな形です。
いわゆるサメのアゴとはかけ離れた形状です。




歯はその種が主食とするものに適応した形状となります。




 良く見ると、前方と後方で違った形状の歯ですね。

 前方は噛み切るというよりも、ひっかけて奥に送り込むような働きをしそうです。
サメ類の歯は先端がダメになっても、奥からどんどん生えてきます。その特性をうまく使って、前列だけでなく、中間や生え元までも総動員して機能させているようですね。

 後方はスリ潰すための石臼のようです。


奥歯を裏から見たとこ。
「サザエワリ」という地方名の通り、サザエをバリバリ食べてしまいます。
サザエやウニが好きというグルメぶり!


巻貝のようです。
絶えず更新されるサメの歯!付け根の方から徐々に新しい歯が生まれていくのですね。
新しい歯は磨耗が少ない。



 前の歯は良く見ると一本が3本から出来ています。
古いタイプのサメの名残です。
活きてる化石ラブカも3本歯です。
それが両脇がだんだん小さくなって、漢字の『山』型のサメがいたり、両脇が本当に小さくなったり、それを副咬頭と言い、ある種では胎児の時だけ付いてたりする。

 またサメの歯はザラザラの皮膚(楯鱗:じゅんりん)から進化したと言われているのが納得できる。
 ネコザメをいただいたので、顎の標本作り。
グロ注意です!


 口の中の歯茎から切っていけば簡単そうですが、ネコザメ君はオチョボ口なので、それはできません。
大きなカッターナイフで切っていきますが、サメの皮は硬いので表側からは刃が立ちません。



 裏側の柔らかいとこからナイフを入れていきます。



 皮を剥ぎながら切り進めます。



 ようやく顎が現れてきました。
顎周辺の筋肉は硬く、しっかり付いています。



 コレコレ!この巻貝みたいなのが、ネコザメ特有の奥歯!
やっと出てきた!



 顎まわりの肉を大まかにとれてきました。





 顎の奥から見たとこ。
ネコザメの主食はサザエやウニ! それをバリバリ砕いてしまう強力な奥歯です。
サメの鋭い歯とはかけ離れた歯。



 今度はナイフではなく、蟹スプーンで顎に付いてる肉をそいでいきます。



 ネコザメの顎は強力!大きな顎、そこにシッカリ付いた筋肉!腱を引っ張りながら切断する箇所もあります。



 閉じたままの顎を開けるには、上下を結んでる腱を切らなくてはなりません(外側のみ)。
歯の周辺粘膜は取りきれません。
この後は薬品処理です。




パイプフィニッシュに漬け込みます。
細かい肉や粘膜が溶けてきます。
濃度と時間管理が大切で、溶けすぎてしまってもまずいです。
今回5倍くらいに稀釈して3時間です。
観察しながら調整します。



 水洗いして(というか漬け込んで薬抜き)から乾燥させますが、軟骨の顎は水分含有量が多くて、水分が抜けていくと変形するので、モチ網に針金で固定します。
良く見てください。白くなってるとこは乾燥してるとこ。半透明っぽいところはまだ水分を多く含んでいるところです。



 乾燥二日目、左右方向に縮んできてしまいました(><)
針金の縛りが甘かったです。食い込んでいる部分もあります。
もっとたくさんの箇所で面で押さえる固定の方がいいですね。
タイラップなどの方がよかったかな。
左上を見てください。フチがカールしてるでしょう。これも乾燥縮み。



でも大丈夫、まだ柔らかいので、左右に引っ張って固定し直して、乾燥続行ですー。
 家が漁師の友人Y君がサザエとサザエ割りを持って来てくれました。
サザエ割り((サザエ・クラッカー?)があると、硬いサザエの殻も簡単に砕いてくれます。
一家に1台あったほうがいいですー!(^^)

 「サザエ割り」とはネコザメ君の地方名です。
ネコザメの大好物はサザエ、ウニとグルメです。
サザエを割るのに適した歯(アゴ)を持っています。
 サザエの殻をペンチで砕いてみてください。
なかなか困難です。
 ネコザメ君はバリンバリン食べてしまうのですねー。

 以前からアゴの標本が欲しかったのですが、すぐ手に入りそうなものと思っていましたが、なかなかその機会がなかったです。
 今回、本体丸ごと手に入ったので、アゴの標本を作りますー。







鴨川シーワールドの元館長で、東京海洋大学OBでもある故鳥羽山照夫博士が東京海洋大学に寄贈された貴重な鯨類骨格標本の中から、特に鯨類の頭骨を紹介する日本初の鯨類頭骨図録「鳥羽山鯨類コレクション~東京海洋大学所蔵鯨類骨格標本の概要~」の出版を記念して、図録掲載標本の展示を行われました。



東京海洋大学品川キャンパスに行ってきました。
本当は、 図書館展示ホールと水産資料館2階で行なわれていたはずなのに、なんと校舎のリニュウアル工事が始まっていたので、期間中にもかかわらず、水産資料館に立入ることはできませんでした(怒)! なんたる縦割り! 
でも、意外な常設展示の鯨ギャラリーで全身骨格を見ることができました。



「鯨ギャラリー」には、セミクジラとコククジラの全身骨格標本が展示されています。



セミクジラは、体長17.1m、体重は67.2トンに及び、完全な骨格標本としては世界最大級だそうです。
ヒレが手だと言うことがよくわかりますね。それにしてもデカイ!


顔もでかいセミクジラ








 深海展 :国立科学博物館 20130713~1006
この少し前にNHKで放送されたダイオウイカなどの番組との関連だけあって、平日でもけっこう混んでいました。
 私のお目当ては深海ザメ。
もちろんダイオウイカも凄いけれど、実は今回の深海展での隠れた目玉は「スケーリーフット」ではないでしょうか。


 入場してすぐ、深海のすごさを展示しています。
高い水圧の世界!
水圧でつぶれた金属バットやCO2ボンベ!
あんな硬い物がぺチャンコになってしまいます。
そんな世界でよく生物が生きていられるものですね!



 潜水艇「しんかい6500」のレプリカもすごい人だかり!
私はお台場の科学未来館で乗ったことあるので今回はスルー。


「しんかい6500」の母艦の模型


 房総周辺にも深海があります。
内房・金谷沖から始まる東京湾海底谷(いっきに水深500mへ)、鴨川沖の鴨川海底谷(いっきに水深2000mへ)
シーカヤックで海を漕いでいるのですが、自分たちが浮かぶ下がどうなってるか思うと楽しいですね。



 そして大人気のダイオウイカ!
NHK特集で流れた世界初の生体映像やら衝撃的でしたね。
小笠原の海に粘った窪寺博士の執念!
黒山の人だかりです。
 しかし、これで気を良くしたダイオウイカ君、
人間界に行けば人気者になれるぞと、その後2013年冬からは日本中あちこちの沿岸に出没。
三浦沿岸にも出てくる始末~!



 レプリカの下には液浸標本の実物ダイオウイカ!
しかしコレ、実は会場である国立科学博物館に昔から常設展示されている物なので、ココの常連には新鮮味はありません。



 ダイオウイカのコーナーで度肝を抜かれたのは!
宿敵であるマッコウクジラの実物大ヘッド!
垂直に深海に潜っていく様を表現しています。
深い、暗い海の底で壮絶な戦いが繰り広げられているのですね。
マッコウ君の裏側は、解剖的内部構造開示。



深海のふだん目にすることのない珍しい生物がたくさん展示されていました。



 大王と言えばダイオウグソクムシも深海生物では人気が高い!
ダイオウグソクムシ 英名:Giant Isopod
水深200~1000mの深い海に生息。
等脚類(ダンゴムシの仲間)としては世界最大で大きいものでは全長50㎝、体重1kg。
海の掃除屋と言われ海底で餌となる他の生き物の死骸を食べています。
ダイオウイカと深海王国の大王の座をかけた闘争があるのか?



新江ノ島水族館のダイオウグソクムシ動画
https://www.youtube.com/watch?v=3aW_75EG0XA


 深海は時間が止っているのか? 
環境が太古と変わらないから進化の必要がないのかな?
代表格のシーラカンス以外にも、進化を止めた大昔の生きた化石種は少なくない。
ってことで、生きてる化石コーナーもとても興味深かった。
ラブカ、オウムガイ、オキナエビス、ウミユリ、セイスイガイなどが展示されていました。
化石種と原生種が並べて展示されています。



 オキナエビスガイは深海に住む生きてる化石。
火炎模様が美しい、貝の女王です!
深海にいるので、残念ながら波打ち際のビーチコーミングでは拾うことはできません。
陸上でGetするには化石(生きてない化石)採集という手もありますが…。


 過酷な環境である深海、その中でもさらに過酷な、300度以上の熱水やら猛毒の硫化水素ガスが吹き出る場所がある。
熱水に含まれた鉱物が冷え固まった煙突チムニーから黒煙のような熱水が噴出するさまのジオラマ。
チューブワームやゴエモンコシオリエビやシロウリガイなど、そんな環境を好む生物が集まった熱水噴出域生態系を作っている。たくさん集まっているけど、実際はもっと重なりあう高密度。
 

 そんな熱水噴出域の仲間たちで最近見つかった変わりダネがスケーリーフット!
巻貝で軟体部である足の部分にウロコを持ち、そのウロコがなんと金属でコーティングされている深海の黒騎士!
金属は硫化鉄です。硫化鉄は鉄と硫黄(イオウ)を混ぜて加熱するとできますね。
 ここで見られるとは思わなかった。まったく宣伝してないし、展示も地味なので見落としがち。
レア度・不思議度はダイオウイカを上回るのじゃないかと思ってしまう。
 写真は3層に見えるけど、一番上が貝殻。
中間の白い部分は貝殻内部の軟体部。
下段が金属のウロコで覆われた足。
 う~ん、動き回るとカチャカチャ音がするのか??
食べたら美味いか?
磁石にくっつくか?
重くて沈んでしまわないか?(あ、沈んでていいか)
ナゾの多い生き物ですね。
なんだかベスコフの絵本に擬人化されて出てきそうですね。
(完全な硫化鉄は磁石に付きません。
しかし鉄原子とイオウ原子の化合割合(Fe:S)によって、付くこともあるそうです。
磁性を持った硫化鉄 Fe(1-x)S 。
スケーリーフットはどうなんだろう?)



 スケーリーフットにはなんと黒タイプと白タイプがいるそうです!
金属のウロコを持ったのが黒タイプ! 
白タイプとは遺伝子レベルで見ても同じものだけれど、環境によって違ってくるらしいです。
住んでる熱水噴出域でことなるそうです。
 それで研究者は白スケが黒スケになるか、移住させて実験するようです。
混ざるといけないので、バスケットに入れて熱水にさらすなんて、箱根の温泉タマゴみたいですね。温泉タマゴの黒いのも硫化鉄だそうです。
しかし、そうなったら、シロウリガイもクロウリガイにできるのか?
うーん、深海生物はナゾだらけ。
だから面白いねん♪
写真は白スケ



 深海展のミュージアムショップはダイオウイカのオンパレード!
ほぼ実物大の6mのぬいぐるみは20万円!
しかしダイオウイカは対象物がないとただのイカと区別がつかない。
左の女性が被っているのは…


イカ帽子、なかなかイカしていた。


 ダイオウグソクムシのぬいぐるみもあった!
これも対象物がないとダンゴムシ(^^;)


私が購入したのはー
3つ上の写真の右上、額装されているけど、手ぬぐい。
「鮫小紋」という柄。
サメ好きならシルエットでわかる!
ウバザメ、メガマウスシャーク、ミツクリザメ、ラブカ


3DハガキのミツクリザメもGet!
この写真はNHKスペシャル謎の海底サメ王国で放映されたワンシーン、
ミツクリザメの捕食の決定的瞬間!
3Dモチーフに最適!


同じくラブカの3Dハガキ


フィギアのガチャポンも見逃せない!
精巧なフィギアは立体図鑑として価値がある。
ダイオウイカ単体だとただのイカだけれど、マッコウクジラの頭と組み合わせれば、その巨大ぶりがよくわかる。
うーん、両方をGetするとなると、かなりな投資が必要だね。うまい作戦(^^;)
でも私が欲しいのはそれらではなく、バケアオザメただ一点!
念じてコインを投入して、コックを回すと・・・


やった! 一回でバケアオザメGet!!
(後日、深海展に行ったお客様がご来店。バケアオザメ仲間でした(^^))


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深海ザメは多いので別途サメコーナーにUPする予定です。





神奈川県三浦半島の油壺マリンパークで45周年記念行事で「 シャーク博覧会」が行なわれた。

期間は平成25年4月25日(木)~※終了時期未定 これを書いてるのが20131231なのだが、まだやっている。うーんいつまで続くのだろうか?

生体、剥製、化石、メガロドンのレプリカなど、サメファンにはたまらない展示!
マリンパークはサメに関する展示を頻繁に行なうので、よく訪れます。

トップ写真はメガロドンのアゴのレプリカ。巨大ですねー。

●生体展示
シロワニ
オオメジロザメ
レモンザメ
トラザメ
ナヌカザメ
ネコザメ
ポートジャクソンネコザメ
オオセ
イヌザメ
ドチザメ
カスザメ
サンゴトラザメ
シロボシテンジクザメ
ホシザメ 等
●剥製標本
メガマウスシャーク
オオワニザメ
ミツクリザメ
ホホジロザメ
エドアブラザメ
アオザメ
ニタリ
トラフザメ
ネズミザメ
ヨロイザメ
サガミザメ
ラブカ
ウバザメ


ZEN房総博物館

エボシガイ
Lepas anatifera 
甲殻類蔓脚類


 殻があり、貝と名に付くけれど、エビ・カニの仲間の甲殻類蔓脚類。


 卵から生まれてすぐはプランクトンとして泳いでいるが、やがて海面に浮かんでいるものにとりつき、そこに着生して生活するようになる。
 ブイ、流木、時にはウミガメの背甲に着いて、その後は、それらといっしょに運命をともにする。


 エボシガイは、5枚の白い殻板に覆われた頭状部(白いところ)は3~5cmになる。頭部の下の殻板のない柄部が伸縮し、ときに40cmに達する。
殻板の中には他の蔓脚類と同じく蔓脚(まんきゃく)がある。蔓脚を熊手のように伸ばし小型のプランクトンや浮遊有機物をかき集めて餌にしている。


 漂着死亡したものは柄部は縮み固着している。
 ありとあらゆる物にくっついて漂流してるけど、中身の入った酒ビンに着いてるヤツはあちこちフラフラ漂いそうだね。


プランクトン捕食中のエボシガイ動画
http://www.youtube.com/watch?v=HTFHXgxhuW8&NR=1&feature=fvwp

柄部を伸ばし、うごめくエボシガイ動画
http://www.youtube.com/watch?v=WwiHmfrdddM






ZEN房総博物館

ZEN房総博物館


江戸前寿司で御馴染みのアカガイ(赤貝)の仲間たちです。
分類学上は同じフネガイ科に属する兄弟貝。

みんなよく似てますよね。

 違いがわかりますか?
一番大きな違いは、
殻にある放射状の肋(スジ)の数が違います。
アカガイは細かくて42本前後。
サトウガイは38~40本前後。
サルボウは粗くて32~34本。
ハイガイ16~18本前後

これは大きさには関係ないです。
アカガイは小さな子供でも42本です。

(細かく言うと靱帯なども違うようですが)


 あと生息域が違います。

サトウガイ
外房の波の荒いところにいるので殻も厚めです。
標本は鴨川

サルボウ
本州中部日本以南、西部太平洋。内湾の多少淡水の混じるようなところを好む。
標本は上総湊

アカガイ
川の水が流入するような穏やかな内湾に棲み
標本は富津岬

ハイガイ
泥がちなところ。有明海の干潟のようなところ。


それと、本土に無いものを沖縄の宮城島というとこで見つけてきました。
リュウキュウサルボウです。
沖縄以南、東南アジアからマダカスカルの波打ち際から水深5mの貝殻混じりの砂底にすむ。


色々な種類があるけれど、どれも現地ではアカガイとして流通しているようです。
標本のお寿司は食品サンプル。
(なので本物のお寿司より高い)



アカガイの仲間(フネガイ科)の仲間で、まだGetしてないのがハゴロモガイ。
仲間内で最も優美なシルエットをしてる。生息域が深いので、ビーチコーミングでは見つからないのか?深窓の令嬢だね~。いつか手に入れてみたいー


アカガイの仲間たち、なぜこんなに種類を増やしたのでしょう?

もしも、1種族1種類で、ひとつの環境にしか適応できなかったら、将来どなりますか?
微妙に違う生活環境に適応させた種があった方が、種族として生き残りやすいわけです。

 ハイガイも本州ではほとんど絶滅して、九州・諫早湾の締め切りで最大規模の個体群が消滅したようです。

 そもそもアカイガイの赤い身。なんで他の貝と違うヘモグロビン血液を持ってるかわかりますか?
この赤い血の方が酸素をたくさん持てるからです。
 水深50mくらいまでのドロ底に生息しています。ドロがたまる所は水の流れがあまりないため、夏などにたくさんの有機物が一度に分解されてしまうと酸素不足になり、生物にとって厳しい環境となります。アカガイは赤い血(ヘモグロビン)を持っていて、たくさんの酸素を運ぶことができるので、酸素が少しくらい足りなくなってもたえることができます。
しかし、近年ではアカガイの生息環境が悪化していて、さすがのアカガイでも生きていくのが困難な場所が増えています。

 サルボウが新しい環境に進出しているのも驚きです。

 なんだかアカガイたちは生きること、自分たちの子孫をつなげていくことに懸命になっているようです。
 アカガイたちが住みやすい環境は、人間にとってもいい環境なはずです。
 貝を通して、環境のことを少しでも考えてくれたらいいなと思います。


アカガイBOXはZEN店舗にありますので見に来てくださいな。
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☆サトウガイ
Scapharca satowi (Dunker,1882)
軟体動物門二枚貝綱翼形亜綱フネガイ目フネガイ上科フネガイ科

◆生息域 房総半島から九州。成長するに従い砂泥地にもぐり込む。外洋に面した砂
地などに生息。
◆大きさ 12センチ前後

放射肋は38本前後

サトウガイは外房の砂浜海岸でたくさん見かける一般的な貝です。
外房の波の荒いところにいるので殻も厚めです。
九十九里でもよく採れます。
かなり肉厚な貝殻、白い貝で、たくさんのスジ(放射肋)がある。
生きている時は、黒い毛皮があります。


身は赤身で、アカガイに似ているけれど、若干オレンジ色っぽい。
アカガイとして流通してることもある。
内房でアカガイが不漁の時、九十九里のサトウガイを江戸前寿司に使わることがありました。

名前の「サトウ(satowi )」は甘味料のお砂糖でも佐藤さんでもなく、幕末のイギ
リスの外交官アーネスト・サトウ(1843~1929)にちなんでいるのです。
サトウは日系人のような名前ですがそうではないです。スラブ系にある名前なようで
す。
アーネスト・サトウは生麦事件の数日前に来日し、通訳見習いから書記官にまでなり
ました。
語学の天才で、サムライの候言葉や方言もちゃんと理解していたそうです。
当時、英国は薩摩や長州と戦争しましたが、後に両藩を助け、倒幕へ導いていきました。
後に明治政府から勲章をもらっています。
彼の著者『一外交官の見た明治維新』が岩波から出ているので読んでみると面白いですよ。
昭和初期までは発禁の書だったようですが。
残念ながら竜馬との交流はなく、船の中でニアミスしただけですが、西郷とは交流が
深かったそうです。

 ベンケイガイと同様にサトウガイも縄文時代後期にブレスレットの素材として大流
行したそうです。
 内房の縄文人たちもわざわざこれらの貝を採りに外房まで来ていたようですよ。

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アカガイ(赤貝)
Anadara broughtonii


色の名前の貝はたいがいが貝殻を指すけれど、アカガイは身が赤色だから「アカガイ」。
貝の身は通常、白っぽいですが、それは血液の色素がヘモシアニンなので、青みがかっ
た透明に見える。
 ところがアカガイの仲間は人間の血液中のヘモグロビンに近い成分を持つので赤身に
なるそうです。 英名もBloody clamというくらいです。


ウネ(放射肋)の数は42本前後とかなり多い。
分布:北海道南部?九州、沿海州南部
生息域:穏やかな内湾の潮間帯や浅海の砂泥底に浅く潜って生息しに棲む。外房のサト
ウガイ、内房のアカガイ。
標本は富津岬

 江戸前寿司で人気のネタですね。寿司のアカガイはサトウガイを使っていることもあ
る。サトウガイの身の方が若干オレンジがかっている。
味の違いは、うーん、食べ比べたことがないのでわかりません(^^;)
 寿司屋で貝殻を出させて、放射肋を数えるのはヤボってもの。

地方名:ホンアカ、ホンダマ と言ってますが、これは寿司屋の業界用語からきてるの
ではないでしょうか。
ホンは本物の本、サトウガイやリュウキュウサルボオも現地ではアカガイと言われてま
すからね。
 市場には9~4月に出回るけれど、2~3月が旬だそうです。
ああ、ホンアカを食べたいですねー!

これはフィギアというより、プロ用の食品サンプルです。
かっぱ橋の道具街で買ってきました。本物のお寿司よりも高いです。



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