より正確には、「ストリートはメディアだ」と、そう思ってますが、「都市」でも、まちがいではありません。今回は「こんなストリートがあったらいいなぁ」という、みんなが共有するイマジネーションと、そしてそれは「決して不可能ではない」という確信をもって、国際映像祭の会場のなかに「ストリート」をつくってみました(まだ路面の舗装工事がすんでません。来週には着工します)。この展示は、いま現実の世界のなかで、奪われ・失われつつあるものを、別の場所で「とりもどすこと=RECLAIMING」をねらったものです。この展示は、いまなにが「奪われ・失われつつ」あるのかを視覚化してみたものですが、同時にそれが「とりもどされつつ」あることも表現しています。もし「ストリート」ではなく、「都市」をつくるとしたら、LABSPACEと同じくらいの広さの会場がまるごとひとつ必要になりますが、「やっていいよ」といわれたら、いつでもやります。「remoといるといらとそのなかまたち」のような、アフィニティー・グループは世界中にたくさんあります。ただそれが見えにくいだけで、わたしたちはどこにでもいるのです。わたしたちは、既存のメディアが支配する「情報の海」の潮流や海面にこそ姿を現しませんが、海のより深いところには、アクティヴィズムのゆたかな資源があり、ジャンルはもちろん、国境や領土をこえた「もうひとつのストリーム」をつくっているのです。WE ARE EVERYWHERE。(いる)