『悪魔を出し抜け!(Outwitting the Devil)』
ナポレオン・ヒル(1883-1970)が1938年に書いた原稿が実際に出版されたのは2011年。内容が「悪魔との対話」の形をとっているため、世間の反応を恐れた親族の反対により72年間も隠されていたという。
ヒル博士が本当に悪魔と対話したのかどうかは、問題ではない。この本は「この世の仕組み」を悪魔に語らせ、「引き寄せの法則」を実にわかりやすく説明していると思う。
本の中の「悪魔」は、むしろ親切に「他人にコントロールされずに幸せに生きる方法」を誰にでもわかるように教えてくれているのだ。
【悪魔の正体】
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私は否定的なエネルギーからできていて、私を恐れる者の意識の中に住んでいる。
人間の意識をコントロールするのに最も適した道具は恐怖だ。
私は恐怖を扇動する。私は何百万年もの間、恐怖と無知とによって人間を支配してきた。
恐怖とは人間の意識が作り出すものであり、望みさえすれば何でも手に入れることができるという信念で意識を満たしていれば、恐怖も追い出すことができる。
✍️6つの恐怖
貧困、非難、病気、失恋、老い、そして死への恐怖
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悪魔は「人間の脳の使われていない部分へ侵入し、占拠してコントロールする」と言っている。
貧しい人間や肉体的に健康でない人間は、きちんと考えることができないので制御しやすいらしい。「恐怖」は「考える力」を奪ってしまうのだ。
そして人間の意識を支配するという「目的」を手助けする協力者が、社会のあらゆるところに配置されているという。
【悪魔の対抗勢力】
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愛、信念、希望、楽観主義といった積極的な力を支配しているのが悪魔の対抗勢力である。
【悪魔が支配しやすい人間の特徴】
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支配できるのは「流される」と言う習慣を押し付けられても抵抗しない人間の意識だけである。
自分の頭でほとんど、あるいはまったく考えない人間は「流される」人間だ。
最大の目印は、人生に大きな目標を持っていないということだ。
同じ過ちを何度も繰り返し、失敗から学ぶことがない。
「流される」人間は、まわりの状況に影響を受けコントロールされても、それに抵抗しない。
人間は「流される」と、個人の自発性が破壊されるからだ。
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この本では執拗に「流される人間」という言葉が繰り返し出てくる。
そして「98%」がそのような「悪魔にとって都合のいい人間」であると言っている。
【悪魔が使う手段】
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人間の意識を支配するために唯一必要なことは、その人間を「流される」ように仕向けること。
新聞、テレビ、ラジオなど、人間が好むあらゆる方法を使って私は彼らの意識に訴えかけ、否定的な考えの種を彼らの意識の中に植えつける。
教会も学校も、人間を「流される」という習慣に引きずり込むのを手伝ってくれている。
プロパガンダを広めてくれる私の協力者は、文字通り世界中に散らばっている。だから、伝染病を流行らせたり、戦争を始めたり、経済をパニックに陥れるのも意のままだ。
食べ過ぎや間違った食事により健康を害し、正しく考える力が破壊されるように仕向ける。腸がきれいな人間の脳と体はいつも健全で正常に機能しているからだ。
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悪魔はプロパガンダを世界のニュースとミックスし、それが授業で教えられ、映画のストーリー、各種メディアに忍び込むと告白。
戦争、パンデミック⋯今でも過去から学ばない人間は踊らされている。
悪魔は「簡単に流されてしまう人間」を作るために、教師や宗教指導者たちを利用しているという。学校で教えていることが悪魔の役に立っているのではなく、むしろ何も教えていないということが悪魔の役に立っているらしい(すごい皮肉)。
※プロパガンダ(propaganda)とは、個人や集団を特定の主義や思想・教義・原理などに誘導したりそれらの行動を広めたりするための計画的で政治的な意図を持った宣伝活動のこと。
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《失敗させる》
ほとんどの人間は、何かにぶつかったとたん「流される」ようになる。
失敗した人間は、モラルを失い、自信を砕かれ、熱意は弱まり、想像力は衰え、そして明確な目標を見失う。
二度三度と失敗しても挑戦し続けることができるのは一万人に一人もいない。
【逆に悪魔に支配されない人間の特徴】
《流されることのない人間》
- 自分の意思を持っている
- 自分の意識をコントロールできる
- 自分の頭で正しく考えることができる
- 心身ともに健全である
- 明確な目標を持って、詳細な計画に基づいて行動できる
- 失敗しても弱気にならず、それを乗り越えていける
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つまり、世の中に流されることなく、自分の頭で考える。
人生に望むものを明確にし、計画を立てて実行する。
強い意志や信念(否定的な思考が一つもない状態)が重要。
【失敗から学ぶ】
「失敗」に見舞われたときほど成功に近づいているときはない。なぜなら、そういうときこそ人は考えざるを得ないからだ。
どんな失敗にも必ずそこにはそれに見合うだけの成功の種が含まれている。
逆境に陥ると、人間は自分にどれほどの精神的、身体的、霊的力があるかを試される。それによって、自己の弱さと向き合うようになり、それを乗り越えることができるようになる。
【もう一人の自分】
《自分自身の中にいる不思議な存在》
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人間が「もう一人の自分」を発見するのは、何らかの破滅的な出来事により自分の肉体が思うように使えなくなってからのことだ。
「もう一人の自分」と有効な関係を続ける限り、必要なものは何でも手に入る。
《人間の脳について》
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脳は「無限の知性」から情報を得るための受信機であり、その普遍なる知恵の貯蔵庫と周波数を合わせることで、自分の願望を具体的なものに転換することができる。
思考や願望を現実にする力は「無限の知性」からやって来る。
人間の意識は、繰り返し考えたことを引き寄せるようになっている。
信念を持つと、人は第六感への扉が開き、そこを通してパワーと情報を得られるようになる。
【悪魔からのアドバイス】
- 人生から自分の望まないものを差し出されても決して受け取ってはいけない。
- 自分が思っていることや信じていることはすべて実現できる!
- 常に自分自身に対して正直であれ!
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さて、どうだろう?
80年以上前に書かれた『悪魔を出し抜け!(Outwitting the Devil)』。
むしろ「天使」は何してんだ?って思ったりして⋯
これらの教訓は生かされているのだろうか。やはり今でも、2%の人しか自分の意思で「自由」を勝ち取れていないのだろうか。
ここ数年のコロナ騒動を見ても、多くの人が「恐怖」を煽る報道に「流されている」のを実感したばかりだ。
悪魔やその手下たちではなく、自分の中の「もう一人の自分」と対話する「時間」を持とう。
流されないために、
「本当の自分」「直感」を大切にしよう。
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