餌木のカラー考察その2
ここからは私の個人的主観です。
前述したように私は、自分からの視認性を重視し、オレンジやピンクをメインに使います。
『青に似た緑色』が全国的に最も釣れる色にならない事からもカラーよりコントラスト(模様)を重要視します。
カラーを変えたら釣れる事がありますが、はたしてカラーが変わったから釣れたのか?
餌木を変えずにその場でアワビシート(普通のシールでもいい)を貼ったり、ペイントして模様を変えてみて下さい。
ビックリするぐらい釣れる事があります。
また水深が深くなるほど色の彩度(鮮やかさ)は落ちてゆきます。
水深10mでは青以外の色は明るさしか区別できないという研究結果もあります。
これから推測できる事はカラーを変えたからでなく模様が変わったから反応したのでは?
アオリイカは非常に視力が良く、数十メートル先の獲物も確認でき、視力は0.6前後と言うのを考えるとわかりやすいかと思います。
視力0.6と言うのは魚類ではかなり上位の目のよさになりますが遠くだとぼんやりしか見えないから
餌ぁぁ~!!
とよってきます。
しかし、目の前でじっくり見せれば視力0.6でもはっきり見えるから
『餌ちゃうやんけボケ~!』
となります。
だからテンションフォールで見せすぎると反応しなくなります。
これが誰もが一度は経験する、
『ついてくるけど抱かない』
の原因のひとつです。
ここで餌木を変える(模様を変える)
または手前で抱かそうとせず、沖に餌木を投げると水深の変化による若干の光量の違いなどからくる色の変化や一度餌木を見失った事の差で
『おっ!さっきのとちゃう~!』
と抱いてくる訳です。
私がテンションフォールよりフリーフォールが釣れると言うのもこれが少なからず関係しています。
テンションフォールで、餌木をじっくり見せて見切られるより、フリーフォールで逃げて行くものを追いかけるフィッシュイーターの心理と見切られにくくする事で抱かすのです。
私はラインチェックはこまめにして結び直しますが、最初に選んだ餌木をロストするまでほとんど変える事がありません。
これは餌木を取り出すのがめんどくさいと言うのもありますが、自分が最も信頼して投げ続けれるカラーで釣れなければ自分の力量不足。
『今、自分に釣れる烏賊はいない』と言う考えからです。
また、見切られにくいフリーフォールで釣ってるからと言うのもあります。
そんな考えですから
『餌木を変えずに釣り続けたい!』
を形にしたのが
プロスペックであり、その中のこぢこぢカラーである
『クレイジーシュリンプ』です。
重視したのは
『視認性』
『色彩変化』
『インパクト』
の三つ。
ブレイクやシモリ、藻場などのエッジにタイトに落とす為に。
より深い層で見えるように。
より早く位置を確認する為に視認性を重視し、オレンジとピンクをチョイス。
ベイトとなる魚やエビは見た目に変化がないようで体色が変わったりしますし、アオリイカは補食、威嚇、攻撃、産卵行動など、あらゆる要素で体色を変えます。
と言う事は動いてる時と止めた時の色彩変化が重要なファクターになります。
しゃくっている時は色が単一になり止めた時にはっきりと模様がでるので遠くから見つけやすくインパクトのあるシュリンプ模様。
下地は色々試した結果、オイルホロマーブルを採用しました。
これも時に激しく色を変化させるアオリイカは金だから、銀だから、赤だからと特定の色に反応するのではなく、ベイトの僅かな体色の変化の面からも色彩変化の多いものを好むと言う考えからです。
しかし、普通のマーブルではコントラストがはっきりしているので近くで見れば見切られやすいと言う事にもなります。
腹側はシンプルに白ながらもベイトの煌めきをホロで演出しつつ、主張しすぎないオイルホロマーブル。
遠くからよせれる色相差を取り入れたカラーとコントラスト。
よってきてからはフリーフォールでコントラストがはっきりとでない腹側で見切られにくくする。
色々試してみて、これがアオリイカにスイッチを入れ見切られにくい、ひとつの答えだと思っています。
クレイジーシュリンプのステマっぽくなってしまいましたが
餌木を変えるのがめんどくさい。
カラーで迷うのが嫌だし持っていく数が増えるのも嫌。
だから迷わず使い続けれるカラーをつくろう。で、何百日も実釣して出した答えのひとつだからこれでいいと思ってます。
たまに記事と矛盾しちゃうとこもあるけど、学者やプロがなんと言おうと、雑誌に書いてあろうと信じるのは何千日も現場でやってきた自分の経験です。
これからもそれは変わる事はないと思います…。