創作京料理の真髄を垣間見た気がした
待ち合わせまでの1時間、スタンド ミサキでお酒と料理を楽しんだあとは、いよいよ本命のお店。
待ち合わせのお相手はチャーミングなMさん。シナバル以来の飲み会で、京都で飲むのは今年の2月四富会館おけいに行って以来。
高瀬川沿いを北上して向かった先はたかせ会館。なんとも古めかしい建物だけど、四富会館に比べたら間口大きく開放感があって初めての方でも足を踏み入れやすいと思います。えっ、四富ですか…初めての人には入りにくいと思います。
共同トイレの四富とは違い、ここでは各店舗毎にトイレがあります。だから女性にとってはありがたいはずよ とは四富のおけいさんから以前に聞かされたコメント。でもトイレ内での鉢合わせを考えると男性側からしてもそれはありがたいのです。
さて1階廊下を奥に進むと、粋な提灯が壁に掛かっているのが見えました。ここが本日の本命店 よこやまろうそく です
扉を見た瞬間、まるで監獄みたいだと密かに思いましたが、お店の方は至って穏やかで物腰柔らかい方でした。
カウンター6席だけの店内。
一見混沌として見えたけど、京都・日本酒・ロウソク所縁のモノ、ポスター、書籍・雑誌が整然と揃えてあり、実は秩序ある店内でした。だからなのか不思議と落ち着きます。
まぁ大将の接客の心地よさもあるのでしょう。ここなら一人でも来れるわ〜とMさん密かに思ったそうです。😆
ご実家がろうそく屋さんという大将。店名もそこからきているそうで、また店内販売もされています。
建仁寺御用達の木札は、ろうそく屋家業の栄誉と誇りを物語っていますね。
サッポロの赤星、ビールの中で一番好きな銘柄です。これで3杯目なんだよ〜と0次会を済ませてきたことをさり気なく告白。
Mさんは小食なので、むしろ0次会で少しはお腹に入れておいたほうがいいのです。
出汁に始まり出汁で終わる と大将の金言。その通りに、始まりはおでんのお出汁。
この出汁、美味しい。これだけで、このお店に来て良かったと感じる一品。
こちらがその大将。創作京料理 佳久 翠江で修行されたその腕前は間違いないでしょう。
黒板のメニューを見て、注文をしておきます。
先付け
夏の京都といえば鱧料理だけど、秋の鱧も実は美味。夏の柔らかい身とは違って脂が乗っているのです。
酒粕が入っているので濃厚な味わいです。いやはやこれはお酒が飲みたくなりますね。
そこで日本酒を所望すると、揃えてある銘柄は黒板を見てくださいとのこと。
お店奥にある保冷庫から自分で飲みたい銘柄の瓶を取り出して大将に注いでもらいます。
そこで僕たちが選んだのが、梵と聚楽第。
二人で飲み比べて品評会。どっちも美味しいね〜が総評でしたが。
これは初めて食べる味。ポテサラを和風に仕立てたらこうなるとのお手本。マヨネーズの酸味はほとんど感じられず、出汁のパンチが効いています。そして別料金の煮玉子を一緒に食べると、更に味に深みがでて美味しい〜。
浅芽生(アサヂヲ)おり酒
色んな日本酒を堪能して満面の笑顔のMさん。
さば きずし
見てください、この肉厚。美味しくないわけがありません。
もう一杯飲みたいの とMさんが珍しく云います。日本酒の多彩なラインナップを堪能したかったのでしょう。そこで僕もご相伴に与ることに。
これで締めてくださいと大将に声かけすると、やはりお出汁が出てきました。
これは鱧の骨から取ったお出汁だそうで、濃厚な味が〆にぴったりでした。ご馳走様でした!
味良し、雰囲気良し、接客良しの三拍子揃ったお店。これは再訪ありありですね。また来ますね。