14:×婚 | クラフトPとろのブログ

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クラフトPという名前で、ボーカロイド曲を作っていたり

ボーカロイドSNSにゃっぽんに参加してからの数年間は、それまでの自分の長い音楽歴の中で、最も成長した時期だったと思う。

打ち込みは嫌いだとか、このジャンルは嫌いだとか、そんな小さなことにこだわっていられなかった。

周りはどんどんすごい作品をうpしていくし、自分が作る音がそのレベルに全然届いてないのもよくわかった。

過去にバンドしてた時の音作りが、どれだけ無計画で、ずぼらで、それまでの自分の妥協点がどれだけ低かったのかと思い知った。

そういう現実を知っても凹まずにいられたのは、曲を作るたびに日記で聞いてくれて、感想をくれた人たちがたくさんいたからだと思う。

憧れのパレットPさんもときどき日記を読んでくれていたし、CMPVで「あたしはわがままになりたくない」を使ってくれた裏花火さんも、よく日記にコメントを書いてくれた。

今でこそ一緒にコラボしたり仲良くしてもらうようになったが、当時の私にとって裏花火さんは雲の上の人だった。まめさんと裏花火さんが作っていたSPICEのPVも、裏花火さんがイラストと作詞してる秦野Pさんの「目の無い私」も大好きな作品だった。

初めてピアプロでCMPVの曲の使用許可のメール頂いたときには、うわあ!目の無いさかなのひとだああああ!とビビりまくったものだ。うん、今でも「目の無い魚」って間違えるよね。

ちょっとまたまた脱線するが、秦野Pさんの名前が出たので書いてみる。まあ、うぬぼれだと思って読んでほしいw

いろんなPさんのいろんな名曲を聞いてよく思うのだけど、ああ、こんなところが自分には足りないとか、この努力が足りないとか、自分にはこんなセンスが無いなあとか、そういう反省はよくする。

逆に言えば、その部分を練習したり技術的なもの勉強したり、そのジャンルを研究してセンスを磨いたりすれば、あと数十年かかるかもしれないが、死ぬまでには到達できるかもしれないと言う気もする。それが無理だと思う曲は、あまり好みの曲ではないことが多い。

しかし、秦野Pさんだけは別だ。
この方の曲はものすごく好きだけど、この境地には死んでも到達できない気がする。他の方と何が違うのかはうまく説明できない。生まれもったものが違うという言葉は口にしたくないし、才能という言葉も信用しない私だけど、何故こんな曲が作れるのだろうと羨ましくてならない。

最近はあまりボカロ界の表には出ていらっしゃらないので、最近ボカロ聞き始めた方は知らない方も多いかもしれないが、是非聞いて頂きたいPさんのひとりだ。

「目の無い私」の原曲は削除されてしまったので、ここは月歌さんのうたってみたを紹介してみよう。


話を戻そうね。
他にも、初めましてとコメント下さった方の日記を読みに行くと、実はすごい絵師さんだったり、すごくかっこいい音を作るPさんだったりもした。

あと、「聴き専」という存在を意識したのもこの頃だったかな。Pさんや絵師さんではないけど、妙にボカロ界に詳しくて、説得力のある意見をくれる方々がいた。

そういう方々は、ブログでの曲紹介が上手かったり、ランキング的なまとめが上手かったり、特に何もやってはいないけどすごく顔が広くて創作者同士の縁をとりもったり、ボカロに関わるって言うのは、なにも何かを作るってだけじゃないんだなと思った。

このランキングを初めて見た時には、タイトルだけですごく笑ったw。こういうのもボカロ界の面白いところだと思う。これを作ったるかなんPも、その後お世話になることになるww



ところで、「いこうよ。」で絵を使わせてもらったごち太さんは、日記に載せた次回予定作の絵を描かせて下さいと申し出てくれた。それは、私たちにとって本格的な初コラボだった。

私の周りにはいい絵師さんがたくさんいる。すごく恵まれた環境だと思うのだけど、ごち太さんはその中でもとりわけすごくいい絵師さんだ。ものすごく可愛い絵を描く。ほんとにかわいい。最近はちょっとお休みしてるけど、またいつか一緒に何かやりたい絵師さんだ。

その曲の名前は「バツコン」という曲だ。タイトルの意味は「○婚」じゃなくて「×婚」って意味ねw

友人が離婚したのでそれをお祝いする歌だ。書き間違いではない「お祝い」だ。

???と思ってる方は、あと10年くらいしたらわかるようになる。

この曲は最初誰に歌わせようかとずいぶん迷ったが、結局ミクリンレン3人で歌わせることにした。「やきとりはちゅね」で少しだけやってたボカロでの喋りもたくさん使ってみることにした。


その後私は、何度となく曲のためにイラストを描いてもらうことを経験したが、描いてもらった絵を最初に見るときは、今でもすごくときめく。本当に口から「うおおおおおおお!」と声が出る。顔がニヤけてニヤけて止まらなくなる。場合によっては泣けてくる。

動画になって曲と合わさったのを初めて見る時もそう。一緒にモノ作る楽しさを実感する瞬間だ。この感覚は、バンドだけで音楽活動を続けていたら一生味わうことは無かったのだろう。


ごち太さんの描いてくれたイラストは、敢えて分かりやすく書くと、「破壊力ハンパねえ」イラストだった。この作品です。



ところで、私はボカロ以前から「歌ってみた」もよく聴いていた。ヤマイさんや雌豚さんやJAKOさんなどマイリスにたくさん入れていた。

この頃は聴く側だったけど、後に歌ってもらったり一緒に作るようになったのが、グル美さんと、そして、ねーちん!だ。

ねーちんは「やきとりはちゅね」も歌ってくれてたけど、この「バツコン」も歌ってくれて、ピアプロに歌わせていただきました~と、可愛い声でメッセージをくれた。

ん?声は聞こえないだろって?w。あの声は上級者にはメールでも脳内再生されるんだよ!

その時の私の気持ちは何と言えばいいのかな、学校中の男子がみんな憧れてる可愛い子に恋をして、ずっと校舎の陰から見守っていたら、実は両想いだったって感じでしょうかw

こうやって私は、それまで雲の上だと思っていた人々と次第に交流を深めていった。