12:初コラボ | クラフトPとろのブログ

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クラフトPという名前で、ボーカロイド曲を作っていたり

ニコニコ動画でボーカロイド関連作品の創作に関わる人にとって、活動が楽しいと思う要素の多くは、他の人とのコラボではないだろうかと思う。

反面、失敗して大きく落ち込むのもコラボだ。あまりそうは見られない私も、コラボでの人間関係で失敗して人を傷つけ、その結果半年ほど新曲を作らなかった時期がある。

そのときはもうこのままひっそりと引退しようと思っていたが、また作りたいと思わせてくれたのもまた、他の人との関わりからだった。


コラボとはいろいろと定義はあろうけど、自分の中では、ある作品があって、その作品のためにいろんなその次の創作物ができて、それがやがてひとつになる作品。くらいの感じで捉えてる。

だから、それまで自分たちがやっていた「ピアプロから絵を借りて動画にする」は、創作物が集まって一つになったのではあるけど、コラボというのとは違うのかなと思う。

あ、「ピアプロ」というのは、ボカロを作ってるクリプトンという会社が、お互いの創作を助けあう目的で、絵や詞や音楽をみんなで提供し合う場として作ってるサイトの名前です。
http://piapro.jp/ ここです。


一般にコラボは、Pさんが曲を作って、その曲を絵師さんに聞かせて絵を描いてもらって動画になることが多いと思う。動画を専門にする方もいれば、歌詞を専門にする方もいる、音処理を専門にしてる方もいる。

大抵はどの部門を誰にお願いするのか、あらかじめ決まってる場合が多い。

ところが、私が初めて経験したコラボはそうではなかった。私はそのコラボを「通りすがりコラボ」と呼んでいるw


その頃の私たちの活動の場の本拠地はピアプロだった。初めて登録した時は驚いたものだ。

プロの公式絵にしか見えないクオリティの、ミクやリンのイラストが無数にある。ホントに大量にある。あ、レンもあるww

しかもそのどれもが、自分の曲に使って動画にしていいよという前提で置いてある。何だ、こんなステキな場所があったのかという喜びと共に、改めてボカロ界の幅の広さ、奥の深さを思い知った。


ある日クロが「これ見てー、かわいかろー」と一枚のミク絵を私に見せた。それは、クロがピアプロで見つけてきた絵だった。

あまたまさんという絵師さんの思わず顔がほころぶような可愛いミクだった。
http://piapro.jp/a/content/?id=gtdubpkjeafyrmqj

そのイラストの掲示板をさかのぼって読んでみると、同じくこの絵にみっくみくにされたらしいpetnokaさんという方が、この絵をイメージして詞を書いてみました~!と書き込みしてらっしゃった。
http://piapro.jp/a/content/?id=sejitn1slmuecqfi

あー、こういうのいいなー、いいなー、すごく自然発生的でいいな、ここで曲作る人が出てきたらすごく楽しいんだけどなと、その時はまだ他人事のように思ってた。


しかし数日経っても、どうにもその後の進行が気になって、ちらちらと掲示板を見てたら、クロも同じように気になってらしく「作ったら?」と言ってきた。

私 「そ、そう・・・? イメージは何となくあるんやけどね」
クロ「あー、わたしもあるー」
私 「何となくCMソングっぽい感じで」
クロ「そうそうw」
私 「アヒル出て来る?」
クロ「出て来る出て来るwww」
私 「アフラックっぽいのでいいかな?」
クロ「今すぐ作れ!」

みたいな感じでその夜のうちに作った。

自分たちが有名なPさんではなくてすいませんと、ちょっと不安に思いながらも、勇気を出してあまたまさんとpetnokaさんに作った曲をお聞かせしたら、すごく喜んで下さって、あまたまさんは落書きで申し訳ないですと、改めて2枚イラストを追加してくれた。

この時、絵を描いてる見知らぬ人も自分たちと同じような人なんだという気がして、ずいぶんと不安が和らいだのを覚えている。

そしてそれがこの曲「ウタください」だ。



「ウタくださいだっ!」と力を込めるほどの音ではないかw。あまり音は重ねずに、ピアニカとタンバリンと・・・えと、この打楽器は何て名前だっけ。できるかな?のゴン太君の声の打楽器、「んもんも」って音を出すやつ。この三つとミクだけで作った。

うん、これもバンドやってるときには絶対に作らなかった曲だね。

そして、このコラボがきっかけで、作詞のpetnokaさんと、コラボを見守ってくれてたcirciasさんのお二人に誘われて、私たちはとあるSNSに参加することになった。


それが「ボーカロイドにゃっぽん」

その後私の活動の本拠地になる場所で、たくさんの出会いをもたらしてくれた場所だ。
いつもどこかで誰かが何かを一生懸命に作っている、とても刺激的な場所だった。