いいお天気ですね、田舎の修理屋のキヨシです。
お正月は温かかったのに、ここにきて、ちょっと寒いですね、
皆様ご自愛ください、キヨシがお送りいたします。
今回の作業はC24、少し古いセレナになります
ドライブシャフトのブーツの破れなんですけれど、
外側は、高耐久のドライブシャフトブーツになっていて、
内側は従来のゴムタイプのブーツがついている、
内側だけが破れてしまっているので、車検に通りませんので、部品を発注、
このブーツに至っては、純正部品でしか、供給がないようです。
部品がきたし、さあ、交換しよう、と言う所です。
ハンドルを切る下側の軸の、ロワボールジョイントを切り離すことが多いのですが、
ボールジョイントのブーツが健全なのと、取り外しが簡単そうだったのを理由に、
ロワボールジョイントでは、縁を切らずに、アームごと外して、ばらしています。
内側の等速ジョイントですね。見慣れた風景です。
が、実は、このドライブシャフト、内側からはばらせない構造、とやらになっているらしく、
ばらしだしてから、おい、ちょっと待てよ、となったわけですが、
内ブーツだけ、単品供給があるんなら、内側だけばらせる思うやんけ!
と、ぶつぶつ言いつつ、
なんで、内側から非分解なのかというと、
ここらへんが、タガネでたたいて、変形させて、ジョイントの抜け止めをしてあります。
よくあるパターンとしては、内側に関しては、特に抜け止めがなされていないパターンと、
Cリングが入って、抜け止めがされているパターンとあります。
内側のジョイントについては、角度変化を持ちつつ、動力伝達、という役目プラス、
サスペンションが動いた時に、車に対するタイヤの上下動による、ミッションとタイヤの距離の変化、に対応するべく、ある程度、奥行きのある受け皿の中に、ジョイントが組み込まれています。
トリポート型、等速ジョイントと言います。主にドライブシャフトの内側に用いられ、
ホンダなんかの抜け止めのないメーカーの車の足回りを、デリカシーのないばらし方をしますと、
ズボっと脱臼しちゃって、いやんばかんな状況に陥ります。
実用上は抜けることよりも、
シャコタンし過ぎで、ジョイントの底がついちゃって、ミッションケースが割れた車を見たことがあります。
話を戻しまして、
そういう抜け止めのでっぱりを、
こんなんで削ってやりました。
整備業ではあんまり使わない道具ですので、
ラジコンや、ミニ四駆の部品ばっかり削っていますが、
ここにきて、「お前でないとできない仕事だったぜ!!」
と大喜びのキヨシです。
ただこのトリポートの中身も抜けない。
スナップリングを外しても、抜けない。
焼嵌めしてあるんでしょうかと、思案しましたが、
普段使っているこいつを使います。
伸びしろがあまりない普通のブーツですので、慎重に。
無事にはまりました。
異物混入が無い様、細心の注意を払って組み付けを行い、
同じようにタガネでたたいて、抜け止めもちゃんと行います。
メーカーの修理書等には、写真下側の外ジョイントから、バラバラにして、今回のブーツを交換するように書いてあるそうです。
ばらしたら、調整項目とかがあって、さわった分良さが現れる部分であるなら、ばらすことに異議はないのですが、そういう部分でもありませんし、
調子いい状態の物をやたらとばらすのは、好きではないし、
リビルトシャフト使えよ!と言われそうですが、
リビルトのシャフトがすきっとしないこともありますので、
あんまり好きではありませんし、
もちろん金額的な面でも、本当に交換が必要でない場合、無用の修理金額の上昇は避けたい。
そこらへんで、うまくいったほうになるかなあ、と思います。
新品の、ゴム部品は、美しいですね!
無事に組み上げて、ハンドル位置と、サイドスリップを確認して出来上がりです。
その他のメンテナンスも無事に終わりまして、
車検ご入庫ありがとうございました!!
次の二年間も調子よく役立てていただきたいと思います!!