シドニーからの帰りの列車は、
ブリスベンのローマストリート駅(長距離列車の発着駅)に着くはずでした。
降りたい人が降りられなかった事件のあとは、
順調に北にむかって。
ところが、
田舎の、だだっぴろい丘陵地帯、
あかりも見えないようなところで、
列車が停まりました。
駅じゃない。
で、少し、バック。
アナウンスがあって、
風で倒れた木が線路の上に。
列車の損傷はなし。
チェーンソーを持った人が来るまで、待つとのこと。
さいわい私は友だちと一緒だったし、
まわりの人とも意気投合って感じで、
それほど待ち時間が苦にならず。
コーヒーか紅茶を無料で提供するとのアナウンスで、
車内の売店までもらいに行きました。
窓の外に、
こちらでユート(UTE) と呼ぶ小型のトラックが前から走ってきて、
方向を変えて立ち去って、
列車は動き出しました。
トラックの荷台からは木の葉がのぞいてました。
列車が立ち往生していたのは約2時間。
ふつうなら、2時間も遅れて、どうすんのよ、と怒るところでしょうが、
これがラッキーでした。
ブリスベンの到着予定時刻は朝の4時前。
まだ暗くて、たぶんバスや電車も動いていない。
暗いところ歩くのは物騒だし、
駅で待つしかないか、と友だちと話していたのです。
2時間遅れで、そのままだと朝のラッシュに突っ込むからでしょう、
行きに乗り換えたカジノ駅で、列車はおしまい。
ブリスベンまで乗客を運ぶバスが待ってました。
「カジノからバスに変更だよ」というアナウンスは、
やったんでしょうが、
私には理解できず、
ちゃんと言ってくれよとちょっと腹を立てましたが、
乗務員が、ぐっすり寝てる人も起こして、
みんな下車。
カジノからブリスベンまで、
列車はカイオーグル(Kyogle)という駅で停まるはずですが、
乗降客がいなかったのか、
ブリスベンに直行でした。
途中、朝の渋滞がありましたが、
2時間ぐらいで、朝8時頃、ローマストリート駅到着。
ほんと、何が幸いするやら、というできごとでした。