プリックリーペア | 子育て終了、海外にいこう!・・・オーストラリア、ブリスベン

子育て終了、海外にいこう!・・・オーストラリア、ブリスベン







ブリスベン37年。
子育ても仕事も終わり、毎日の暮らしをゆっくり楽しむはずが、
なんの因果か、そうではない…

昨日、ドラゴンフルーツのことを書きました。同じ多肉植物に Prickly Pear というのがあります。トゲトゲの梨。



梨とは、全然、関係のない植物ですが、実が楕円形なので、リンゴともオレンジとも言わずに、Pearと呼んだのでしょう。

この Pear は日本の丸い梨ではなく、洋梨のことです。

プリックリーペアは「生物学的コントロール」の例として有名で、私も40年前、和歌山の大学の講義で習いました。

外来種のプリックリーペアがはびこって、牧草地が使い物にならなくなって困ったので、幼虫がプリックリーペアを食べる蛾を、海外から導入して成功した話です。

ところがこの話にはオチがあって、今度はこの蛾が増えすぎて、北米では、欲しいサボテンまで食べてしまっているそうです。

だからといって、蛾をやっつける細菌を導入したら、他の種まで死にかねないし、生態系は下手にさわるとどうしようもないですね。

昔、学んだことはほとんど全部、忘却の彼方ですが、プリックリーペアはなぜか覚えています。

オーストラリアに来て田舎の方を車で走ると、今でも蛾の毒牙を逃れた(?)プリックリーペアをたまに見かけることがあります。

ところが、今住んでいる家を(ブリスベンのけっこう真ん中です)初めて見に来たとき、「ひえー、プリックリーペアだ!」

それも、巨大です。うちは7軒か8軒の家に接しているのですが、そのうちの一軒の、うちの境界の近くに、高さが3mぐらいに育ったプリックリーペアが3本あります。

ちょうど私の窓の外で、これがなきゃニックの家から丸見えだから、一応ありがたいのです。

ニックはギリシャ人です。ギリシャ人は庭に野菜とか果物とか植えます。

ニックかニックの前の世代が、このプリックリーペアをわざわざ植えたのでしょう。

写真に撮った枝の部分はうちの家に入ってきています。

実をご自由にどうぞ、という意味なのか、単に無神経なのか、ニックの真意を図りかねています。