孔子が「『食』『武』『信』のなかで、あえて、一つを選ぶなら、どれを選ぶか」と弟子に問うた。これを「治国三要」という。
「食」とは経済、金のこと、「武」は武器のこと、「信」は信頼のこと。どれも大事であるが、どれか一つを選ぶとなると弟子は迷った。
すると孔子は、「信」が一番大事なものと説いたのである。
これは、経営者が社員の信頼を得られなくては、会社は成り立たないということを言っているのである。組織に「信」があれば、一致団結、大きな力となるのである。
孔子を引き政界諭す 丹羽・新中国大使、伊藤忠退任の弁

2010年6月26日21時5分 朝日
伊藤忠商事が大阪市内で開いた株主懇談会で、中国大使の発令を受けて相談役を退いた丹羽宇一郎氏があいさつした。国を治めるのに必要な武器、食糧、信用の3要素について説いた孔子の言葉「治国三要(ちこくさんよう)」を引き合いに、国と企業のあり方を語った。
丹羽氏は「信用は国でいうと政治力、企業では経営力」「信用を得るには透明度を高め、説明責任を果たす必要がある」と指摘した。「現在の政治にはあまり説明責任が無いようだが」と政界をチクリと批判した上で、「トップが情報、政策などあらゆるもので責任を持って理解を得る必要がある」と述べた。
『人は仕事で磨かれる』
2005年02月26日 | Weblog
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本日の一冊は、かつて苦境にあった伊藤忠商事を救い、2000年の決算で同社の史上最高益を記録した中興の祖、丹羽宇一郎さんによる注目の新刊です。
著者は、いまどき珍しい、骨太で清廉な経営者ですが、本書のなかにも、そんな著者らしいコメントが随所に見られます。
あえて損な役回りを引き受けたり、大企業のトップらしからぬ質素な生活をしたりと、一件あまのじゃくな行動をとる著者ですが、その根底には、骨太な経営哲学と、経営トップとしての覚悟がうかがえます。
経営者にとって、ただでさえも逆境に対処する必要性が高まっている今日、著者の力強い主張は、きっと多くの経営者に勇気を与えてくれるに違いありません。
人には役目というものがあります。私の場合はさしずめ、伊藤忠にとって考えられるすべての膿を掻き出すことだった。だから減損会計の早期適用は、私の「掃除屋」としての最後の仕事だったと思っているんです。
業績が落ち込んだら、まず市場から激しく叩かれる。それだけならまだしも、会社の社員全員が路頭に迷う。その家族も巻き込む。トップになるとはそういうことです。
二十一世紀の経営者は常識と良識を磨いていかなければなりません。世間や社員、社会の常識から遅れることがあってはいけない。それには対話を繰り返していく必要があります。
経営というのは、実務を行うこととは異質なものです。どうやってお金を儲けるかということより、もっと大切なポイントがある。それは、経営管理、すなわち人を動かす力や、組織を改革する力といったものです。
基本は、やはり誠実さと言行一致なんです。絶対に裏切らないこと。言ったことは必ず実行に移す。しかも早く行動する。
トップというのは、会社が苦しいときは真っ先に苦しみ、順調なときは最後にいい思いをする。そういうものだと思います。
孔子は「食」(=食料)と「武」(=武器)と「信」(=信用)を治国三要と言っています。このうち、最初になくなってもいいものは武器です。次は食料です。最後に残さなければならないのは信用だと言った。
私がこれまでの自分の人生を振り返ってみて誇りに思うのは、絶対に読書を欠かさなかったことです。これまでの何十年という間の読書の蓄積は、人に負けないものだと思っています。そして、読んだ人と読んでいない人の差は、そう一朝一夕には埋められない。
人は、仕事によって磨かれる。仕事で悩み、苦しむからこそ人間的に立派になるんです。
