支持率急落で自民動揺…うごめく「反麻生」、対立先鋭化も
2008年12月9日(火)
麻生内閣の支持率が急落したことを受け、自民党内で動揺が広がっている。
麻生首相の退陣を求める声が直ちに強まる可能性は低いと見られるものの、次期衆院選への危機感から、新党結成、政界再編含みの動きがくすぶりそうだ。道路特定財源の一般財源化などをめぐって党内対立が先鋭化することも予想される。
8日夕、都内のホテルで開かれた渡辺喜美・元行政改革相の政治資金パーティーでは、政界再編論が公然と語られた。
渡辺氏は、自民党内の造反や圧力をきっかけに退陣した宮沢、森政権のケースを説明するなど「倒閣」をにおわせる発言をした上で、新党結成について〈1〉分社型〈2〉協議離婚型〈3〉裸一貫型--と分類。裸一貫型を念頭に「衝撃、大化けの可能性があり、覚悟だけでできる」と訴えた。
パーティーには民主党の枝野幸男・元政調会長らも出席した。枝野氏は記者団に対し、「民主党に来て頂ければ歓迎すべきことだ」とけしかけた。
政界再編を志向する自民党の中川秀直・元幹事長も駆けつけ、「そう遠くない時、本当の勝負所を迎えるのではないか。金融、環境、テロ危機に対応する政権が必要になる時こそ、渡辺さんの出番だ」と持ち上げた。
中川氏が今月中旬の発足を目指す社会保障制度改革の議員連盟も、再編に向けた布石と見られている。議連には、渡辺氏や小池百合子・元防衛相らも参加予定で、11日に議連の世話人会を開き、活動を開始する。
ただ現時点で直ちに、新党や再編の動きにつながるとの見方は少ない。衆院選が遠のいたとの観測が広がる中、新党の「鮮度」を保ちにくいなどのハードルがあるためで、中川氏に近い若手議員も「選挙前に新党を作っても勝算はない。勝負は衆院選直後からだ」と語る。
むしろ、当面は政策提言で独自色を出そうとするグループの動きが活発になりそうだ。塩崎恭久・元官房長官や茂木敏充・前行革相らによる「速やかな政策実現を求める有志議員の会」は9日に会合を開き、政策提言のテーマについて話し合う。塩崎氏は8日夜、渡辺氏のパーティーで「衝撃的な支持率の実態を見れば見るほど、我々の会の意味が出てくる」と述べた。
棚橋泰文・元科学技術相ら「道路特定財源の一般財源化を抜本的に進める会」は、政府・与党が8日に正式合意した1兆円規模の地方向け新交付金創設に疑問の目を向ける。使途を公共事業にほぼ絞っていることを「一般財源化が骨抜きになりかねない」と批判していく考えで、党内の火種になる可能性もある。
支持率低下「総理の身から出たさび」 自民渡辺氏に聞く (下野新聞「SOON」ニュース)
揺らぎ始めた「3分の2」 政権に見切り、分派活動
2008年12月9日 asahi.com
朝日22%、読売21%、毎日21%——。全国紙が8日、麻生内閣の支持率急落を一斉に報じ、麻生首相のままでは与党が総選挙を戦えないことが鮮明になってきた。自民党の下野が現実味を増すなか、政界再編に活路を見いだそうとする動きも出てきた。
首相批判の急先鋒(きゅうせんぽう)である渡辺喜美元行革担当相が8日、国会近くのホテルで開いたパーティー。自民党の中川秀直元幹事長、小池百合子元防衛相らに加え、民主党の枝野幸男元政調会長や松本剛明前政調会長も駆けつけた。

中川氏が「渡辺喜美は我が党改革派のど真ん中にいる。そう遠くないときに本当の出番、勝負どころを迎える」と持ち上げれば、枝野氏も「民主党に来て一緒にやっていただけるのか。わからないが、国のために頑張っていただければ」とエールを送った。小池氏も「この国の仕組みを根こそぎ変えるかという点では、民主党と共通する課題を抱えている」と呼応した。
渡辺氏は塩崎恭久元官房長官らとともに衆参の中堅・若手24人で、第2次補正予算案の今国会提出を求める有志議員の会(通称・24人の会)を結成。衆院解散も2次補正も先送りした首相を批判し、政界再編の意欲を示す。
「17人を超えたら衆院再可決ができなくなることを、ずっと意識してやっている」
24人の会の一人は言う。衆院議員17人が造反すれば再可決に必要な「3分の2」を割り、麻生政権はたちまち立ち往生してしまうのだ。
自民党執行部にも、動揺は広がる。
「自民党国会議員の7割から8割が、麻生政権で選挙をやって与党にいられるのかと疑問を持っている。私たちは、がけっぷちにある」
石原伸晃幹事長代理は5日、自らのパーティーでこう語った。前日、所属する山崎派幹部に「24人の会に参加したいが、どうすればいいか」と相談し、引き留められていたという。
「3分の2」を盾に分派活動を始めた中堅・若手議員たち。政権瓦解(がかい)の引き金を、誰が、いつ引くのか。
渡辺喜美元行革担当相・・
とうとう動いたね・・
でも、気持ちとてもよくわかります。
「男性・女性」を「権力」に置き換えれば、まさに現代の政治家にとって「粋」が必要な資質であることが分かります。
「短期的な無限の執着と長期的な無限の諦め」こそが、権力という悪魔と否応なく付き合わざるを得ない政治家の心の在りようを如実に示しているものだと思います。

討ち死にリスク
政治家は物事の本質をグサッとつかむ力がないとだめですね。いったい何のために政治をやっているのか、何のための政策なのか。これが分かっていないと、やることなすことピントはずれになります。近頃の政治家には目的と手段を取り違える人がけっこういますね。私はそうした目的と手段の絶えざる自問自答ができているかどうかが政治家にとって大事な資質であると考えます。
政治力とは総合的なパワーですが、また政治家は“討ち死にリスク”が取れるかどうかです。戦国武将のように槍や鉄砲こそ使いませんが、殺すか殺されるかという場面だって権力争奪の途上では起こるわけです。小泉首相も言っていましたが、若いライオンがボスライオンに歯向かって背骨をへし折られる、あるいは逆のケースもあります。その意味では、政治の世界は絶えざる討ち死にリスクを賭けた闘争場であるともいえます。しかし、ここでしっかり認識すべきは政治家は誰から命を与えられているかということです。当たり前ですが、われわれは国民から命を吹き込んでもらった、これこそが現代の政治家の本質です。これさえ分っておれば何も怖いものなんかありませんし、たとえ1回くらい死んでも蘇ることだってできるのです。
渡辺喜美元行革担当ホームページ http://www.nasu-net.or.jp/~yoshimi/
