ジム・ロジャーズ 私なら米国より日本に投資する | 東京リーシングと土地活用戦記

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 今回の米国・クレジットバブル崩壊は非常に性質(タチ)の悪い問題だ。この問題は2年や3年で解決できるものではない。

 私は、米国は戦後(1945年以来)最悪のリセッションに突入したと思っている。当然、株価の回復にも時間がかかることになる。

 今回のリセッションがどの程度長期化するかは米政府やFRB(米連邦準備制度理事会)の政策次第だ。


 1990年代に日本は倒産すべきだった「ゾンビ企業」に対し公的資金を注入して救済した。

 そのために不況を長引かせた。あなたたち日本人はそれを「失われた10年」と呼んでいるのだろう? そして、日本は現在も不況の影響を引きずっている。米国は日本の失敗から学ぶべきだ。


 しかし、現実には10月14日にブッシュ大統領は米大手金融に計2500億ドル(約25兆円)の資本を注入すると発表した。

 このままだと、米国は「90年代の日本」や「70年代の米国」の二の舞いを演じる可能性が高い。つまり、不況は長引き、米国経済が健全化するまでには非常に長い時間がかかることになる。これは大統領選挙で共和党マケイン候補、民主党オバマ候補のどちらが当選しても事態に変化はないと思われる。


 私は「人は必ず失敗するものだし、失敗したらその責任を取るべきだ」という哲学も持っている。米国のウォール街の連中は失敗したんだ。だからその失敗の責任を取らせるべきだろう。決して税金を投入するべきではない。


 一時的にパニックを引き起こす可能性はあるが、倒産する企業は倒産させた方が良い。

「1965年の日本の証券不況」「90年代後半のロシアや韓国」を思い出して欲しい。問題の解決を市場に任せたことで破壊が行われ、そして再生した。われわれは歴史から学ぶべきだ。

 実体経済と株式市場とは異なるので、株式市場にはいずれ反騰相場が来るだろう。しかし私は今回(2008年10月)の底値は米国株の”底”ではないと思う。まだまだ、”谷”は深い。

 日本については、これから数年間は米国に比べると健全な状態を維持できるとみる。
 
日本は幸運にもサブプライム問題の影響を一部を除いてそれほど受けてはいないし、世界の成長センター・アジアとの貿易も多いからだ。これからは長期的に米国株式市場の魅力は低下するだろう。むしろ、これから数年間に限れば日本市場のほうに魅力がある。私なら米国より日本に投資する。


 ただし、長期的に見れば日本には大きな問題が幾つかある。最大の懸念は人口問題だ。あなたは低経済成長で財政赤字増大に悩まされ、人口が減少している国に長期投資したいと思うだろうか。


 人類の歴史上、人口が減少して繁栄した国は皆無だ。日本にとって人口問題は死活問題だろう。30年後の日本は「高速道路や橋があってもそこを通る人がいない」という状態になりかねない。日本政府は公共投資をやめて、その予算をすべて人口減少問題の解決に振り向けるべきではないだろうか。


 また、日本のゆがんだ低金利政策も大きな問題だ。日本人は異常な低金利政策が続いていることで不利益を受けていると気づくべきだろう。こちらは人口問題と異なって「市場」に任せればあすにでも政策修正が可能だ。


ジム・ロジャーズ・・・1942年生まれ、著名投資家ジョージ・ソロス氏と共同で国際投資家会社クォンタム・ファンドを設立。10年で4200%という驚異的なパフォーマンスを上げる。世界一周旅行を2回行った「冒険投資家」としても知られている


モーニングスター2008.11.1


ジム・ロジャーズ
(Wikipedia)
ジム・ロジャース(Jim Rogers、1942年10月19日 - )は、アメリカ合衆国アラバマ州出身の投資家。クォンタム・ファンドの共同設立者(Co-Founder)。現在はRogers Holdingsの会長。

経歴

初めての仕事は5歳のときのピーナッツ売りだった。
1964年 - エール大学を卒業(学士)。夏休みのアルバイトにウォール街で働いたことで投資に興味を持つ。ウォール街で初めての仕事を投資銀行Dominick & Dominickで得る。当時、ウォール街については何も知らず、株式と債券の違いについてさえ知らなかったが、仕事にはすぐに熱中した。 この後、オックスフォード大学へ留学。奨学金で株式投資を行う。
1966年 - オックスフォード大学を卒業し(修士)帰国。数年間アメリカ陸軍に所属する。
1968年 - 見習いアナリストとしてウォール街で働き始める。
1970年 - 投資銀行Arnhold & S.Bleichroederに入社。
1973年 - ジョージ・ソロスとともにクォンタム・ファンドを設立。
1980年 - 仕事を引退。その後、コロンビア大学ビジネススクールの客員教授になる。
1989年 - WCBSの"The Dreyfus Roundtable"で司会を務める。
1990年 - FNNの"The Profit Motive with Jim Rogers"で司会を務める。
2002年 - 毎週土曜日放送のFOX News Cavuto on Businessでレギュラーゲストになる。

クォンタム・ファンド
Arnhold & S.Bleichroeder勤務時にジョージ・ソロスに出会ったことがきっかけで、1973年、ジョージ・ソロスとともにクォンタム・ファンドを設立する。クォンタム・ファンドは10年の間に3365%のリターンを得た(ちなみにこの間、ダウ平均株価は20%上昇したにすぎなかった)。この成功とともに、クォンタム・ファンド運営の考え方の違いからジョージ・ソロスと袂を分かち、1980年に仕事を引退した。両者の訣別については、ジョージ・ソロスもジム・ロジャーズも公には詳細を語ってはいない。
RICI
1998年、Rogers International Commodity index(RICI)を設立。このファンドは、1998年8月1日以来326%の上昇を達成している(2007年12月時点)。2005年に、書籍Hot Commoditiesを著し、従来の投資における考え方とは逆に、商品投資は最良の投資のひとつであることを示した。 RICIのリターンは、1998年7月31日-2004年7月30日の6年間で次のようになっている(株式、債券、不動産と比較)。

Rogers International Commodities Index(RICI) +167.441%
S&P 500 Index -1.69%
Lehman Long Treasury Bond Index +49.36%
Vanguard REIT Index +28.04%
ちなみに、RICIと連動する日本のファンドとして、大和証券の「ダイワ・コモディティインデックス・ファンド」と三貴商事の「商品新時代」がある。

商品市場
1990年代から商品市場が強気相場になることを予見するとともに投資を実践し、21世紀初めの商品相場の高騰を的確に捉えた。原油相場が100ドル(NYMEX:WTI先物)を超えた後も、大型油田の発見が無いことをもとに強気相場の終焉を否定している[1]。

中国市場
中国株式市場の将来性を高く評価して、積極的に中国株投資を行っている。「19世紀はイギリスの時代、20世紀はアメリカの時代、21世紀は中国の時代」と評して、中国に関する著書("A Bull in China")も発刊している。また、娘には中国語(Mandarin)を学ばせている。



1980年代、中国の各地をオートバイで旅行。
1990年-1992年、オートバイで世界6大陸に渡って65065マイルを走破(ギネスブック記録)。
1999年1月1日-2002年5月2日、メルセデスベンツで116カ国を走破(もう一つのギネスブック記録)。総走行距離は、245000キロメートルにも及んだ。レイフ・エリクソンのアメリカ大陸到達千年記念の日にアイスランドを出発し、2002年1月5日ニューヨークの自宅に到着した。

その他

シンガポールへ移住
2007年にニューヨークからシンガポールに移住した。「1807年に英国(U.K.)に移住することはbrilliant、1907年に米国に移住することはbrilliant、2007年にアジアに移住することはbrilliant」と英Telegraphのインタービューに答えている。

中央銀行
米国の中央銀行(連邦準備制度理事会)の金融政策には厳しい見方をとることが多い。たとえば、2008年の金融危機の際には英Telegraphのインタービューの中で、米国の連邦準備制度理事会の低金利・過剰流動性や金融機関の倒産回避指向の政策を批判する一方で、高金利政策や準備金でインフレ抑制策を重視していた中国の中央銀行を高く評価した。

発言
ロシア政府や、世界銀行から発表された情報を信じるなんて、正気か?
自分で調べた会社の株を買いなさい。さもなければ、家で映画を見ているほうがいい。(他人からの情報を信じるな)
幸運は、常に努力を怠らない人のもとへ訪れる。
口を開いてあれこれ喋って、自分が疑いようのない馬鹿だということを証明するよりも、黙っていて、他人に愚か者を見るような目で見られた方がよい。
中央銀行の連中は、木がなくなるまで紙幣を刷っているだけじゃないか?
私の母でさえ、あれがバブルだと気づいていたよ。(90年代のハイテクバブルを指しての発言)
子供や孫には、中国語を教えなさい。


参考になりますね・・・