はじめてのお茶会に行くのは、
なかなか緊張するものかもしれません。
ですが、怖がるような必要はありません。
誰一人として、
はじめからお茶の飲み方を知っている人はいないでしょうし、
誰しもが「はじめてのお茶会」を経験するものです。
最初のうちは、最低限の知識さえあれば、
あとは周りの客の様子をチラッと見ながらでも、
それで十分なのです。
流派によって作法の違いは若干ありますが、
これから、初めての茶会にお呼ばれした際に、
知っておくと便利で助かる作法を紹介します。
茶会の種類について
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150408/15/coz7z/1b/c4/j/t02200171_0300023313270235479.jpg?caw=800)
茶会には大きく分けて、二種類あります。
◇茶事(ちゃじ)
懐石・炭点前・濃茶・薄茶をふるまう、正式な茶会。
正式な茶会だけに、
客もそれに準じた作法を知っておく必要がありますが、
お茶をはじめられたばかりの方が、
茶事に招待されることはまずないはずですので、
ここではその作法を心配する必要はないでしょう。
◇大寄(おおよ)せの茶会
大人数を対象に行われる茶会のことです。
大寄せの茶会では、気軽に洋服で行けるものから、
きちんと着物を着て行かないといけないものがあります。
お茶会へ行く準備として
先に述べたように、お茶会へは、
必ずしも着物を着て行かないといけないわけではありません。
実際、洋服で行けるものかどうかは、
事前に確認しておくといいでしょう。
ただし、洋服で行く際には、いくつかのルールーがあります。
◇女性
パンツスタイルで行くことは避けましょう。
膝が隠れる長さのスカートにブラウス、
またはワンピースなどが好まれます。
注意しないといけないのは、
立っているときは膝が隠れていても、
正座をしたときに膝が出てしまうものはNGです。
派手なデザインは避け、
落ち着いた色合いや柄を選びましょう。
また、髪の長い女性は、
髪の毛がお辞儀の際などに前に掛からないよう、
すっきりとまとめておくことも必要です。
◇男性
ジーンズなどのパンツは、お茶会では好まれません。
一般的にいう、オフィスカジュアルのような装い
(比較的、本格的な茶会の場合はスーツ)で良いでしょう。
◇男女共通
アクセサリーは、全て外しておきましょう。
洋服の場合、男女共に、茶室に入る前には『白い靴下』を履きます。
必ず、一足持参するようにしましょう。
用意するもの
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150408/15/coz7z/0d/81/j/t02200165_0300022513270235478.jpg?caw=800)
茶会に参加するのに、最低限必要なものがあります。
◇扇子
◇懐紙
懐紙は白いものを選ぶようにしましょう。
◇菓子切り(楊枝)
菓子切りは、懐紙の間に挟んでおきます。
「たったこれだけ?」と思われるかもしれませんが、
これだけあれば、気軽な茶会には参加することが出来ます。
茶室内で注意すること
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150408/15/coz7z/16/eb/j/t01800277_0180027713270235477.jpg?caw=800)
茶会では、一般的に受付を済ませた後、
待合で自分の番が来るのを待ちます。
茶室に入る案内が来たら、いざ茶室に入るのですが、
ここで注意しないといけないことがいくつかあります。
まず、席に入る際には、
立ったまま入って良い場合と、にじって入る場合があります。
一般的に大寄せの茶会の場合、
立ったまま入ることが多いですが、
分からない場合は、
少し周りの様子を見てから、それに倣うと良いでしょう。
畳の上を歩く時に、
絶対にしてはいけないことが、畳の『縁』を踏むことです。
畳の縁は避けて歩くよう心掛けましょう。
また、畳と畳を跨いで座ることも避けましょう。
いざ、席に座る際、
避けて座らなければならない席が三つあります。
◇正客(しょうきゃく)
正客とは主賓のことで、
通常、茶道の経験を長年積んだ先生方が座ります。
◇次客(じきゃく)
正客の隣に座る人のこと。
正客同様、やはりお茶に精通した人が座ります。
◇末客(まっきゃく)
「お詰(おつめ)」とも呼ばれ、席の一番最後に座ります。
主に片付けの役割を担う立場で、
そのため茶道の技量をやはり問われます。
上記以外の席に座れば、なんら問題はありません。
以上ここまで述べてきたことは、
基本中の基本になります。
お茶会に行く際に、
これらのことを頭の中に入れておけば、
あとはなんとかなるものです。
お茶の飲み方や、お菓子の取り方は、
流派によっても多少違ってきますし、
そこまで神経質になる必要はないと思います。
周りの客の様子を見ながら、
それを見よう見まねするくらいで良いのです。
多少作法を間違えても、とやかく言う人はまずいないですし、
隣に座られている方が経験者であれば、
『今日がはじめてのお茶会で、
お作法が分からないのですが、どうすればよいでしょうか?』
と言えば、喜んで親切に教えて下さるはずです。
実際私も、
はじめてお茶会に来た方がたまたま隣に座られた際に、
お菓子の取り方や、お茶の飲み方を
お教えする機会が何度かありました。
作法は徐々に身に付いていくものです。
最初のうちは、お茶を飲むことを楽しむ…
それで十分だと思います。
怖がることなく、はじめてのお茶会を楽しまれて下さい。