国鉄分割民営化の光と影 | きまぐれさとみの気まぐれ日常スタイル

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日常を気まぐれに思いついたことをいろいろ書いてゆきます。春と夏には「風のように旅する男」の本領発揮…てな旅日記を入れたり…時々聖書や聖クルアーンに書かれていることに近いこと書くかも。

 北陸新幹線が金沢から敦賀まで開業した。これにより東京から福井県内まで新幹線で行けるようになった。それはいいんだけど、大阪・名古屋からは敦賀で乗り換えなければならない。なぜこうなったのか?

JR東海の横暴
 本州は3社に分割され、JR東海は東海道新幹線というドル箱を手に入れた。最近になってJR西日本もJR東日本も赤字ローカル線に関する協議を求め始めた。あまりにも赤字ローカル線が多いため、経営の足かせになっている。

 東海道新幹線と山陽新幹線は東京から博多までつなぐ大幹線となっている。ただ・東京都23区はJR東日本、大阪市内はJR西日本ということで、手数料を節約するために直接販売するということを行ったり、500系新幹線を東海道新幹線から追い出したり、横暴なやり方が目に付いた。

 1社体制なら、北陸新幹線は米原まで開通してから金沢ー米原間を開業して東海道新幹線に合流すればいい。ただ、JR東海は乗り入れを認めない。なにせ東海道新幹線と北陸新幹線は車両の規格が違う。また、東海道新幹線から山陽新幹線に乗り換えるときはホームを渡らなければならない。これは山陽新幹線の発着ホームを隅に追いやっているから。

 結局、米原乗り換えでも不便なのは同じ。それなら敦賀で乗り換えたほうが手を打ちやすい。しかし、乗客にとっては乗り換えしなければならないわ料金は高くなるわ、何もいいことがない。本州を3分割した弊害が出ている。

分割民営化がもたらした功績
 ただ、1社体制がいいかというとそうでもない。国鉄時代と同じく1社体制だと、JR西日本とJR九州のエリアは早々に破綻しているだろう。車両は古く、黒字化は不可能な状態だから。

 JR西日本とJR九州は多角的な経営を行い、不動産業が稼ぎ頭となっている。都市部の駅舎はショッピングモールと化し、集客力を伸ばしている。JR東日本はこの面で遅れている。関西や九州は鉄道会社が不動産業をやり、沿線を開発して街自体をプロデュースしている。JR西日本もJR九州も鉄道をあらゆるサービスとつなげる手段にして、多角的な経営をしている。

 今回の北陸新幹線延伸で関西からの直通がなくなったのは、JR東海に対するある種の問題の表れかもしれない。おそらく米原から東海道新幹線に北陸新幹線が乗り入れられるまでは新大阪までは繋がらないだろう。敦賀以遠をスーパー特急にするか、敦賀までをミニ新幹線にするか、このままでいいわけない。

 あとはハピラインふくいがどう出るか?福井県内の観光地に直通特急を走らせれば、関西から観光地に直接いけるのだが…ハピライン・えち鉄・福鉄が相互乗り入れ可能になればできるのではないか?まぁ、三国芦原線はLTEが乗り入れるんで交直流電車は入れるかどうか。