「住みたい街1位」に選ばれ続ける西宮の不都合な真実 | きまぐれさとみの気まぐれ日常スタイル

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日常を気まぐれに思いついたことをいろいろ書いてゆきます。春と夏には「風のように旅する男」の本領発揮…てな旅日記を入れたり…時々聖書や聖クルアーンに書かれていることに近いこと書くかも。

「住みたい街1位」に選ばれ続ける西宮市
 住宅情報誌で関西の自治体で住みたい街に選ばれ続けている西宮市。前回の記事で岐阜を旅したときに、普通のスーパーがなかったと書いたが、阪神間はとかくスーパーが多い。現在、拠点としている西宮市南部もスーパーには事欠かない。移転先では歩いて2分ぐらいのところに小さなスーパーがあるし、歩いて10分以内に大きなスーパーがある。電車で一駅どちらもスーパーがある。

 加えて、甲東園から甲陽園、苦楽園、夙川北側にかけては環境の良い住宅街が広がっている。この地域はセレブも多く住み、交通の便もいい。確かに住みやすい街であり、住みたい街に選ばれるのもうなずける。

夙川沿いは桜の季節は圧巻の風景

「文京住宅都市」が生み出した若者の転入超過
 かつて、コンビナートが建設された時期、西宮市もコンビナートを誘致していた。ただ、当時の市民は反対し、推進派と反対派が対立。結局、市長選で反対派の辰馬市長が誕生し、西宮市は工業化をやめて文京都市として歩むことになった。

 大学が多く立地するため、各地からの入学生が流入し、若者が集まり、活気に満ちていた。現在も大学生向けの住宅や店が多く、単身者、独身者にとって暮らしやすい街となっている。

 大学があるだけで、若者が集まる街となり活気に満ちるのは、山陰のある地方都市を見れば明らか。ただ、この恵まれた状況が落とし穴になっている。

最悪の待機児童数
 住みたい街とか住みやすい街として知られるようになると、子育てのために転入する人が増えてくる。そして、そこで西宮市が抱える問題が浮き彫りになった。急激な児童数の増加に対応できずに小学校の教室不足である。現在も、プレハブ校舎が立ち並ぶ小学校は多い。

 今まで、すでに大人になっている人や、単身者、独身者には関係ないわけで、長らく問題は置き去りにされていた。教室不足問題は河野昌弘市長時代に取り掛かり、現在は小学校が新設された。待機児童問題は今村岳司市長時代に取り掛かり、現在も改善策が模索されている。

 ただ、問題はこの問題がそれほど深刻に捉えられていないと言うこと。若者の転入超過が続く限り、特に保守系はそれほど危機感は感じないと思う。ただ、子育てに向かないことから、子育て世帯の転出超過は続いている。人口減少時代に入り、転入超過のボリュームより転出超過のボリュームが上回ると大変なことになる。

 民主党系の石井登志郎市長が今後どうするかは見ものだ。民主党系市長では自ら身を切る河村たかし市長や子育てするならと言われる政策を実行した泉房穂市長がいる。簡単にはいかないだろうが、どんな街にしたいか?市民も考える必要がある。