はじめに


この記事では、現在休職中で、復職を考えている方に向けて、「なぜ休んでいるのにこんなに苦しいのか」「復職が近づくと不安が増すのはなぜか」についてお伝えします。

カウンセリングの現場でよく見られる共通の心理状態と、そこから抜け出すヒントをお届けします。


  「休むことが苦しい」あなたは、何も間違っていません


休職に至る方の多くは、真面目で責任感が強く、人の期待に応えようと頑張り続けてきた方たちに多いように思います。


特に、幼少期から「親の機嫌を優先してきた」「自分の気持ちより他人を優先してきた」という背景を持つ方にとって、「休むこと」は簡単ではありません。



いざ休職しても、「申し訳ない」「自分はもう終わりだ」「職場に戻れないかもしれない」というような、罪悪感や不安感、自責の念に悩まされることがあります。

そんな思考が繰り返されると、次第に「自分はダメな人間だ」「役立たずだ」といった否定的な“妄想”が浮かんでくることも。


これはあなたの心が弱いからではなく、これまでの環境で身につけざるを得なかった“生きるためのクセ”のようなものなのです。


  脳は“妄想”を現実と勘違いする


復職が近づいてくると、今度は新たな“妄想”が始まります。


 ・「同期と差がついてしまった」

 ・「もう期待されていない」

 ・「新人より仕事ができなかったらどうしよう」

 ・「みんなに嫌われている気がする」


これらの考えは事実ではなく、あくまで“想像(妄想)”です。しかし、脳はリアルなイメージと現実の区別があまり得意ではないと言われています。


そのため、まるで今まさにその場にいて、つらいことが起きているかのように、心と体が反応してしまいます。


せっかく休職中に少しずつ回復してきたエネルギーも、“妄想”に消費されてしまい、復職前なのにすでにヘトヘト…ということも起こります。


  妄想に振り回されないために、“現実”を生きるという選択


カウンセリングでは、こうしたお話の流れの中で「それなら、さっさと復職した方がいいってことですか?」と聞かれることがあります。


答えは、「エネルギーがあるなら、現実に出る方がマシな場合もあります」


なぜなら、“妄想”の中にいる限り、何度も何度も同じ不安が頭をよぎり、疲れてしまうからです。


一方、実際に復職して現実を生きれば、たとえ困難があったとしても、現実的に対処できる可能性があるのです。


もちろん、現実の中にも新たな刺激や不安はあります。ですが、それは“現実に対する対処”であり、“妄想との闘い”とは違います。


その違いを意識しながら、復職後も「これは事実か? 妄想か?」と見極めていくことが、再発を防ぐ上でもとても大切です。


  過去を見つめ直すことで、“妄想”の根っこが見えてくる

なぜ、そんなにも自分を責める妄想が浮かぶのでしょうか?


その背景には、あなたがこれまで生き抜いてきた歴史があります。


親との関係、子ども時代の環境、我慢を繰り返した日々…すべてが今の“心のクセ”につながっています。


ですから、あなたが苦しんでいるのは「あなたのせい」ではなく、「生き延びるために身につけたパターン」によるものです。


復職を本当の意味で前向きにするために、まずは一度、自分の過去と向き合い、「あの時代は終わった」と今の自分に教えてあげることが必要かもしれません。



ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

もし、この記事の内容が少しでも心に響いた方がいれば、あなたは一人ではありません。

ゆっくり、でも確実に現実の世界に戻るための準備を一緒にしていきましょう。


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