Ken Campbell
2012-11-09 14:45:00
世界で最も恵まれていないホッケー市場にやがて二つのことが起こりそうだ。1番目は、将来ある時点でトロント郊外にNHL仕様のリンクが建設されるということ。そして、第2は、いつかNHLチームがそのリンクを本拠にするということだ。それは人々が期待するほど早くはないだろうし、また、平坦な道のりではないだろう。しかし、必ず起こるのだ。
では、今、どの段階にあるのだろうか。それは多くの議論と不安を抱えた厄介な段階にある。私より遥かにビジネスに精通している人々がこの進行を妨げているのだ。
私たちに解っているのは次のことだ。ホッケー用品メーカーの最大手であるBauer社の前会長であるGraeme Roustan氏がトロント北東の郊外にある裕福なMarkham市にNHL仕様のリンクを建設しようとしており、そのためにカナダで最も成功した開発業者の一つを含むグループを率いている。プロジェクトのコストは約3億2,500万ドル(約260億円)と推測され、Roustan氏のグループとMarkham市が半分ずつ負担することになっている。市の負担分のうち大部分は、その地区に新たに分譲アパートの建設を計画している開発業者からの自発的な納税で回収する計画になっている。リンクは市が所有し、Roustan氏が運営することになるだろう。Roustan氏はそこから利益を得るか、逆に損失を吸収しながら、市に賃貸料を払う。
その間、Markham市はこのプロジェクトのための3億2,500万ドル全額の融資を受け、Roustan氏が負担する半額を20年かけて回収することになっている。
しかし、ここに事態をあやふやにする要因がある。わずか数か月前にはこのプロジェクトを後押ししていたのと同じ政治家たちが、例によって今は怖気づいてしまっている。彼らはこの資金計画がお気に召さず、また、現在はGTAセンターとして知られているこのリンクでNHLチームがプレーするという保証がないために、この計画を支持しないと言いだしたのだ。実際に13人のメンバーから成る市議会の大部分は、今になって、6か月前に11対2で受入を決めた基礎的なフレームワークであるこの資金政策に反対すると言っている。
例えば、市長代理のJack Heath氏を例に挙げよう。彼は、数ある問題点の中で、このリンクがNHLチームを誘致できる保証がないという理由でこの財政政策に反対する議員のリストに自分の名前を加えたばかりだ。それはいい。しかし、この心変わりは奇妙だ。つまり、Markham市がNHLチームを獲得する可能性について議論するためにNHLコミッショナーのGary Bettmanとコミッショナー代理のBill Dalyとの会合を設定したのはHeath氏だったのだ。しかも、Heath氏は、BettmanがもしMarkham市がこのプロジェクトを進めても、NHLチームがそこでプレーする保証はできないことを水晶のように明らかにした会合に出席していたのだ。
市とRoustan氏は20,000席の競技場が、拠り所となるNHLチームなしでも利益が得られるという調査結果を出している。
これはRoustan氏がこのプロジェクトを提案して以来、過去2年にわたって一貫して市議会と公へ伝えてきたことだった。20,000席を有するリンクがあってもNHLがチーム数を増やすか、現在のチームを移転させるかしてMarkham市にチームを誘致すると示唆されたことは一度もない。また、NHLが急にその考えを変えるかもしれない思う人がいるとすれば、それはBettmanをよく知らない人たちだ。リンクがあれば、ウィニペグが2011年の夏にそうだったように、Markham市はNHLにとって魅力的だろう。しかし、Bettmanはホッケーに飢えたこのカナダの市にNHLチームを与えることを約束するために頭を痛めるような人物ではない。もしそうではないと思う人がいたなら、議論は終っていただろう。
「この街の経済が発展するチャンスを得るためにこの計画に投資することは非常に重価値があると思いました。」とHeath氏は言う。「時間が経ち、(NHLの態度に)変化があるかどうか確かめることが重要でした。しかし、そうはならないことが増々明らかになりました。注意深く、時間をかけて検討してきました。重要なことは今こそ決断しなくてはならないということです。」
Markham市のそのような考えは妥当なものだろうか。恐らく、そうではない。公的資金を使うことなく、且つ、何の保証も必要なしに投資を決定できればそれは理想的だ。しかも、エドモントン・オイラーズのオーナー、Darryl Katz氏とは事情が違うのだ。Katz氏は公的資金を拠出させ、更に多くを要求している。金融の世界の常識として、公的資金は全て市へ還元されるべきであり、また、開発業者への課税は新しい競技場が建設される場合に限られるものだ。従って、公的資金が学校や警察官から取り上げられるようなものであってはならない。Markham市の場合は、予算がオーバーしてもRoustan氏のグループが負担することになるだろう。また、その建物が損失を生み出したとしてもそれを賄うために市民税を上げる必要はないのだ。
さて、もし政治家とMarkham市民がRoustan氏を市の資金を奪いとろうとするいんちきセールスマンだと看做しているのなら、Roustan氏を町から追い出すべきだ。実際、それが選挙で選ばれた議員たちの役目だ。厄介者に市の財産を投資することは勤勉な市民たちが望んでいることではない。しかし、もしRoustan氏が厄介者なのであれば、NHLチームが来る保証がないことが明らかになった2年前にその決断をすべきだった。
今のMarkham市は何のリスクも負うことなしに、NHLサイズのアリーナを持ち、そこを本拠にするチームから得られる全ての利益を望んでいるかのように見える。それはいいだろう。Heath氏は、もしNHLチームが来るという保証があるならば、その分け前を得ようと投資者たちが乱入して来て、市はこのプロジェクトに一銭も費やす必要がなくなるだろうと語った。
もちろん、投資家は集まって来るだろう。しかし、リンクができて市がNHLの候補地とはならないことには、そうなることはない。チームを誘惑するためには、三つの要因が絶対に必要であることをNHLは明らかにしている。つまり、持続可能な市場がなければならない。(OKだ)適切な競技場があり、オーナー・グループがいること。(これもOKだ)
Roustan氏と彼のグループがNHLチームを誘致しようとしている。これは疑いようのない事実だ。そして、いつの日かそれが実現する見込みが大いにある。但し、その実現には関係者の誰かがこの計画を先へ進めるための方法を見つけ出さなくてはならない。
- end -
2012-11-09 14:45:00
世界で最も恵まれていないホッケー市場にやがて二つのことが起こりそうだ。1番目は、将来ある時点でトロント郊外にNHL仕様のリンクが建設されるということ。そして、第2は、いつかNHLチームがそのリンクを本拠にするということだ。それは人々が期待するほど早くはないだろうし、また、平坦な道のりではないだろう。しかし、必ず起こるのだ。
では、今、どの段階にあるのだろうか。それは多くの議論と不安を抱えた厄介な段階にある。私より遥かにビジネスに精通している人々がこの進行を妨げているのだ。
私たちに解っているのは次のことだ。ホッケー用品メーカーの最大手であるBauer社の前会長であるGraeme Roustan氏がトロント北東の郊外にある裕福なMarkham市にNHL仕様のリンクを建設しようとしており、そのためにカナダで最も成功した開発業者の一つを含むグループを率いている。プロジェクトのコストは約3億2,500万ドル(約260億円)と推測され、Roustan氏のグループとMarkham市が半分ずつ負担することになっている。市の負担分のうち大部分は、その地区に新たに分譲アパートの建設を計画している開発業者からの自発的な納税で回収する計画になっている。リンクは市が所有し、Roustan氏が運営することになるだろう。Roustan氏はそこから利益を得るか、逆に損失を吸収しながら、市に賃貸料を払う。
その間、Markham市はこのプロジェクトのための3億2,500万ドル全額の融資を受け、Roustan氏が負担する半額を20年かけて回収することになっている。
しかし、ここに事態をあやふやにする要因がある。わずか数か月前にはこのプロジェクトを後押ししていたのと同じ政治家たちが、例によって今は怖気づいてしまっている。彼らはこの資金計画がお気に召さず、また、現在はGTAセンターとして知られているこのリンクでNHLチームがプレーするという保証がないために、この計画を支持しないと言いだしたのだ。実際に13人のメンバーから成る市議会の大部分は、今になって、6か月前に11対2で受入を決めた基礎的なフレームワークであるこの資金政策に反対すると言っている。
例えば、市長代理のJack Heath氏を例に挙げよう。彼は、数ある問題点の中で、このリンクがNHLチームを誘致できる保証がないという理由でこの財政政策に反対する議員のリストに自分の名前を加えたばかりだ。それはいい。しかし、この心変わりは奇妙だ。つまり、Markham市がNHLチームを獲得する可能性について議論するためにNHLコミッショナーのGary Bettmanとコミッショナー代理のBill Dalyとの会合を設定したのはHeath氏だったのだ。しかも、Heath氏は、BettmanがもしMarkham市がこのプロジェクトを進めても、NHLチームがそこでプレーする保証はできないことを水晶のように明らかにした会合に出席していたのだ。
市とRoustan氏は20,000席の競技場が、拠り所となるNHLチームなしでも利益が得られるという調査結果を出している。
これはRoustan氏がこのプロジェクトを提案して以来、過去2年にわたって一貫して市議会と公へ伝えてきたことだった。20,000席を有するリンクがあってもNHLがチーム数を増やすか、現在のチームを移転させるかしてMarkham市にチームを誘致すると示唆されたことは一度もない。また、NHLが急にその考えを変えるかもしれない思う人がいるとすれば、それはBettmanをよく知らない人たちだ。リンクがあれば、ウィニペグが2011年の夏にそうだったように、Markham市はNHLにとって魅力的だろう。しかし、Bettmanはホッケーに飢えたこのカナダの市にNHLチームを与えることを約束するために頭を痛めるような人物ではない。もしそうではないと思う人がいたなら、議論は終っていただろう。
「この街の経済が発展するチャンスを得るためにこの計画に投資することは非常に重価値があると思いました。」とHeath氏は言う。「時間が経ち、(NHLの態度に)変化があるかどうか確かめることが重要でした。しかし、そうはならないことが増々明らかになりました。注意深く、時間をかけて検討してきました。重要なことは今こそ決断しなくてはならないということです。」
Markham市のそのような考えは妥当なものだろうか。恐らく、そうではない。公的資金を使うことなく、且つ、何の保証も必要なしに投資を決定できればそれは理想的だ。しかも、エドモントン・オイラーズのオーナー、Darryl Katz氏とは事情が違うのだ。Katz氏は公的資金を拠出させ、更に多くを要求している。金融の世界の常識として、公的資金は全て市へ還元されるべきであり、また、開発業者への課税は新しい競技場が建設される場合に限られるものだ。従って、公的資金が学校や警察官から取り上げられるようなものであってはならない。Markham市の場合は、予算がオーバーしてもRoustan氏のグループが負担することになるだろう。また、その建物が損失を生み出したとしてもそれを賄うために市民税を上げる必要はないのだ。
さて、もし政治家とMarkham市民がRoustan氏を市の資金を奪いとろうとするいんちきセールスマンだと看做しているのなら、Roustan氏を町から追い出すべきだ。実際、それが選挙で選ばれた議員たちの役目だ。厄介者に市の財産を投資することは勤勉な市民たちが望んでいることではない。しかし、もしRoustan氏が厄介者なのであれば、NHLチームが来る保証がないことが明らかになった2年前にその決断をすべきだった。
今のMarkham市は何のリスクも負うことなしに、NHLサイズのアリーナを持ち、そこを本拠にするチームから得られる全ての利益を望んでいるかのように見える。それはいいだろう。Heath氏は、もしNHLチームが来るという保証があるならば、その分け前を得ようと投資者たちが乱入して来て、市はこのプロジェクトに一銭も費やす必要がなくなるだろうと語った。
もちろん、投資家は集まって来るだろう。しかし、リンクができて市がNHLの候補地とはならないことには、そうなることはない。チームを誘惑するためには、三つの要因が絶対に必要であることをNHLは明らかにしている。つまり、持続可能な市場がなければならない。(OKだ)適切な競技場があり、オーナー・グループがいること。(これもOKだ)
Roustan氏と彼のグループがNHLチームを誘致しようとしている。これは疑いようのない事実だ。そして、いつの日かそれが実現する見込みが大いにある。但し、その実現には関係者の誰かがこの計画を先へ進めるための方法を見つけ出さなくてはならない。
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