アリゾナ・コヨーテズのJohn Scottは現時点(12月18日)でオールスターゲームのファン投票で図らずも首位に立ってはいるが、実のところ常に自由契約扱いになっている選手なのだ。つまり、ScottはNHLの人気選手が勢揃いする試合はおろか、そもそもNHLでプレーするほどの選手ではないということだ。

さらに言えば、John Scottはアメリカン・リーグのオールスターゲームでプレーするのさえはばかれる選手なのだ。例えどこかのチームと契約ができたとしても、それでも絶えずトレードの対象となることだろう。もしナッシュビルで行われる今年のオールスターゲームのためにコヨーテズがScottを1軍に上げたとしたら、NHLは大恥をかくことになる。3人対3人によるトーナメント方式で行われる今回のオールスターゲームで、最高レベルの選手たちにScottが何とか追いつこうとしている場面を想像してみるといい。

今回のことはNHLにとって完全な失敗ではあるが、一概にNHLの責任とばかりは言えない。北米の主要なスポーツリーグは全てオールスターゲームでの先発出場選手をファン投票で決めている。もしこの投票が正常に行われれば、ファンを惹きつけ、このショーに参加している気持ちにさせることが出来る楽しいものになるはずだ。そして、ほとんどの場合はそれがうまく機能している。野球を除けば、オールスターゲームはその後に続くシーズンのことを考えると怪我が心配になるイベントではあるが、実際のところ後半のリーグ戦に与える影響は何もない。オールスターゲームは基本的にスポンサーの広告の場であり、且つささやかな楽しみと共にシーズンを一旦休む機会でしかないのだ。誰も怪我をせず、反則もない。

しかし、今回Scottを獲得票数でトップにしてしまうように、ファンがこの投票を乱用するとしたら話は別だ。過去にZemgus GirgensonsやRory Fitzpatrickに対して行ったのと同じことがまた起こっているのだ。これを正すのは至って簡単なことだ。ファンからこの特典を取り上げてしまえば良い。

私が知る限りでは、今回のオールスターゲームのタイトルスポンサーはホンダだが、投票にはスポンサーが付いていないようだ。従って、もしNHLがファン投票を無効にしたとしても、どこかのスポンサーとの関係に悪影響を与えることはない。せっかくのファン投票ではあるが、このようなファンの振舞いを考えれば誰も文句は言えない決断だ。

オールスターゲームへの出場選手としてファンの人気があるか否かに関わらず、特定の選手への投票を積み増しすることも一つの方法だ。それは他のスポーツでは常になされていることだ。ファンは自分が好きな選手に投票し、その選手の所属チームもその選手に投票することでファン投票の後押しをする方式だ。但し、多くの場合、その選手を出場させることが何らかのビジネスにつながらなければチームはそのようなことはしない。リーグの立場としても当然のことだ。

リーグとして看過できないのは、一部のファンがこの制度を馬鹿にし、投票全体を本来の趣旨から外してしまうことだ。彼らがNHL、John Scott、或いは自分たち自身の誰をからかっているのかはどうでもいい。オールスターゲームのファン投票は権利ではなく、特典なのである。社会での選挙権とは違う。NHLの全選手のうち283人がそれぞれ今シーズンに挙げているよりも生涯ポイントの方が少ない選手に票を投じるという乱用がなされるのであれば、その特典が廃止されても仕方がない。

NBAでは、ファンがTwitter、FacebookやInstagramだけでなく、ウェブサイトやアプリを通じて確実に1日に一人の選手にしか投票できないようにするために様々な取り組みをおこなってきているようだ。ファンがこれを悪用する方法はないのだろうか。恐らくあるだろう。しかし、少なくともそれに対する試みはなされているはずだ。NHLはそれを見習うべきかもしれない。或いは、更に良い方法として、どの選手にでも投票できる方式ではなく、NHLが予め決めたリストの中から選手を選んで投票するという方法もある。それでもファンにはオールスターゲームへの出場選手についての発言権を与えていることになる。こうすれば、世界中の「John Scott」はオールスターゲームでプレーすることができなくなる。

或いは、NHLはファンに対してこう言うだけでも良いだろう。「この通り、皆さんはこのファン投票を否定するようなことを何度もしてきました。従って、十分に検討した結果、NHLはファン投票をやめることにしました。」と。もしNHLがこの選択をしたとしても、誰もそれを責めることはできない。

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アリゾナ・コヨーテズは本拠地をグレンデール市からフェニックス市に戻せるかどうか、いくつかの可能性を比較検討してきた。但し、アリゾナ州の州都であるフェニックスに戻るためには新アリーナの建設について住民の理解が必要である。

NBCアリゾナ支局のBrahm Resnikによれば、コヨーテズのCEO、Anthony LeBlancは、チームとしては都心に建設する新アリーナに資金を提供する用意があるが、税金からの拠出も望んでいる。

「施設の建設には市や州政府の協力をお願いしたいのは勿論のことです。」とLeBlancはResnikに語った。「ニューヨークのように市の中心部から離れた場所にあるほとんどの競技場は何らかの形で公的資金が使われています。フェニックス市がこの件について検討していることは周知の事実なので、私はこれを官民共同事業にすべきだと思っています。」

コヨーテズは早ければ2017-18年シーズンの開幕時にグレンデールを去ってフェニックスへ移転するかもしれない。そして、フェニックスではNBAのフェニックス・サンズやアリゾナ州立大学のバスケットボールとホッケーチームとアリーナを共有することになるかもしれない。

「グレンデール市がコヨーテズを手放したがっていると言っている訳ではありません。しかし、現時点では保有し続けたいという意識がかなり低いのは確かです。」とLeBlancはResnikに語った。「コヨーテズの誘致についてはフェニックス市とテンピ市が大いに関心を示しているので、これまでに議論を重ねてきました。」

LeBlancは、フェニックスでアリーナの使用契約をするのに最も重要な要因の一つはサンズの存在だろうと言う。LeBlancは「アリーナとすれば、複数のチームが使用する方が好ましいはず」と思っている。そして、他の主要なスポーツ都市がそうなっているとも語った。NHLにはNBAのチームと競技場を共有しているチームがある。例えば、ロサンゼルス・キングス(レイカーズとクリッパーズ)、シカゴ・ブラックホークス(ブルズ)、ニューヨーク・レンジャーズ(ニックス)、トロント・メープルリーフス(ラプターズ)である。

さて、新しい競技場を求めているのはコヨーテズに限ったことではない。セネタースがオタワのダウンタウンに近い場所を探しているとの噂がある。つまり、オンタリオ州カナタにあるカナディアン・タイヤ・センターから移転するということだ。

CTVニュース・オタワの水曜日(16日)の報道によれば、オタワ市街の西にあるLeBreton Flat地区の開発に二つのグループが入札しているが、その一つはセネタースを所有している。そして、驚いたことに、その開発計画に入札したもう一方のグループもその地区への新アリーナ建設を提案している。

「(セネタースが)繁華街に移動する可能性が高まっている」とCTVのMatt Skubeは言う。

セネタースのグループがその入札を取っても取らなくても、その地区の開発を請け負うグループとセネタースが新都心に建設されるアリーナの使用契約を結ぶことになるだろう。カナディアン・タイヤ・センターは今季で築19年であり、オタワの市街地から25キロ(15.5マイル)以上離れた場所に位置している。

LeBreton Flats地区開発の双方の提案は1月26と27日にカナダ戦争博物館で公表される。しかし、Skubeの記事によると、落札者の決定には4ヶ月から1年かかると思われ、その地域がどのように、そして誰によって開発されるのかの決着がつくまでには暫く時間がかかりそうだ。

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2015年11月30日

モントリオール・カナディアンズは今シーズンの3分の1以上、ゴールキーパーのCarey Priceを欠くことになる。負傷が後を引き、Priceは最初の欠場よりもはるかに長い期間の休養が必要となった。

月曜日(30日)の朝にカナディアンズが発表したところによると、Priceは最低6週間欠場する。また、怪我の回復にはかなりの時間を要するが、手術の必要はないという。この週末にPriceはチーム・ドクターの診察を受け、週始めに最新の状況が発表されると思われていたが、元々は最低1週間程度と伝えられていたので、2ヶ月という期間は殆ど誰も予想していなかった。

怪我の個所と程度について、モントリオールからの発表はまだないが、SportsNetのElliotte Friedmanが土曜日(28日)に報道したところによれば、Price(28歳)は、10月29日の対エドモントン・オイラーズ戦のウォームアップ中に負傷したようだ。誤ってパック踏んでしまったのだ。一見、何でもないこの瞬間のお蔭でPriceはモントリオールの最近の14試合のうち11試合をサイドラインから見守る結果となり、恐らく今シーズンの後半までプレーできないだろう。

この6週間には1月1日のボストン・ブルーインズとのウィンター・クラシックが含まれている。また、少なくとも16試合欠場することになるが、もっと長引くかもしれない。Priceが復帰できるのは、カナディアンズが今シーズンの後半に入ってからになる。

Priceは既に9試合欠場したが、今回もそれと同じくらいだろうと思われていた。当初の診断では「少なくとも」1週間の欠場が必要とのことだったが、Priceはその後も3週間、負傷者リストに残った。11月19日に、カナディアンズのコーチ、Michel Therrienが、Priceがいつプレーできるようになるのかを判断するのは「時期尚早だ」と言ったが、Priceは翌日のニューヨーク・アイランダーズ戦に出場した。

これに対して、Priceを早く復帰させ過ぎたのではないかという議論がある。そのために更なる調整が必要となり、再び負傷者リストへ戻ることになってしまった。しかし、Priceは医者からプレーしても大丈夫だと言われていたのだった。カナディアンズは、試合に出してはならない理由があったら、プレーさせなかったとコメントした。一方、Priceのバックアップ・ゴーリーであるMike Condonは心強い存在だし、Dustin Tokarskiもそのバックアップになるべく待機していた。
また、カナディアンズにとって幸いなことは、チームが今シーズンの早い段階からワイルドカードの位置を争っているのならともかく、そうではないということだ。そのため、例えPriceがいなくても大きなダメージを受けることはない。カナディアンズはアトランティック・ディビジョンで2位以下を大きく引き離して首位に立っている。(2位の)オタワ・セネタースの方が2試合少ないとはいえ、モントリオールは11月30日現在アトランティック・ディビジョンでオタワを10ポイント上回っている。

Priceはプレーさえすれば、世界最高のゴールキーパーの一人だ。500分以上プレーした500人のゴールキーパーの中で、5人対5人の場面で0.939というセーブ率は第8位である。また、今シーズンは僅か12試合しかプレーしていないが、それでもセーブ率、失点数、勝利数、シャットアウト数で10位以内に入っている。