╲こんにちは/

いつもお付き合いいただきありがとうございます。

 

 

9月28日からの5日間は
七十二候の第47候≪蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)≫です。
これは二十四節気の≪秋分≫の次候に当たります。

 

何となくわかりますよねニコニコ

3月の七十二候の≪蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)≫(二十四節気≪啓蟄(けいちつ)≫の初候)とペアになっているものです。

春は「戸を啓き」、秋は「戸をふさぐ」。

「冬眠から覚める」「冬眠に入る」ことをこのように言い表すなんて、奥ゆかしい照れ

 

 

さて、いつものように広辞苑第6版から見ていきましょう本

七十二候については広辞苑にはそのものが載っているわけではないので、
言葉や漢字から探っていきます。
(下線筆者)

 

ちっ・す【蟄す】
が冬になって地中に隠れる。(以下略)
②とじこもる。潜む。隠退する。(以下略)

ちっ‐ちゅう【蟄虫】
冬季、地中にこもっている虫。(以下略)

 

これだけでも十分なのですが、大人の語彙力アップのためのおまけですウインク

 

せん‐ちつ【潜蟄】
ひそみかくれること。蟄伏ちっぷく

ちっ‐ぷく【蟄伏】
①蛇・蛙・虫などが、冬の間地中にこもっていること。
②ひそみ隠れること。とじこもること。

ちつ‐りょう【蟄竜】
地中に潜んでいる竜。時機を得ないで潜んでいる英雄にたとえる。

 

 

「彼は物静かだけれど、蟄竜だね。」

(Wordで「ちつりょう」と打っても全く出てこない😅)

なんて言えたら、カッコイイですねニコニコ

「彼女」の場合でも「竜」で良いのかな?

それはちょっとわかりませんねニコニコ

 

 

さて、続きです。同じく広辞苑から。

 

 むし 【虫】
本草学ほんぞうがくで、人類・獣類・鳥類・魚介以外の小動物の総称。昆虫など。(中略)
②その鳴き声を愛して聞く昆虫。鈴 虫・松虫など。〈秋)。「―の声」
③蠕形動物の称。 特に回虫。回虫などによって起こると考えられていた腹痛など。虫気吃。棚の俗称。(中略)
⑤潜在する意識。

(後略)

 

なるほど。

一口に「虫」と言っても、現代の私たちがイメージする「昆虫」とは限らないのですね。

確かに虫偏の漢字を見てみると、「蛇(へび)」「蜥蜴(とかげ)」「蚯蚓(みみず)」「蛙(かえる)」「蛸(たこ)」「蚫(あわび)」「蛤(はまぐり)」「蝦(えび)」「蟹(かに)」「蝙蝠(こうもり)」、はては「虹(にじ)」など生き物でないものまで、およそ「昆虫」ではないものが沢山あります。

テントウムシなど、昆虫で冬ごもりするものもいますが、土に潜って冬眠する生物で近藤が思いつくものはやっぱり「蛇」や「蜥蜴」「蛙」など、爬虫類や両生類です。

きっと≪蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)≫の「虫」も、きっと昆虫だけでなく爬虫類や両生類や軟体動物までを含められているのでしょう。

 

言葉や漢字を芋づる式に調べて行くのって、面白いですね本ニコニコ

 

 

その勢いに乗って、引き続きどんどん調べて行きましょう筋肉

 

つき【坏】
飲食物を盛るのに用いた椀形の器。初めはすべて土器であった。蓋のあるのを蓋坏、蓋のないのを単に坏または片坏、高い足があるのを高坏といった。(以下略)

 

土偏なんですね。

身近なのは木偏の「杯」でしょうか。

何が違うんでしょうね。

広辞苑の付録の漢字辞典の方に載っていました。

 

ハイ【坏】 すき・つき
物を盛る器。つき。(同)杯。「高坏たかつき

ハイ【杯】(盃) さかずき・つき・はた

さかずき。カップ。

 

さらに、広辞苑の本体の方でも、↓

(下線筆者)

 

さか‐ずき【杯・盃】サカヅキ
(酒坏さかつきの意)
①酒を盛って飲むのに用いる具。古くは土器で、後世は漆器・陶器・金属・ガラスなどを用いる。盞。「―をかわす」
②(略)

 

とありますので、ほとんど同じということでしょう。

 

ただ、「ふさぐ」という意味はどこにも出てきませんね。

昔は「坏」と言えば「蓋付き」が主流だったそうですから、

そのイメージから来たものかもしれないし、あるいは↓

 

かため‐の‐さかずき【固めの盃】
約束を固めるために取り交わす盃。

 

このイメージから来たものなのかもしれません😅

 

 

さて、「さかずき」を調べていて面白い慣用句に出会いました。

 

はいちゅう‐の‐だえい【杯中の蛇影】
[晋書楽広伝](蛇の姿が見えた杯中の酒を飲んで重病になった人物が、その蛇は壁にかけた弓に描いた蛇の漆絵が映ったものだと分かったとたんに治ったという故事から)疑えば、何でもないことでも神経を悩ますもとになることのたとえ。

 

悪いものを飲み込んでしまったと大慌てする人の姿が目に見えるようです😅

 

 

最後に「戸」は

 

と【門・戸】

①家の出入口。戸口。かど。もん。(中略)

②水流の出入りする所。(中略)

③建具の一つ。出入口・窓などに開閉できるように取り付けたもの。

(後略)

 

と、「戸」と「門」は元は同じものだった、という以外は、現代と同じイメージの意味しかありませんでした。

 

 

今日も面白い学びが沢山ありました本キラキラ

 

 

それではまた!

 

 

もしよろしければ、≪啓蟄≫≪蟄虫啓戸≫も読んでみてください😉

 

 

 

 

今日の浮世絵

森春渓//〔画〕『肘下選蠕』,文政3(1820)序刊. 国立国会図書館デジタルコレクション

 https://dl.ndl.go.jp/pid/1288348 (参照 2024-09-06)

 

それから、基本の暦ワードの説明はこちらをどうぞウインク

 

 

 

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楽しい育児クラブで子育てカウンセリングをして10年以上虹
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