いつもお付き合いいただきありがとうございます。
明後日2月8日は≪針供養≫、≪事始め≫の日です。
最初の断っておきますと、この日は「東国での」≪針供養≫と≪事始め≫です。
なぜかは、追々説明致しますね😉
まずは広辞苑第6版から見てみましょう
(下線筆者)
はり‐くよう【針供養】
2月8日または12月8日に、針仕事を休み、折れた針を集めて豆腐やこんにゃくに刺して供養すること。淡島神社に納めるなどする。〈[季]春〉 〈[季]冬〉
こと‐はじめ【事始】
①新たに仕事に着手すること。太平記6「合戦の―なれば」
②(→)「おことはじめ」に同じ。〈[季]春〉 〈[季]冬〉
おこと‐はじめ【御事始】
①東国で農事始めの日。陰暦2月8日。
②12月8日(上方では12月13日)に正月の準備を始めること。江戸時代、この日に目籠めかごを軒にかかげる習俗があった。ことはじめ。
「事始め」があるなら「事納め」もあります。
こと‐おさめ【事納】
①(その年の)物事のしおさめ。
②⇒おことおさめ(御事納)
おこと‐おさめ【御事納】
①古く東国で農事終了の日。陰暦12月8日。
②2月8日に神棚を取り外すなど正月の行事を終えること。ことおさめ。おことじまい。
面白いですね、
針供養も事始めも、季語は「春」と「冬」の2つあるのですね。
そして、「事始め」「事納め」の「事」が示すのは、
主に東国では「仕事=農作業」、
西国(特に上方と言われる近畿地方)では「正月の準備」、
で、どちらを意味するかで日が違う、ということなんですね。
だから季語も2つってことなのでしょう。
おもしろ~い
ちなみに「事始め」は「事八日」ともいうそうで、その「八日」も、関東と関西で12月か2月かの違いがあり、この日は「妖怪」が来ると言われる地域もあるそうで💦
「八日=ようか」と「妖怪=ようかい」の音が似ているから?😅
さて、こんなページも見つけました↓
↑こちらのページによりますと、
針供養は、関西地方では12月8日、関東地方では2月8日
さあごちゃごちゃしてきましたよ😅
なのでざっくりと、まとめてみました。
違う地域や考え方もあると思いますので、あくまでざっくりと、です。
いきますよ~
12月8日
関西での針供養、
関西での(正月準備の)事始め、
関東での(農作業の)事納め
2月8日
関東での針供養、
関西での(正月行事の)事納め、
関東での(農作業の)事始め
ということですね。
そして、針供養はどちらの地域も「事始め」の時にやる、ということです。
うん、ごちゃごちゃしますね😅
昔の人も同じように思ったんでしょう。
「針供養」と「事始め」は、長い間に、日にちもごちゃごちゃになり、することもごちゃごちゃになって、「え~い、一緒にしちゃえ!」ってことになったんでしょうね😅
このページには、ちょっと違うエピソードも紹介されていて、
東北地方の一部には、姑(しゅうとめ)に、針山の針を盗んだという、無実の罪を着せられて、海に身を投げて死んだ嫁(よめ)を供養するために、針供養を始めたという悲しい伝説もあるよ。
ということもあるそうです。
無実の罪で、嫁が、ねえ…
もう一つ、広辞苑に書かれていたことをご紹介↓
おこと‐じる【御事汁】
江戸時代、御事始・御事納の日にこしらえた、里芋・こんにゃく・ごぼう・大根・くわい・小豆・人参をまじえたみそ汁。おこと。おことに。〈[季]春〉
これは、季語が「春」なので、2月の「(東国での)事始め」「(西国での)事納め」の日に食べる、ということでしょう
おもしろいですね~。
さて、
お話を「針供養」に戻しまして😅
広辞苑に「針を淡島神社におさめる」とあったので、そのあたりも調べてみました。
(下線筆者)
あわしま【淡島】
①日本神話で伊弉諾尊いざなぎのみこと・伊弉冉尊いざなみのみことが生んだという島。
②日本神話で少彦名神すくなびこなのかみがそこから常世に渡ったという島。
③和歌山市にある淡島神社。祭神は少彦名神。各地に分祀。婦人病に霊験があるとされる。また神の名を針才天女とも伝え針供養が行われる。加太かだ神社。淡島(粟島)明神。あわしまがみ。
④淡島3のお札や神像を入れた厨子ずしを負って、その由来を語りながら門付けをした遊行者。淡島願人。淡島殿。
すくなびこな‐の‐かみ【少彦名神】
日本神話で、高皇産霊神たかみむすひのかみ(古事記では神産巣日神かみむすひのかみ)の子。体が小さくて敏捷、忍耐力に富み、大国主命と協力して国土の経営に当たり、医薬・禁厭まじないなどの法を創めたという。
和歌山市の淡嶋神社のウェブサイトです。
2月8日午前11時より針祭(針供養)があるようです。↓
淡嶋神社に祀られている少彦名神は「医薬」の神様で、特に淡嶋神社では女性を守ってくれると言われているそうです。
女性がよく使う「針」の供養」もするし、「雛祭り」が一番大きな行事なのは、きっとそういうことからでしょう。
ちなみに、「東国」である、東京の浅草寺でも、針供養は2月8日のようです。
調べてみたら、近藤の住む地域の神社でも、針供養をするようです。
今まで知らなかった😅
さあ最後に、「針」の付く慣用句をいくつかご紹介しましょうね。
針刺すばかりはりさすばかり
針をやっと刺せるほど狭いこと。(後略))
針の先で突いたほどはりのさきでついたほど
ほんのわずかな程度であるさま。
針ほどの事を棒ほどに言うはりほどのことをぼうほどにいう
小さな物事をおおげさに言う。針小棒大。
針の孔から天のぞくはりのあなからてんのぞく
狭い見識を以て大きい物事に臨むたとえ。葦よしの髄ずいから天井のぞく。
針を以て地を刺すはりをもってちをさす
[説苑弁物]小さな知恵で大きな物事に解釈を加える。また、到底できないことを企てることのたとえ。
小さなことを大袈裟に?
狭い見識で大それたことを?
なんだか、針だけに、心がチクチクする言葉が並んでおりますが😅
私は、広く大きな見識と、細やかな気配りを持って、おおらかな心を以て物事に接したいものです
今日も色々、芋づる式に学びがありました
それではまた!
基本の暦ワードの説明はこちらをどうぞ↓
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楽しい育児クラブで子育てカウンセリングをして10年になります。
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