コーチの名和です。
肩は消耗品と言われています。
いっぱい投げさせるのはダメだと思いますが、
勝ちにこだわると、エースと心中とばかりに連投させ
る監督がいますね。
この話がまた話題になったのは2013年の
センバツ高校野球で決勝まで進出した済美の安楽投手が
3連投を含む5試合で合計772球を投げたことが
きっかけで広まりました。
特にアメリカの方では「投げすぎ」とか
「無茶苦茶な使い方は野球生命を縮めてしまう」等
といった言葉が多く広がっているらしいです。
確かに私もこのセンバツ大会を見ていて、
さすがに投げすぎだなと思っていました。
近代野球では球数制限なども設定されるようになり
ピッチャーの連投が出来なくなっています。
メージャーをはじめWBCなどもそうですよね。
監督は球数も頭に入れて采配しなければいけないので、
大変だと思います。
私が生まれる前ですが、プロ野球では今では考えられない
投手の使われ方をしていたようです。
伝説の大投手400勝の金田投手はどんな
ピッチャーだったのでしょうか。
400勝って今の時代なら高校卒業の18才で入団して
毎年20勝を20年間続けなければ
いけない計算ですよね。
そんなの絶対にありえない。
それから、通算の勝ち数では平凡ですが、中日でも
投手コーチを務めた権藤投手です。
新人1年目で当時の年間130試合の半分以上に登板して
35勝を挙げて新人王になりました。
権藤投手の登板は・・・
「権藤、権藤、雨、権藤」
高校野球かっ!と思うくらいの連投をしてます。
ネットで調べると正しくは
「権藤、権藤、雨、権藤、雨、雨、権藤、雨、権藤」
となるらしいです。
これを口にだして言ってみてください。
何かの呪文みたいです。
めちゃくちゃですね。
このような連投がたたって権藤投手は3年目には勝ち数も
少なくなり、打者転向などもしながら30才で引退したようです。
志願の登板かわりませんが、間違いなく連投でつぶれました。
高校野球の場合はエースと比べてどうしても
2番手投手の力が落ちる場合がほとんどです。
だから監督としてもできるだけエースをずっと投げさせて
おきたいという気持ちがあるのだと思います。
そんなこともあって、一部では投手の球数を制限したほうが
いいという意見があるらしいです。
でもそんなのは絶対やらないほうがいいと思います。
そんなことしたらバッターが全然振ってこないで球数を
多く投げさせる作戦に出てしまうかもしれないからです。
でも私が日本人だからそういう考えがあるのかもしれま
せんが、アメリカだと球数の制限がリトルリーグや
ジュニア世代にはあるみたいです。
私の意見としてはさすがに安楽君の場合は投げすぎだったと
思うけど、そこまでひどく投げすぎなければ
別にいいのかなと思います。
ピッチャーは練習で投げ込むことで肩の筋肉や腕の振りが
良くなると思います。
球数を気にしすぎていては満足な練習量が
できなくなってしまいます。
だから個人的には日本の考え方とアメリカの考え方を
両方あわせたような練習や試合の投球を意識するのが
1番いいかなと思います。
確かに投げすぎると肩を壊して将来が期待されていた選手が
ダメになってしまうというケースがよくありますもんね。
そう考えると日本の場合はやっぱりエース以外にもう1人、
柱になるようなピッチャーを育てることが大切だなと思います。
ちなみにセンバツ大会で安楽君のあとに投げていた
ピッチャーで名前は忘れてしまいましたが、
140キロ投げる子がいましたね。
その投手は他の高校に行けばエースになれたかもしれない
のに・・・・
高校野球で全国を狙うには少なくても2人の投手が
欲しいですね。
故障しないピッチャーになりたいならこれです。