
スポーツをするのに関節が柔らかいに越したことはありません。
関節が柔らかいということは動作の一つ一つを大きくすることが
できて、それだけ反発力を生み出すことが出来ます。
それに関節が柔らかいと身体が受ける衝撃を吸収してくれるので
ケガをしにくくなるという大きな利点があります。
特に足首の関節についてはこれは重要なことです。
自分の足を眺めてみると、一番細くて頼りなく見えるのは
当然足首の部分だと感じるはずです。
足というのは太ももにしてもふくらはぎにしても立派な筋肉が
ついていて丈夫そうに見えますけど、ひざと足首は皮膚の下に
すぐ骨があって頼りない感じです。
それでも膝の方は上下を大きな筋肉にはさまれていてまだ
守られている感がありますよね。
でも足首はくるぶしとか足の指とか小さな骨が集まっている割に
かなり無防備な感じがします。
それはなぜでしょうか?
人間の体は、じつは動作に重要な部分ほど筋肉がついていません。
大きな筋肉が動きを邪魔してしまうからです。
実際に足首というのはとても複雑な動きをしていて、
着地の時の衝撃を受け流しながら転ばないようにバランスも取っています。
走っているときなんか は片足でそれをやっているんだから
たいしたものだと思います。
足首の関節から先は、かかとの骨や内と外のくるぶし、
そして足の指など細かい骨がたくさん組み合わさって
バランスを取る仕組みになっています。
だから足首の周辺は見た目とは違ってとても丈夫に出来ていますし、
骨同士をつなぐじん帯(腱)も丈夫です。
特にアキレス腱は体の中でも一番大きな腱です。
足首はそれだけ重要な部分ですから、しっかりと鍛えれば
それだけ運動能力を高める効果もあります。
じん帯を鍛えるのは入念なストレッチです。
じっくり曲げ伸ばしをすればじん帯は丈夫になって関節は柔らかくなり、
関節の稼動範囲も大きくなります。
そしてそれが足首の更なる反発力につながって、
脚力が増していくことになります。
足首は体の中でも一番入念に手入れをするべき場所なのかもしれません。