野球の試合で投手が特に言われることに
『絶対にイニングの先頭打者にフォアボールを出してはいけない。
フォアボールなら打たれる方がいい』というのがあります。
もちろんフォアボールを出すこと自体が投手としても避けたいのは
当然ですが、特に先頭打者に四球を与えてしまうと、そのイニングに
失点する可能性が高くなってしまうということで、投手の経験が
ある人はみんな口すっぱく監督・コーチにお説教された覚えが
あるんじゃないでしょうか?
では実際に先頭打者にフォアボールを出すと失点につながる
可能性はどれくらい高くなるんでしょうか?
ネットで調べて見ると、そういう統計だったり調査をしている方が
いらっしゃるので、その数字で見させたいただきました。
こういうことを地道にされている方には頭が下がります。
さて、まず高校野球で先頭打者が四球だった時と安打だった時で
集計したものを見ました。
甲子園4大会分で当然大会ごとにばらつきはあるものの、
先頭打者の結果で得点につながる確率は平均して安打が49%、
四死球が43~44%でした。
なんと思っていたのとは逆に先頭打者が四死球で出塁するより
ヒットで出た方が得点につながりやすいようです。
4大会分だと150試合くらいあるので、それで5%違うというのは
思ったよりも大きな差じゃないかと思います。
プロ野球の225試合で集計した結果もあったのでそちらを見ると、
先頭打者がヒットの場合は失点確率が45%くらいで、
四死球の場合は38%だそうです。
つまりどちらにしても先頭打者がヒットで出た方が得点する確率が
高くなる(ちなみに平均得点も高いようです)ということで、
守備側からすると『フォアボールなら打たれる方がいい』という
根拠はひっくり返されてしまいました。
ただし、先頭打者にフォアボールというのは守備についている選手に
悪い影響はあるかなと思います。
イニングの最初で集中しようとしているところでフォアボールでは
守備陣も集中しきれないのは確かで、その後の試合展開にも
良くないのは間違いないでしょう。
打たれたくもないけど、やっぱり先頭打者に四球は絶対良くないと思います。