ピッチャーが背が高いというのはとても有利な条件です。
まず筋肉のつき方があまり変わらないとすると、
身長が高い分筋肉の量が多くなるので、単純に言ってしまうと
強いボールを投げる能力が高いということになります。
また、身長が高いと高い位置からボールを投げることが出来るので、
打者にとっては球筋をとらえにくくなります。
さらに細かいことを言えば、身長が高いほどホームベースに
近いところでボールをリリースすることが出来るので、
少しでも打者がボールを見極める時間が短くなるという点も有利です。
ほかにも威圧感とか細かい有利な点はありますが、
実は腕が長いというのもなかなか無視できない利点です。
腕が長いということは、ボールを投げるときに体の後ろから
腕を前に振ってボールをリリースする時の「ボールを
持っている距離」が長いということになります。
これは実はそれだけボールを加速させる「助走」の距離が
長いということでもあって、それだけボールに力を加えることが出来るのです。
ほかにも体全体の筋力や体重移動の上手い下手などがあるので、
直接球速に大きな差が出てくるわけではないかもしれませんけど、
実際これは打者の手許でのボールの伸びや変化というところで
違いの出てくる能力なんですね。
だから変化球のキレやツーシームを投げた時のボールの動き方。
また単純にストレートのボールの回転数なんかにも関わってくることになります。
もっとも身長と同じで腕の長さと言うのはある程度天性の
能力と言うところが大きいので、腕の長さを感じさせるピッチャーを
見ると少しうらやましいと思う部分もあります。
しかし、その腕の長さを活かすにも、肩や肘間接の柔軟性や、
腕のしなりを考えた使い方を身につける必要があります。
それに腕が長いと初心者のレベルでは送球のコントロールを
つけるという点では逆に体が覚えるまでに肩や肘の使い方を
上手く制御できない不利というのもあったりします。
指導する立場としても才能を活かすためにはその辺は
しっかりと教えていってあげたいところです。