コーチの清岡です。
少年野球において試合を作る上で投手が非常に重要であることは間違いありません。
ストライクの入る投手、
しかも安定して数イニング投げられるような投手がいなければすぐに試合は一方的なものか、
もしくは両チームとも集中力の保てない締まらないものになってしまいます。
そしてキャッチャーというポジションも同じくらい重要な枠割を担っています。
少年野球の選手である児童の年齢ですと、
ほとんどのピッチャーは投げるので精いっぱいになってしまい、
特にフォアボールを出したり点を取られたりして周りを見る余裕が無くなってしまう
ケースも多々見られます。
これはプレイのレベルに関わらず起こってしまうことです。
そんな時にキャッチャーがマウンドに行って声を掛けるだけでも
ピッチャーの精神状態はだいぶ変わってくるのです。
少年野球では技術の問題からいくとまだ緻密な配球のリードを
求められるわけではありませんから、
精神的な成熟度が低い投手においてはこの辺りの重要度はむしろプロ野球などよりも
高いかもしれません。
しかしどのタイミングで間を取って投手に声を掛けるか、
というのはそれぞれの選手の素養にかかってくるところが大きいのも確かです。
逆に小学生のうちは難しい人間心理を知識として理解するのは難しいですから、
バッテリーのコミュニケーションはもはやセンスに頼るしかないかもしれません。
普段の人当たりや細かい部分の気遣いが出来るかというのは
キャッチャーとしての大事な素養なのです。
また、セカンドへのスローイング能力も軽視できません。
少年野球であれば早くて正確なスローイングを
1~2度見せておけば盗塁に対しては大きなプレッシャーとなりますから、
これは結構大きなアドバンテージになるのです。
さらにショートバウンドの捕球能力も投手の安心感や
守備陣に集中力に影響するポイントです。
私の経験から考えても、
少年野球においては「試合を壊さない」役割は
むしろキャッチャーが握っていると言えるかも知れませんね。