コーチの名和です。
ワールドカップで盛り上がってますよね。
サッカー人気に押されて野球人口が減ってきたといわれているのが残念です。
さて、小中学生の野球では、軟式野球が主流ですが、最近特に感じることがあります。
スクールではヒマラヤスポーツさんでバッティングフォーム分析イベントを開催しているのですが、バットを買いに来られたお客さんから、お勧めのバットはありますかと質問されます。
軟式野球のバットは進化していて、ビヨンドマックス、カタリスト、カーボン、超超ジュラルミンなど、いろんな種類があります。
バットの芯といわれるボールを捕らえるスイートスポットが広くなっています。
「バットの芯で打つ」というのをあまり意識しないでも、とりあえずバットに当てればそこそこの飛距離がでてしまいます。
スクールでは、4年生くらいの選手からは軟式選手でも竹バットで硬式ボールを打たせて練習しています。
その理由としては、バットの芯で打つことを意識してもらいたいからです。
硬式ボールはバットの芯で打たないと飛距離が出ないだけでなく、手がものすごくしびれて痛いです。
振り遅れなど詰まって打ったときは、手のひらの土手といわれる部分に激痛が走ります。
バットの先端で打ったときは、指先がしびれて激痛が走ります。
小学生くらいですと硬式ボールを1・2球バットの芯を外して打っただけで、あまりの手の痛さにフルスイングするのが怖くなり、バットを振ることができなくなります。
昨日の練習では、軟式の中学生が1名、6年生が1名、5年生が1名の中に、硬式の6年生の選手が混ざって4人でバッティング練習をしました。
このメンバーにマシンで硬式ボールを打たせたら、6年生といえどもさすが硬式選手はバットの芯でとらえていい当たりを連発しています。
それに比べて中1,小6、小5の軟式選手は、芯で打つことができずフライやかすった当たりしか打てません。
たまに前に飛んだかと思うと、詰まった当たりやバットの先端で打ったようで、手がしびれたらしく、痛みで顔をしかめています。
軟式ボールだと全てのボールに対してフルスイングをする元気のいい選手たちが、硬式ボールになると痛みへの恐怖心で、とたんにフルスイングができなくなります。
ここが硬式と軟式の大きな違いです。
軟式選手は、とりあえずバットに当てさえすれば打球が飛ぶので、バットの芯で打つことはあまり意識していません。
硬式選手はバットの芯で打たないと、内野の頭どころかピッチャーの頭を越すことすらできないので、バットの芯でとらえようとします。
軟式でもバットの先端やグリップ近くで打つより、芯で打った方が当然ですが、打球のスピードや飛距離が出ます。
そこはバットの進化によって芯(スイートスポット)が広くなっているので、どこで打ってもある程度の飛距離が出るように作られています。
道具の恩恵があるせいで、軟式選手たちはバットの芯で打つという意識や技術が向上しにくくなっています。
そんな軟式選手たちに硬式ボールを打たせ、「ちゃんとフルスイングしなさい!」と声を掛けながら打たせると、手の痛みがないようにバットの芯で打とうと意識します。
硬式ボールを打たせたあと、軟式ボールで打たせると、バットの芯でとらえるように意識して打っているので、いつもより強く速い打球になっています。
軟式ボールはとりあえずバットに当てればいいのではありません。
軟式だろうと硬式だろうと、バットの芯でとらえることが重要です。
あなたのお子さんはバットの芯でボールを打っていますか?
バットの芯で打つことを意識してバッティング練習をしましょう。
