【事例紹介】傾聴はその後の応じ方(応答)まで決める | カウンセリング起業・傾聴力の「臨床カウンセラー養成塾」

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改めて、「傾聴」ということについて考えてみます。 

 

そもそも「傾聴とは何か」と聞かれて、あなただったらどう答えますか?

 

 「耳を傾けて相手の話を聞くこと」 

「十四の心と書くので、そのくらい心から聞くこと」 

 

いろいろな説明の仕方はあろうかと思います。 

 

一般的には講義などでは上記のようなこうした説明を受けることが多いと思います。 

 

しかし、これで「ピン」とくるかどうか・・・・ 養成塾では、「傾聴」について、次のようにお伝えしています。

 

 「相手の話を正確に聞く(聞ける)こと」 

 

たったこれだけのことです。

 

 相手が言いたいことを、言いたい通りに聞くこと。

 

 相手の伝えたいことを、伝えたい通りに聞くこと。 

 

相手の話を一言半句にわたって正確に聞くこと。 

 

それが「傾聴」だとお伝えしています。 

 

ただ、こうした「説明」を聞いただけでは、「傾聴がわかった」ということにはなりませんよね?

 

 なぜなら、この説明を聞いて、実際のカウンセリングや会話で傾聴ができるようになるわけではないからです。 

 

当たり前の話ですね。 

 

では、実際に傾聴ができるようになるには、どうすればいいか? 

 

それは、実際のカウンセリングや会話の中で、相手の話をどう聞ければ「傾聴できている」といえるのか? 

 

ここを理解することが必要になるわけです。 

 

具体的な例を用いて考えてみましょう。

 

 「子どもに穏やかに接したとき、ああ今日は満たされた気持ちになったなあ・・と思ったんですよ。 

いつも自分は満たされたいって必死になってて、相手にいろいろ求めてきたんだと思うんですけど、その日はなんか気持ちが楽でした」 

 

こういう話を聞いた時に、どういう言葉を返せるか。 

 

もちろん、相手の言葉をそのまま繰り返したり、オウム返しではダメ。

 

 「傾聴できている」のであれば、自分(聞き手)の言葉に置きかえた上で、適切な言葉を投げ返すことができるはずなんです。 

 

「自分の言葉?そんな風に勝手に変えていいの?」

 

 そう思った方もいるかもしれませんが、もちろん「勝手に変える」じゃだめですよね。 

 

そうではなく、相手の言いたいことをそのまま受け止め、その上で相手の言いたいこと、そこにある意味を、深くしっかりと言語化していく必要があります。 

 

ちなみに、この告白に対し、私はこんな風に応じました。

 

 「求めてただけの時は満たされなかったのに、 肩の力を抜いたら、逆に満たされた感じで楽になったんですね」 

 

クライエントのMさんは、

 

 「ああ・・そうですね。今まで必死だったんだと思います。 

満たされたいじゃなく、満たしてあげたいなんですね、本当は」

 

 私の応じ方は、そのまま受け止めるよりも少しだけ、一歩か二歩先へ進んだ対応です。

 

 相手の話を通して、相手が経験したことの「意味」を言語化した格好です。 

 

これは少し高度な対応の仕方で「明確化」といいます。 

 

Mさんは何度も「ああ・・・そうですね」と言いながら、自分の経験とその意味をかみしめているようでした。 

 

ここまで検討して初めて「傾聴できているかどうか」が確認できるわけなんですね。

 

 そしてこうしたケース検討を繰り返すことで、傾聴の力が養われていくわけです。 こうした学習をぜひして頂きたいと思います。

 

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