Frank Rosolinoの魅力は“明るさ”かもしれない。 | 続・公爵備忘録

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ジャズ・オリジナル盤の音質追及とエリントンの研究。

レコード棚を整理整頓していたら、Frank RosolinoのCapitol盤が出てきた。



このレコードは処分したはずなのに、残っているのはおかしいと思い、レコード購入記録を調べてみた。

買ったのは2007年、価格は8600円。しかしその盤はDUさんに買い取ってもらって、買取価格は1000円。そして同じレコードを2019年に、DU新宿店で買っていた。購入価格は1500円。

なんと、持っていたこと・処分したことを忘れてしまって、再度買って、それからまた買ったことを忘れてしまった、ということ。ため息が出た。


1990年以降、2024年までずっとレコード購入記録を付けている。

 

記録によると買った枚数はCDを含めて約5000枚。それから売った枚数は約4000枚。記録を付ける前から持っていたレコード/CDが約1000枚なので、購入6000枚・売却4000枚、手持ち2000枚ということ。

『売買を繰り返していると、何が手元にあるのか分からなくなるのは仕方ない』と自分を納得させて、聴き直してみた。

そうすると、意外にも気持ち良く聴けてしまった。Frank Rosolinoの魅力が分かってきた(ような気がする)。

年を取って好みが変わったのか?それとも昔が不感症だったのか?

 


Frank Rosolinoの演奏は明るい。底抜けに明るい。タバコの煙、お酒のニオイ、暗い照明、といったイメージとはかけ離れていて、モダンジャズ特有の暗さを感じさせない。

ウェストコースト・ジャズだから、ではないと思う。チェットとかペッパーみたいに、翳りのある演奏をする人の方が一般的に人気がある。

でもFrank Rosolinoはそういうジャズではなく、明るく演奏したかったのではないか。だからジャケットはいつも笑顔だったのではないか。



I Play Trombone


このレコードも2回買っている。持っていることを承知で2枚目を買った。というのも、手持ちの盤よりずっと安くて、キレイな盤だしフラットディスクだったから。2004年の購入価格は17000円。2枚目は2016年、6480円。

Bethlehemは全体的に昔より安くなっている。これは中古レコードに共通していることで、相場が上昇しているのはBlue Note, Prestigeを中心に、一部のレコードだけ。

相場が下がったら、コンディションが良い盤を見つけて買い足す。そして平均購入価格を下げる。株式と同じ考え方でレコードを買うのが良いかどうか?個人的にはこれもアリ、だと思っている。

 

 

たとえブルース曲でもバラードでも暗さは出さず、明るく演奏する。そう捉えるとFrank Rosolinoのレコードが楽しく聴けてくる。