cotasoさんのブログ -50ページ目

視線

瞼の裏に浮かぶ

貴方は

いつも

私を真っ直ぐ

見つめている



その射るような視線が

どんなことよりも

感じる



キスの時

薄目を開けて

目を閉じた貴方の

長いまつげを

見るのが

好きだった



一つになっていると

このまま

死んでしまうのも

幸せかなと

本気で思った

消えない

だめだ



こんな感傷に

浸っている場合じゃない



明日の初同伴に向けて

疲れを取って

おかなくては



だけど

このむせ返るほどの

甘い香りが

脳まで浸透してきて

あの人が

消えてくれない



自分の香りで

欲情するなんて

どうかしてる

香り

実家のお風呂より

少し狭い

バスタブに

マンゴージェルの

入浴剤を入れると

甘い香が立ち上る



『美奈子の匂いだ』



健はそう言って

いつも

抱きしめてくれた

この香りが

好きだと



私も

その腕の中から

感じる

貴方の香りが

大好きだったよ



街で香水屋さんを

見つける度に

探したけれど

貴方の香りは

どこにも

売っていなかった