まず業務をルーチンとそうでないものに分類します。


そしてそれぞれの時間を、一日あたりの平均時間に均(なら)していきます。

ほぼ70%の人が、ここまでで定時間の70%以内になります。


8時間労働で5.6時間。残りは2.4時間もあります。

ここに週次や月次で発生するものも、均して乗せていきます。


会議や打ち合わせ、及びこのための資料作りなどがこの業務で、多い人でも2時間/日ほどです。

さらに突発的なレアケースは1時間/日程度。

こうして整理していくと、最大でも10時間くらいにしかなりません。


会議時間は実は簡単に1/2にできますし、資料作りも工夫をすれば1/2以下にできるものです。

これだけでも、ほぼ8時間内に収まります。


それが残業や休日出勤になってしまうのは「隠れた時間」、つまり資料を探したり次の仕事の段取りをしたりという、業務として見えない時間がそこにあるのです。


不満を口にする人ほど、この「隠れた時間」を多く持っています。

ここを見つけ出し、どうすればこの時間を短縮することができるかをアドバイスできれば、業務設計は、まさに劇的な効果を御社にもたらします。

さて対象者のタイプが判断できたら、いよいよ業務設計のためのヒアリングに移ります。


ここで大切なことは、感情は絶対に挟まないこと。

仕事の進みが遅く、かつ公平に見て精度もあまりよろしくない人ほど、レアケースを持ち出すことが多いものです。かつ、その重要性を多く語りたがります。

ここで嫌な顔をしたり話を遮ってはいけません。


まして「それは違う」と怒ったりするのは、絶対に厳禁です。

話したいことを全て聞いたうえで、冷静に、理論的にそれがなぜ、どのように違うのかをきちんと納得させなければいけません。


レアケースを持ち出すことが多い人間ほど、日常業務に不満を持っていることが多いからです。

その不満点を聞き出すことも、ヒアリング担当者に求められるスキルの一つなのです。


なぜならそこには、業務改善のヒントが隠れていることも多いからです。

最近、いくつかのベンチャー企業とお話をさせていただく機会がありました。


その中で痛感したのは、消えるところと残るところとの違いです。

ベンチャー企業は、極めてざっくりと言ってしまえば、「攻めには強い」。


イケイケでいける時期は、これで乗り切れます。

問題はその収益に直結する「攻め」に陰りが出てきたとき、つまり「守り」に入らなければならなくなった時期をどう乗り切るかということです。

ここで表題の差が出てきます。


経営を正しく認識しているベンチャーは、この兆候を把握しておられ、早い段階からバックオフィスの強化に入っています。

それも経験を積み上げたベテラン(40代後半~50代前半)を雇用し、多少のことでは揺らがない組織作りをしています。


逆に言い切れば、この点をなおざりにしているベンチャーは生き残っていけません。

「守りに弱い」経営陣は、自分たちの何が悪いのか正しい判断が下せず、その結果として必要のない「改革」をしてしまいまうのです。


それが社員を疲弊させていくことに気づかない。

正しく強い「守り」を早い段階にどう築くか、これがベンチャーの岐路なのです。