プレイは順調にハーフを回り後半のハーフに進んでいた。
たまあにポツンとあたる時があったが全くプレイに支障はなかった。
風もなく気温も丁度良くゴルフ日和である。
皆、まさかこんなに恵まれてゴルフが出来るとも
思っていなかったので楽しそうだ。
諦めないで来てよかったですねぇ！
ホント良かったよ！
俺は雨男でね、小さい時から事あるごとに雨に降られてね！
そうなんですか…。
出張も必ず前の日に入っている方だった。
乗り物の移動は天候状態でどんなアクシデントに
見まわれるか分からないからだという。
私は晴れ女ですから安心してください…。
私は晴れ女という面子もあり、心の中でどうにか
１８番まで降らないでーと叫んでいた。
いよいよ１８番まで漕ぎ着けた。
皆無事に最後のグリーンの上までやって来た。
順番にパターを始めた、その時ポツン、
ポツン、ポツンと当たった。
雷の音が遠くで聞こえる。
見る見る頭上の雲が真っ黒になり暗くなってきた。
アー来たなー！ と誰となく言った。
やっぱり来た！
１メートル残した人も、３メートル残した人も、
しまいには８メートル残した人さえも皆ＯＫ、ＯＫ、ＯＫと……。
ちょっと笑える…。
皆、上がるぞー、急げ急げ。
キャディさんも急いだ。
私達は本当にラッキーであまり雨にあたる事なく
ラウンドしてこれたが、私達の後ろには何組かプレイをしていた。
すぐ後ろの組はモロに雨にあたって走り出していた。
台風のさ中にゴルフを楽しめるなんてミラクルもミラクル。
北海道はあまり台風が上陸する事はなく、来ても温帯低気圧に変わり
東に抜けるか、エネルギーも衰え自然に消えていく傾向にあるので珍しかった。
きっと私達は台風の目の中でゴルフを楽しんでいたのだと後日思った。
いくら晴れ女でもこんな事は後にも先にも二度とない
貴重な経験をさせてもらったと思う。
この日、私は間違いなく晴れ女と確信した。