白毛門から谷川岳を望む | blueのブログ

blueのブログ

ブログの説明を入力します。

積雪期の谷川岳は2回行ったことがあるので今回はその展望地の白毛門へ。早出しようと思ったがネットで未明から高速が渋滞と知り急遽前夜発。練馬IC手前のセブンは品薄で大泉IC手前の店で買い出し。最初は順調だったが高坂辺りから断続的ノロノロ状態。藤岡ICで軽井沢・長野方面に大方捌けて高崎からはスイスイ。それでも赤城高原まで3時間以上。水上ICから先は想い出深い道。一応土合駅を覗いてみると待合室に数人のシュラフ組。砂利で傾斜の駐車場での仮眠は気が進まずベースプラザまで行ってみることに。途中のビジターセンターの駐車場が居心地が良さそうなのでここを本日の終点とする。シュラフを忘れた。05:45にアラームをセットして就寝。異動ひと月目で疲れているのか熟睡。04:30に目が覚めてしまったが暫くうたた寝。明るくなったので起きましょう。天気が良すぎて発雷が心配なので出発を早める。数台クルマが増えているが広い駐車場なので全然余裕。朝のお勤めを済ませて白毛門登山口駐車場へ移動。入口が少々分りづらく一度土合山の家に入ってしまう。キャンパーも目覚めているようだ。ヤマレコの地図を頼りに戻ると、以前妻と泊まったペンション脇が入口だった。まだガラガラ。髭を当たり身支度をする。もう暖かいので上は夏用シャツとフリースにするがサポートタイツは用心に冬用。ワカンは家に置いて来た。アイゼンもピッケルもクルマに置いて行こう。YAMAPがPROTREKのサポートを終了してしまい、ウォッチに新しい地図を転送できなくなったので今日はスマホ本体でログを取る。バッテリー持つだろうか。念のため機内モードオン。駐車場からも雪の付いた尖峰が見えていてワクワク。一ノ倉沢辺りだろうか。さあ行こう。湯檜曽川に合流する沢を渡り間もなく登り始め(これが延々と続く急登の始まりとは知らず・・)。最初の1本はゆっくりゆっくり。しかし暑い。ザックを下せる場所が中々現れない。雪山ではないので“絶対に汗を掻いてはならない”原則は無いのだが。やっと見つけた空間でシェルとフリースを脱ぎ、ブラックダイアモンドのグローブもウィンドストッパーに交換(雪山用にインナーとして買った超薄手、これもう手に入らなそう)。やがて谷間に朝陽が差し始める。予想に反したくさんの花が迎えてくれているではないか。スミレ、ツツジ、シャクナゲ、ショウジョウバカマ、モクレン(?)これなんでしょうかね?良く見るような・・・。先週八ヶ岳の横岳に雪の残る内にと思って計画したが、山の神のご機嫌により家族サービスデーに変~身!それはそれで昭和記念公園の素晴らしい菜の花やネモフィラ畑が楽しめたので大満足だった。が、その後の1週間で山の雪はどんどん消えてしまった。でも、こんな花たちが迎えてくれたのでまたまた大満足。急登も忘れさせてくれます。1154m地点で休憩。とうとう立派な谷川岳にご対面。これが見たかったぁ~。

https://youtu.be/ZSXpqHNbzoY

例年より雪は少な目か。トマの耳とオキの耳の間は夏道で行けそうかな。谷川岳は登ってみるまでは恐ろしい山と言う印象だったが、あくまで岩登りが危険なのであって一般道はとても安全だ。飾り気の無い名前、変化に富む登山道、多くの百名山を望む山頂、初心者でも歩ける残雪期・・・。巻機山側から望む山並みも素晴らしかった。ホントに素敵な百名山です。その展望ルートの今日はずっと谷川の流れを聴きながらの急登続き。先ほどから鶯もずっと歌を聞かせてくれている。男女4人パーティーと抜きつ抜かれつ。平均ペースは私と変わらないのだが、ミディが一人遅れ気味。3人はその都度振り返って待ち、彼女が追いつくと出発。一番可哀そうな展開。彼女だけ休めないのよね。それに比べてソロは何と気楽なのだろう。ポールが邪魔なほどの鎖場を幾つか通貨。登山道脇に少し解け残った雪が現れ始め、松ノ木沢ノ頭の先で雪渓がお出まし。少し下るトラバースで右側は長い急斜面。ツルっと行ったらかなり落ちる。皆さんツボ足で行ってそうだし私もピッケルがあればこのまま進むのだが、ちと不安なので戻ってチェーンアイゼン装着。前進。チェーンがしっかりグリップしてくれる。やはり私にはツボ足では無理そうな斜度。その後も所々雪渓があるのでチェーンは暫く付けたまま進む。そこからはほとんど岩の稜線となる。前方に見えるピークが山頂なのか?ネットには積雪期に撤退するケースが幾つも上がっていたので、まだまだ先なのだろう。ひたすら頑張る。小さな雪渓を攀じ登る。すでにかなり草臥れてきた。眼前のピークまでは頑張るとして、そこが山頂でなければ諦めようかなぁと0.5%ぐらい考えて進む。

すると嬉しいことに白毛門の山頂標識が待っていてくれた。「着いたあ~」思わず口走ってしまう。誰もいなくて良かった。

天気も良く、たくさんの百名山にご対面。茂倉岳、武能山、苗場山、浅間山、南アルプス富士山、赤城山、武尊山・・・。

https://youtu.be/eNmMHjGVzzo

マチガ沢、一ノ倉沢、衝立岩、幽ノ沢・・・やはりカッコいい岩壁です。一通り自撮りして景色に見入っていると4人パーティー到着。若い女性が「お父さ~ん・・・」。彼らはファミリーだったのか。何と素晴らしい。我家では考えられぬ。遅れ気味だったのはお母さんのようだ。そう言うところはどこの家族も一緒なのね。東側の平ヶ岳、燧ケ岳、至仏山、日光白根山が良く見える岩に陣取りランチタイム。富士山も天神平のロープウェイ駅も土合の駅も一度に見える。アンパンマンパンをかじりながら、コンロは省いたのでポットのお湯でスティックコーヒー。下りで両足君に頑張ってもらうのでソーセージも掻っ込む。そこへ中年男性二人パーティー到着。どう言うお仲間なのだろう。定年を迎えてから同年代の男性を見るとリタイアしたのか働き続けているのか気になってしまう。4月から別会社の新しい職場だが仕事の中身があまり変わらないので違和感もストレスもなく働けている。あまり第二の会社人生と言う感覚も無い。どうでも良いことをあれこれ考えて時が過ぎる。あのキツかった道を下る覚悟ができるまで時間が掛かる。もう一つアンパンマンパンをかじる。

最初の小さな雪渓も滑った先は急坂なのでチェーンスパイクを付けポールを仕舞い出発。二つ目の段差2mの雪渓は後ろ向きで慎重に下るが最後の1歩はズリ落ちた。松ノ木沢の頭前の長めの雪渓は登りと下りが交換中。その先の小ピークでワンポイントリリーフを果たしてくれたチェーンアイゼンを外す。ここからは谷川岳が従える3つの沢が隈なく見渡せる。マチガ沢の駐車スペースも。学生時代に読んだ山岳小説には谷川岳、劔岳、穂高岳の岸壁が頻繁に登場していた。恋愛が絡み誰かが死ぬ。まあ私は岩登りをやる体力も気力も無くて良かったのだろう。長男だからと言う理由で親父からは雪山も止められていたが、一応子孫を作ったのでもう許してくれているはず。こうして残雪の春の姿を見ているととても死の山とは思えない優しさを感じる。それが罠なのかな。単眼鏡でトマの耳とオキの耳を辿ると人らしきものが見える。そこからが長い長い下りだった。鎖場はなんとか滑らず通過。下る、ひたすら下る。一体どんだけ登ったんだ?最後まで膝は持ってくれるだろうか。谷川岳の雄姿もどうでも良くなってくる。1時間下って休憩。足に元気を出してもらいたいので行動食を頬張る。山頂から見えた土合は史上最苦だった飯豊の疣岩からの弥平四郎よりかなり近く感じたのだがしんどさは近いものがある。体力は確実に落ちているようだ。中年男性パーティーが通過。ずっと休んでいたいけど仕方ないので出発しましょう。ただしゆっくり歩こう。登りでは可愛い花たちに癒されたが今はあまり構っていられない。天狗の腰掛のような松に遭遇。登る時は下ばかり見ていて気付かなかったが、雪の多い山には必ずあるのね。時折吹く心地よい風に何とか気を取り直しながら下る、下る。この道、平坦なところがほとんど無い。休憩中の中年男性パーティーが「ここで半分だよ」と教えてくれた。私は三分の一辺りで休憩したようだ。あと半分かぁ。遠いなあ土合。一回だけ木の根につま先をひっかけて危うく数m転落するところだった。膝くん頑張れ。時折ナッツを摘まみながら自分を励ます。前回の那須の優しい下りが懐かしい。そろそろ三分の二ぐらいかと思い最後の休憩。960m辺り。疲れたぁ。このルート積雪期に来なくて良かったかも。ましろき双耳峰を見たくて撤退覚悟でこのルートを計画したことがあったが、マジ山頂は諦めることになっていたかも。春に来て良かった。そう考えると人間なんて調子の良いものでちょっと元気が出てきた。半分重力に任せて下っていると今日一番心地よい風に包まれる。振り返って見上げると、麓の新緑はハッとするほど美しい。こんな素敵なところを歩いていたのか。疲れも吹き飛ぶ。よ~しもうひと頑張り。しかしそれも長くは続かず、最後の沢を渡る橋の階段はやっと登る。橋から眺める湯檜曽川はまるで上高地を訪れているかのよう。ヨレヨレになって駐車場に到着。中年男性パーティーが帰り支度中。「もうヘトヘトです~」と挨拶してクルマに辿り着く。靴を脱いでいると中年男性パーティーの車が出発。互いに会釈して山行終了。この山域はあんな感じの気のいい中年コンビが多いような気がする。それが魅力でもあるかも知れない。

 

ビジターセンターに急ぎトイレを済ませ着替え。常温保存牛乳一気飲み。すぐ傍の慰霊碑を見ていきましょう。谷川岳に来る度にいつも目にしていたけれど訪れるのは初めて。碑は今東光さんの揮毫だ。銘盤に新しいところでは平成四年度に4名追記されていてニュースの記憶が残る方も。所々、花や缶ビール類が供えられている。仲間が語り掛けに来たのだろう。クルマに戻りマチガ沢への林道の様子を見に行く。西黒尾根登山口のビジターセンター前で通行止め。開通までもう少し待つ必要がある。続いて土合駅。周辺には広いグランピング施設ができている。午後は多くの観光客が好きに見学中。待合室の自販機でグレープジュースを一気飲み。時刻表を見れば上り下りともに1日5本のみ。次の上りまで1時間以上。この列車を待っている客が一体何人いるのだろう。ホームまで行く元気は残っていない。無人駅のはずなのに事務室が賑わっている。カフェになっているようだ。駅舎の外に出ると登山道で会ったファミリーもブラブラしていた。なんて健康的なファミリーなのだろう。さて、お土産を探しに行きましょう。群馬ではいつも旅がらすと言う訳にもいかない。一般道で沼田市内に向かう。リンゴ買えればなぁ。しかし土産物店は見つからない。道の駅も遠い。暫く徘徊したが力尽きファミマで飲み物を買い(最近アメリカンドックにも嵌ってしまった)、駐車場でストレッチ。諦めて沼田ICから入りましょう。途中の河岸段丘からの赤城山の眺望が素晴らしい。毎日この景色が見られるとは羨ましいものだ。高速に入るとすぐに子持山がインサイト。登った山はどれも愛おしい。赤城高原SAには心地良い公園が整備されている。谷川連峰も子持山も望める。売店を甘―い香りで満たしていた『やよいひめ』を思わずひとパックゲット。メンコロを食べて駐車場で少し昼寝。頭が冴えてから帰路に。

 

白毛門は急登と聞いてはいたが3kmで1,000m登るのは想像以上にきつかった。しっかり鍛えていただきました。ありがとう。

渋滞で現地仮眠2時間、歩行7時間、往復350km運転。よく頑張りました。

『やよいひめ』は今年食べた苺で一番美味い!と家族から高得点でした。

 

20:40 自宅発 15℃

01:20 赤城高原SA 6℃

01:30 GS

02:15 ビジターセンター着

02:30 就寝

04:30 起床 3℃

05:35 登山口 3℃

06:53 1154m地点 10.5℃

07:35 登山道脇に雪 13.5℃

07:55 松ノ木沢の頭

08:26 休憩 18℃

08:53 

09:35 山頂着 25℃

10:10 発 27℃

11:30 休憩 18℃

11:40 発

12:30 休憩 19℃

12:40 発

13:15 駐車場着

15:20 ファミマ沼田三洋ドライブイン店

      沼田IC

16:10 赤城高原SA

16:20 メンコロ食す

18:00 練馬IC

 

354km