小説『傲灥(GOSEN)』挿絵美術館
小説『傲灥(GOSEN)』挿絵美術館
2026年 春 新作書き下ろしプロモーション
小説『傲灥(GOSEN)』の表表紙の装丁画・飛鳥世一の真骨頂でもある
アトリビュートとアレゴリーを配した多層構造はタイトルにもその妙をみせる。
申し訳ないが、ボケっと流し読みしていると「今回」は寝過ごした最終電車となる。
主人公である益子達也はシリーズ四作目にして自画像での登場だ。
活劇ものではない。勧善懲悪ものではない。ましてやヒーローものではない。
人間の深淵を抉る画描きが対峙する毒と美、そして叶わぬ祈りが交錯する日常の闇。
因習の闇へと誘うのだが……さて、抜けられるのか泥沼の血脈から
物語りの冒頭である。有馬の温泉王、盟主として君臨した百数十年の歴史には
「血脈」という裏があった。絶対的な経営の安定基盤を誇った裏の取り決め。
佐伯巌翁の突然の永逝から幕を上げる
「くたばりやがったってのかい。まぁ、やっこさん長生きし過ぎたんだろうさ」
誰とも知れぬ言葉が有馬の秋の霧を纏い呪詛を編む。
VANITASなのか。いや、たしかに違うのである。三羽の鴉としゃれこうべ。
どちらが主題なのだ。どちらが命題なのだ。どちらがどちらのアトリビュートなのだ !
それとも、こんなところに仕掛けられた「Fae Trap」を読み込めと言うのか ! !
佐伯巌翁の死去の後、妻の佐伯喜美子から連絡を受けた益子達也は巌の
デスマスクいや、モーニング・ポートレートの制作を依頼される。
しかし、達也が喜美子から受けた依頼はそれだけには留まらなかった。
凌辱と因習の連鎖。汚れた血脈の棚卸と「そうざらえ」。
さて、達也その絵筆のように知恵と言葉はサブジェクトの厚い面の皮を暴けるのか。
主要登場人物
佐伯 巌 85歳(株式会社 天晴 代表取締役会長・一般財団法人 佐伯美術館 会長)
佐伯喜美子 86歳(副会長 女将会総代)
佐伯正嗣 61歳(代表取締役社長 巌の次男……長男は7歳で他界)
佐伯芳江 58歳(取締役副社長 正嗣の正妻 本館 華有亭 大女将)
池内則男 77歳(取締役専務 総料理長)
木下晴海 29歳(取締役専務・ゲストコントロールセンターセンター長)
西田亜矢 32歳(取締役常務・別館 燁有亭 大女将)
石本麗子 31歳(取締役常務・新館 鏡有亭 大女将)
望月憲一(取締役 本館番 本部長 番頭頭(ばんとうがしら)
牧田敦也(ゲストコントロールセンター室長)
藤田公一(燁有亭 本部長 番頭頭(ばんとうがしら)
高橋光輝(取締役 鏡有亭 本部長 番頭頭(ばんとうがしら)
小暮恵子 43歳(一般財団法人 佐伯美術館 理事長)
◆益子達也 48歳 画家





