今年度3回目の科目修得試験、受けてきました。 | あひるさんの40歳から日大通信で哲学を学ぼう日記

あひるさんの40歳から日大通信で哲学を学ぼう日記

高校時代に諦めた「哲学を学びたい」気持ちが忘れがたく
2022年春から日本大学通信教育部で学習開始しました。
文理学部 哲学専攻です。

知識もさることながら新しい人の輪や体験ができればと思います。
応援していただけるとうれしいです^^

こんにちは。あひるさんです。

 

もう10月になってしまいました。2023年も残すところあと3か月。早い!!!

 

年が明ければ43歳になってしまう。43歳って。。。会社入社した時の43歳くらいの人ってすんごく遠い先の人だと思っていた。自分の父親が43の時って、自分19だよ。大学2年か。うわー・・・。

 

年々1年が早くなるのはまったくその通りです。今年1年、自分何か成長できただろうかとすんごく焦る。体ガシガシ動かせるのだってあと10年15年ってところだろうし、記憶力だってそうかもしれない。焦るー。

 

 

さて、しばらく鳴りを潜めていたのにはワケがあります。10月1日は大学のかもしゅう(科目修得試験)。それに備えて、さすがの自分も少しは勉強していたのでした。

 

今回のかもしゅう、愛知県の会場はいつもの中産連ビル・・・ではなくて、前回同様名古屋駅近くのウインクあいち。

またしても会社に激近で萎える・・・。すんごい萎える。

 

この日は医者の会合か学会発表的なものもあれば、各種資格のセミナー、相談会的なものなどが開催されており、スーツ姿の人もたくさんいました。

自分は11:20からの2限と、14:30からの4限で試験です。9時に会場に着きまして、泥縄の勉強をしておりました。

 

さあ、いつも通り試験はどうだったか書きましょうかね。

 

まず2限は倫理学基礎講読。『ソクラテスの弁明』『クリトン』『ゴルギアス』を読む。その中から何かしらのトピックスで出題される。

 

前回6月、あまりに何もやらなさすぎて試験パスしました。捲土重来、今回は普通の人が普通にやる試験勉強はしました。過去問どんなものが出題されたかを表でまとめまして、自分だったらどういう回答をするかを1問ずつ予行演習しました(・・・って試験勉強として当たり前だな)。

試験問題はゴルギアスの定義する「弁論術」というのがどういうものか、というのと、それをあなたは学びたいと思うか否か。学びたいと思うか否かに関しては、自分の身の回りの問題とあわせてその理由も書けというもの。

 

問題としてはオーソドックスだけど、自分がこれ出てほしかったなと思うものとは違った笑。そして、久しぶりの試験とあって、どう回答していくかを考えるという、いつもの作法がちょっといい加減になった。

 

内容も面白かったし、興味も強い分野なので結構勉強したのですが、試験の答案にはそれをうまく表現できなかったように思う。いいとこBってところじゃないですかね。

 

ゴルギアスの「弁論術」とは、彼の定義によれば言論に関わる技術であり、大衆の説得を作り出す術。真善美といったことや、弁論する対象の知識を持っているかいないかといったことにはおかまいなし。政治的なこと、大規模な事業から日常の意思決定・態度決定の場面に至るまで、適用範囲が広い汎用的な技術である。

 

取り上げる話題に関して何も知識がないのに、知識のある専門家に代って雄弁に語ることでそれを実現する。普通ならすごいじゃん、学びたいと思うかもしれない。

 

しかし、自分は学びたいと思わないな。ソクラテスと一緒かどうかはあるけれど、こういうことばっかりやっていると、良心が痛むのよね。

 

自分の仕事なんかがまさにそうなんだけど、知らないことをさぞ知っているように話す、多少厳しいけれど理屈を組み立てて(この部分はたんに雄弁に語るだけの「弁論術」とは違うけれど)話す、というのはとても多い。

 

自分は知らないことは知らないと言うように努めてはいるけれど、現実そうでない時もある。物事を進めるためにハッタリを利かせることも時に有用なのは分かるけれど、これをやるときは本当は心が痛かったりする。

 

自分はまだ良心が痛むからいい(?)のだけれど、何の呵責もない人の方が多いんじゃないかな。むしろ情報を持っている自分すごい、そうやって生きるのが賢い生き方だと言わんばかりに厚顔かましてくる人のほうが、僕の仕事においても現実世界においても幅をきかせているのがリアルだと思う。

 

だからといって学びたいと思わないです。やはりそこは良心が痛むからです。・・・みたいなことを書いた。

 

ソクラテスの無知の知だとか、魂の配慮とか、キーワードも盛り込んで書く方が試験的にはウケがいいのかもしれないが、そういう発想を忘れており。それでいくとあまりいい評点が付かないのではないかと思う次第。

 

『ソクラテスの弁明』『クリトン』『ゴルギアス』、いずれも人生において読んだほうがいいと思われる名著中の名著だと思う。金・名誉・評判・長命といったことを求めるのが普通の考え方な世の中。しかし、死ですら本当に悪いものなのか知らない、金や名誉や評判なんて付属物に過ぎないんじゃないか。快適や利便(昔務めた会社がこれを掲げていた)に資するというのは、人間が本当に目指すべき最高の価値なのか、と疑問を呈するわけですね。

 

快適利便といった人間の欲を充たす、この内訳に金や名誉や評判・長命などがあるわけですけれど、ここに奉仕する生き方って勿体ないのではないか。何か大事なことを見失っていないか。人間はより人間をよくすること、自分の魂、精神世界を豊かなものにすること、真に価値があるものとは何なのかと探究すること、そういう生き方こそが本当に価値のあるものなんじゃないのか。そう思うから哲学専攻に行くんですよね。って書けばよかったよ。本心からもそう思うのでね。

 

読んでいなかったらぜひ読んでみてください。面白いというかなんというか。

 

 

AMを微妙な気分で終えまして。午後は論理学。こちらも同じように過去問に取り組みました。こっちの方が準備万端でもありました。まあ一般教養だから難易度も高くないし。自分の手書きのノートは持ち込みも可なのでね。

こっちは問題ないと思います。ほぼ事前に練習した通りの問題が出て、きっちり回答した。これで評価B以下ということはないでしょう。

 

・・・ということで、今回は1勝1敗ってところでしょうな。1敗は倫理学基礎講読です。でもDまではいかないと信じたいです。Dだったらもう凹みすぎて目も当てられない。

 

自習室ではこんなチラシを配布されました。11月には地方スクーリングで札幌・大垣で講義開催されます。自分も大垣のコマに参加します。せっかくの機会なのでもちろん参加で回答。

哲学専攻で愛知にいる人、何人もいません。いままでこのブログをご覧になったことのある方に出会ったことがありませんが、今回こそ、あんたがあひるさんじゃない?と言われるんじゃないかな笑。

 

特に隠すつもりもないからそれはまあどうでもいいとして、在学中の方でも良し、卒業された方でも良し、学習仲間と呼べるような人に出会えるといいですね。卒論とか、卒業してどうするのかとか、いろいろ話したいことはありますので。

 

帰りがけに1冊本を買いました。11月のスクーリングは大垣の英語文学概説だけでなく、その翌週の東京スクーリング、西洋思想史Ⅱも受講予定。その思想史のほうで参考書籍として指定されていたもの。

ギリシャ三大悲劇詩人、ソフォクレスの『アンティゴネー』。初めて読むなぁ。非常に楽しみである。

 

ちなみに、講義はカントの『純粋理性批判』らしい。いいっすねぇ。日大通信入る直前に読んだのがまさに『純粋理性批判』でした。入学してからも、西洋思想史だったり演習だったり、ほんとプラトンとカントが登場しない話って無いですからね。

 

西洋思想史Ⅱの先生は前期の夜間スクーリングと同じ摩訶不思議な感じの先生です。この先生の語りはほんと面白いのでね。

 

残念なのは、東京でリアルでは開催しないっぽいところです。全日程全講座オンデマンドでやると書かれており。いやいやいや、便利なのはいいんだけれど、対面には対面の良さもあるんだよ。せっかく生でこの先生に会えると思ったのに残念だな。

 

家に帰ると、嫁が猛烈に断捨離をしておりました。そこで僕も疲れた体に鞭うって断捨離しました。本を84冊ブックオフへ。本棚がだいぶスッキリしました。哲学関連のウェイトがさらに増えて、本棚がさらに気持ち悪くなりました笑。

売却益3,885円、素晴らしい。これで4日くらいお昼ランチできるな。

 

最後に、学習状況と今後の予定をば。

11月にスクーリングで西洋思想史Ⅱは単位完成するでしょう。英語文学概説は大垣のスクーリングだけでなく後期メディア授業も選びました。ですので、よほどのことがなければ12月にはこちらも単位は完成する。

 

それ以外ですと、保健体育講義、哲学概論、宗教学概論、倫理学概論が残っている。保健体育講義は1通リポートを出せば試験を受けて単位取れるので、まず保健体育講義のリポートを出すのが足元のToDoになるでしょう。次回のかもしゅうは12月の頭。ここで保健体育講義の試験を受けるようにしたい。

 

哲学概論、宗教学概論、倫理学概論はメインディッシュみたいなものなので、しっかりやらないとな。これを1-3月にどれだけリポート出し切れるか、試験勉強できるかで、4月のかもしゅうの科目が決まってくるかと。

 

日本思想史Ⅰ・Ⅱはぶっちゃけ卒業には関係がありません。何かやるとしても来年度という感じです。

 

2023年も残り少なくなってきた。1日1日大事にしていきたいです。