昨日のBlogの続きです。

 

 

生命に関わる合併症についてです。

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ダイジェストにご説明します。どれも頻度は高くなく、万が一にしか起こらない合併症ですが非常に危険ですので、注意しながら全身麻酔を行います。

 

①肺塞栓症

いわゆるエコノミー症候群です。全身麻酔中、身体は全く動きません。

同じ姿勢を長時間続けると血栓(血液が固まる)ができて、それが肺の血管に詰まると症状です。

ちなみに脳に詰まると脳梗塞、心臓に詰まると心筋梗塞です。肺のリスクが一番高いです。

 

血栓は下肢に発生るることが多いので、対策として弾性ストッキング(圧着ストッキング)を着用して頂きます(術前に着用する場合と、全身麻酔がかかってから着用する場合がございます)。

 

ちなみに語源は「飛行機でエコノミークラスだと、長時間の間狭い椅子に座って同じ体勢を続ける→血栓ができる→飛行機を降りて歩いた時に血栓が肺に詰まる・・・」が語源です。身体の大きな方や肥満の方、血栓傾向にある方(術前の採血で血栓症が疑われた時は残念ながら、うめクリでは手術をお断りさせて頂きます)がなりやすい合併症です。

 

②喘息発作

文字通り喘息が出ることがあります。

元々喘息持ちの方は、常備薬をご持参頂きます。症状次第では手術をお断りさせて頂きます。

 

③薬剤アレルギー

全ての手術で起こりうるリスクです。

 

④気道確保困難・低酸素脳症

挿管に苦戦した状態です。顎が小さい方や肥満の方はリスクが高いです。

ビデオ喉頭鏡を用いる対策をしています。

 

⑤悪性高熱

麻酔で高熱となる症状です。原因不明です。ご家族などで同じ症状が出た方はリスクが高いです。

 

⑥脳梗塞・脳出血・心筋梗塞

全身麻酔で血圧の変動が強く出た場合に起こる可能性がございます。

 

⑦肺炎

誤嚥、つまり嘔吐した吐物が肺に移動したりすると起こります。ですので、術前の食事制限がございます。

 

⑧不整脈・心停止

多くのリスクが重なった時に起こりうる合併症です。

 

 

繰り返しますが、これらの合併症は頻度が高くありません。

通常、起こるものではありませんので、そこまで心配する必要はありませんが、我々医療者は対策を講じて万が一の対応できないといけません。

運悪く、これらの合併症が発生してしまった場合は、残念ながら手術は中止とすることが通常です。

いち早く全身麻酔を終了(ケースバイケースですが)し、大学病院など大きな病院に転送を依頼するかもしれません。

命あっての美容治療です。

 

怖がらせる内容とはなりますが、全身麻酔はこれらの合併症の対策をした上でないと行えません。

優秀な麻酔科医と看護師、連携の取れた受付スタッフがいないとできません。

 

 

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