私の考えでは『目元術後に軟膏は不要』です。
傷の治療には保湿が良いです。
ですので、傷口に軟膏を塗ることを推奨することがあります。
実際、私も形成外科時代は軟膏を推奨しておりました。眼瞼下垂術後の患者様に軟膏の塗り方を説明していました。
現在は逆の考えです。
少なくとも美容外科では逆だと思っています。
なぜか?!
傷の基本は保湿
そして
傷の基本は安静
傷を触ることは傷にとって良いことはありません。
軟膏を塗る行為は傷を触る行為です。
感覚的な話になりますが…
美容外科手術後の患者様は傷口を少しでもキレイにしようと必死に軟膏を塗られる方が多い印象があります。
つまり、必要以上に傷を触っている可能性があります。
『傷を繰り返し触るよりは乾燥する方が良い』
これがら私の考えです。
賛否両論あると思います。
必要最小限の軟膏塗布であれば、やはり軟膏を使った方が良いかもしれません。
患者様も人それぞれですので、統一化の意味も含め、軟膏は使わないように指示しております。
ただし!
二重切開の修正で、幅を狭くする手術である…
『吊り上げ法』
の場合は軟膏使用を指示しております。
https://ameblo.jp/cosmeticdoctor1/entry-12817830108.html
吊り上げ後は瞼が閉じられず、瞬きもできません。
つまり眼球が乾燥します。
眼球に良くないので、この場合のみ軟膏を使ってもらいます。
ただ、この場合は傷口ではなく…直接眼球に軟膏を垂らしてもらいます。
そして、現在使用している軟膏は
『タリビット眼軟膏』です。
以前は
『ネオメドロール軟膏』を使用しておりましたが、ステロイドの使用が良くないと眼科の専門の先生がご指導頂き(むしろステロイドが効いて良いと思っていましたが汗)、ステロイドなしの軟膏を使っております。