こんにちは。
「メタルギアⅤ グラウンド ゼロズ」終了後は、

「メタルギアソリッドⅤ ファントムペイン」をプレイ。
長らくプレイし続けたメタルギアシリーズもいよいよ最終章となりました。
オンライン対戦モードもあるので、どのあたりで終了か難しい所ですが、
とりあえずエピソードはすべてクリア。

「グラウンド ゼロズ」が序章編だった事もありゲームシステムはほぼそのまま継承。
マップはおよそ200倍に拡大。ストーリー共に全体的にスケールアップした感じですね。

今作では「ピースウォーカー」にあったベース基地育成が復活。
敵兵士を捕獲し仲間にする事で強力な武器・アイテムを開発できるようになります。
また、兵士を傭兵として戦争派遣する事で収入やアイテムを得る事も可能。

ベース基地は「ピースウォーカー」では遠景モデルでしか見られませんでしたが、
今作ではリアルモデルとなりゲーム内で基地を散策できるようになりました。

ゲームが進行して基地が大きくなるとかなり広大になります。
今作最大の特徴として挙げられる所が「バディシステム」。
シリーズでは毎回単独潜入が基本でしたが、
「ファントムペイン」からは1体だけ仲間として同行させる事ができるようになりました。
1体という事ですが、動物だったり、人だったり、ロボットだったりバリエーションは様々。

今回はエピソード方式でミッションが展開していきますが、
バディを替えてみると攻略方法も違ってくるので、
一度攻略したエピソードもバディを替えて再挑戦してみると
また違った面白さがあるかもしれません。

ワン子は結構有能なバディで後半活躍してもらいました。
ストーリーはエピソードごとに違ったミッションが提示されるので、
それをクリアするとムービーシーンが挿入されお話しが進行していきます。
メインストーリーのミッションでは広大なマップ上でも作戦範囲が決められるので、
ミッション遂行前に範囲外に出てしまうとミッション失敗となります。
メインストーリー以外にもサブミッションがあり、
こちらはマップ上に点在する小規模なミッションに挑戦。
サブミッションには作戦範囲は無く、自由に行動して作戦を遂行します。
ストーリー内容はやはり「グラウンド ゼロズ」の続きなので、
これをプレイしておかないと物語序盤の展開がよく分からないと思います。
ゲーム開始序盤は衝撃的な展開なので「グラウンド ゼロズ」はプレイ必須ですね。

以下はネタバレも含む内容となりますのでクローズしておきます。
今作で印象的だったのが、劇中の紅一点「クワイエット」。

「3」のEVAの如く、セクシー要素を一手に引き受けています。
毎回、男臭いお話しなので女性キャラは少な目な「メタルギア」ですが、
今回の物語ではほぼ唯一の女性キャラ。
訳があってセリフこそ少ないものの、乾いた物語に癒しを与えてくれます。
バディとして仲間となると、かなり頼れる存在となりますが、時には強敵として対決します。
特にエピソード40の再対決は本当に苦労しました。
4~5時間プレイしましたがクリアできず、
泣く泣く攻略サイトを見て、スモーク&暗視ゴーグルでなんとかクリア。
クワイエット編エンディングは寂しく思いましたが、
エピソード11を7回クリアして復帰してもらいました。
今作の悪玉「スカルフェイス」。

メタルギア史上最も残虐なキャラで極悪非道の限りを尽くします。
「グラウンド ゼロズ」からスカルフェイスとの対決を楽しみにしていましたが、
最後は意外とあっさり自滅・・・。
このあたり、もっとスネークと死闘を繰り広げて欲しかった。
タイトル表題となっている今回のメタルギアは「サへラントロプス」。

2章ラストは一撃死もあるのでクリアするのに苦労しました。
今作の物語は内容に賛否がありましたが・・・・う~んまぁ仕方ないでしょう。
パンフレットの煽り文句に「悪に堕ちる。復習の為に。」とありますが・・・
まず、悪に堕ちていない。 「悪に堕ちる」・・・なら、
やはりストーリー上で「何故アウターヘブンを作るまで至ったか?」をフォローすべき。
初代メタルギアにてビッグボスは武装国家アウターヘブンを蜂起しメタルギアを開発。
一度世界を恐怖に陥れています。
ビッグボスが「悪に堕ちる」と言う件はこのあたりからでしょうか。
しかし、今作だけではそれまでの経緯は結局分からず仕舞い。
悪に堕ちるどころか、スカルフェイスの策略を打ち砕き世界を救っています。

「復讐の為に。」はどうか?これも本作の内容からしてどうも違うような気がします。
「グラウンドゼロズ」にてパスやチコを殺され、
自らも罠にはまり基地や仲間を失ったビッグボスですが、
結局復讐を果たしたのはビッグボス本人ではなくファントムであるヴェノムスネークでした。
今作をプレイして一番違和感を感じたのはビッグボスの「怒り」。
これがイマイチ伝わって来なかった。
劇中もっとスカルフェイスに対しての「怒り」があってもいいのになぁ・・・
思ってプレイしていましたが、終わってみるとビッグボス本人でないというオチ。
「グラウンドゼロズ」であれだけ話を盛り上げておいて、
ビッグボス本人はバイクで逃避行はないですよね。
「怒り」が伝わらないと言えば当然の事なのですが・・・。
・・・なので、「悪に堕ちる。復習の為に。」の煽り文句は本作をプレイしてみると、
どうも的外れなイメージですね。

ゲーム内容は・・・これまた評価サイトでは賛否両論。
まず一つに、未完成感が至る所ににじみ出ています。
ビッグボスはどうしたの?イーライはどこへ?エメリッヒのその後は?
パスはなんだったの??・・・と、どうもスッキリしない終わり方。
イーライについては限定版特典に映像作品としてその後が語られますが、
こちらもなんと未完成で収録されています。
(通常版を購入しましたが、YOUTUBEで視聴できました。)

次に第2章の展開。
第1章が終わり、予告編では「これはスゴイ展開になりそうだ!」・・・と、
期待させつつ実際には過去ミッション再利用の連続。
「ピースウォーカー」の第5章を模したようで水増し感が半端ないです。
ストーリーが気になるのに一度クリアしたミッションなんてプレイしたくありません。
しかもムービーシーンも再利用なのでストーリーがつながらず、チグハグな展開になります。
「ファントムペイン」完成時に小島監督のコナミ退社騒動があったので、
やはり見切り発車で発売されたのでしょうか。
次回作があれば今作エンディングでも「有り」だと思いますが、
それが期待できない分、残念な思いが残ります。

何かとダメ出しな記事になってしまいましたが、
ゲーム的には色々とスゴイです。
グラフィックは国産ゲーム史上最高峰の域に達していると思いますし、
ゲームシステムも前作より自由度が大幅に増して攻略法もより多彩になりました。

画面がリアルなのでステルスで潜入している時は半端なく緊張感が高まりますし、
同じステージでもアイテムやバディ、ルートを替える事で、また違った面白さを体験できます。

ストーリーも小島監督お得意の大どんでん返しのストーリーで、
ラストのオチはなかなか衝撃的。あぁ、これで「6」があればなぁ・・・と悔やまれます。
シリーズの一つとしては良作ですが、最終章としては残念作と言った感想ですね。

今作を最後にメタルギアマラソン完走となりました。
途中で飽きてしまうんじゃないかと、あまり自信が無かったのですが、
毎回ストーリー的に次が気になる展開で
ソフトの封を切るのが楽しみで仕方ありませんでした。
MSX版「メタルギア」発売が1987年。 「Ⅴ」の発売が2014年。
その間約27年、毎回ハードの特性に合わせて制作されているので、
基本ステルスゲームですがそれぞれ個性豊かにゲーム性が変化しています。
一つのタイトルを通してゲームの進化を体験できたのも貴重でした。

最初は見下ろし型でスクロールもしないゲームが↑、
最後は広大なオープンワールドゲームになるとは・・・↓。
技術の進化ってスゴイですね。

「メタルギア」に関してもう一点スゴイなぁと思う所は、
過去作が現代機種によって随時復刻されている所。
本来ならば20年以上も前に発売されたソフトをプレイしようものなら、
レトロハードを用意したり、ソフトを探したりと大変な労力が必要となりますが、
「メタルギア」に関してはPS3、PS4を用意すればシリーズ全てプレイできますし、
ソフトの方も今の所は新品購入可能です。
これに関しては「メタルギア」と言う「サーガ(歴史物語)」において、
全編必要な一つの物語だったからこそ毎回復刻されているのだと思います。
もちろん、小島監督ならびにコナミの並々ならぬ開発努力も相まっての事でもあるでしょう。
それだけに「メタルギア」がここで終了してしまうのは本当に惜しい所。
「6」やMSX版のリメイクとかもプレイしてみたかったですね。

最後にシリーズを通して超個人的にランキングを付けて見たいと思います。
まずシナリオ。
☆1位 「メタルギア ソリッド」(PS)
☆2位 「メタルギア ソリッド4 ガンズ オブ パトリオット」(PS3)
☆3位 「メタルギア ソリッド3 スネークイーター サブシスタンス」(PS2・PS3)
やはりPSで発売されたソリッドシリーズ初代の物語は凄かった。
目まぐるしく変化するストーリーは衝撃的でした。
「4」の複線が回収されて行く集大成とも言えるストーリーもまさにお見事。
「3」は一本の映画を見るような個とした物語。
毎シリーズ前後のストーリーを把握せねば理解しにくいメタルギアですが、
「3」においては唯一単体の物語として楽しめる内容だと思います。
次にゲームシステム
☆1位 「メタルギア ソリッドⅤ ファントムペイン」(PS4)
☆2位 「メタルギア ソリッド3 スネークイーター サブシスタンス」(PS2・PS3)
☆3位 「メタルギア2 ソリッドスネーク」(MSX・PS2・PS3)
これはなんと言っても最新機種に軍配が上がります。
プレイしやすさでは一番とっつきやすいかと思います。
「3 サブシスタンス」はシリーズ問題点の視点の見づらさを解消した改革作品。
MSX版「2」はMSX版「1」のイマイチだったゲームシステムをより洗練させた始祖的作品。
アイテムを切り替えて攻略するシステムは最新作にも生き継いています。
次にインパクト(衝撃度)。
☆1位 「メタルギア ソリッドⅤ グラウンド ゼロズ」(PS4)
☆2位 「メタルギア ソリッドⅤ ファントムペイン」(PS3・PS4)
☆3位 「メタルギア ソリッド3 スネークイーター サブシスタンス」(PS2・PS3)
本来ならプロローグの衝撃度や、オープンワールドの完成度含め、
1位は「ファントムペイン」かな・・・と思いましたが、
ストーリー全体の流れや、「ファントムペイン」ほど広くありませんが、
フォトリアルなフリーマップのインパクトは「グラウンド ゼロズ」の方が衝撃的でした。
また、狭いながらも同じマップで多彩に遊べるゲーム内容は
非常によく考えて制作されていると思います。
「スネークイーター」の序章から本編につながる演出もインパクト大。
個性的なボスやEVAのお色気シーン等、衝撃度満載でしたね。
最後に総合評価。
☆1位 「メタルギア ソリッド」(PS)
☆2位 「メタルギア ソリッド3 スネークイーター サブシスタンス」(PS2・PS3)
☆3位 「メタルギア2 ソリッドスネーク」(MSX・PS2・PS3)
「Ⅴ」はPS4の最新技術でグラフィック・ゲームシステムでは1番ですが、
その辺りを取っ払って純粋に「TVゲームの面白さ」と考えると、
このランキングとなりました。
初代「ソリッド」はプレイした方とお話しすると、
コントローラーでマッサージとか、ケース裏側の無線コード、
拷問シーンでのボタン連打・・・等々、「あるある」で盛り上がれる楽しい作品。
シナリオ含め「ゲーム」としての完成度は神がかり的な出来であると思います。
「スネークイーター」のゲームシステムも完成度高し。
「2」でイマイチだった、3D空間におけるステルス操作を
リアルかつ楽しいものに昇華させました。
(ただし操作系に至っては「サブシスタンス版」限定の評価。)
ストーリーも起承転結がしっかりしており、
一つの作品として一番まとまっていると思います。
「メタルギア2」は初版MSX2発の作品ですが、なかなかどうして今プレイしても楽しいです。
「TVゲーム」としての面白さはファミコン感覚ですが、
近年のゲームには無い楽しさを見つけられる一本だと思います。
ムービーシーン無しの2Dドット絵で展開するストーリーを
脳内補完しながらプレイするのもまた一興ですし、
ヒントをメモしつつ、手書きでマッピングして行くのも面白いかもしれません。
少しメンドクサイ所が丁度心地良く、
久しく味わっていなかったレトロゲーム感を満喫できました。

メタルギアマラソンもようやくこれにて完走。
メタルギアシリーズ通して一貫したテーマ・・・冷戦、民族紛争、そして核兵器問題。
それらに史実とすり合わせながら練られたストーリーは膨大な資料研究や、
取材を重ねなければ創作できない賜物であると思います。
世界で小島監督が称賛される理由がここにあると認識させられる作品群でした。
半面、シリーズ全体として一つの物語として語られるので、
どれか一つでも欠けると把握しにくいストーリーでもあります。
シリーズを掻い摘んでプレイすのには不向きで、
そのあたり敷居が高い作品でもあるなと感じました。
これからプレイする方にはぜひ、
初版の「メタルギア」から順を追ってプレイする事を推奨します。

先日のE3にて小島監督の新作「DEATH STRANDING」が公開されました。

今回はPVのみでしたが小島作品独特の雰囲気がにじみ出ていますね。
メタルギアから解放された小島監督は何処へ向かうのか?・・・・期待しましょう。