PSWの国家資格を得るために避けて通れないもの、それが現場実習です。
平成24年度より実習時間の見直しが図られ、従来の180時間以上から210時間以上へ変更となりました。しかも、そのうち90時間以上を医療機関で実習しなければならない上、その他の福祉施設と合わせて機能の異なる2か所以上の施設で実習を行わなければなりません。
ちなみに1日の加算上限は8時間まで。1日必ず8時間の実習を行わなければならないわけではありません(4時間でも良い)が、いくら残業(時間超過)があったとしても8時間までしか算定できません。つまりは最低約27日間(内医療機関で約12日間)の実習が必要ということになります。
学校や実習先によって一度に行う実習の日数などに違いがあります。例えばA病院で14日間(約110時間)、B福祉施設で13日間(約100時間)行う人もいれば、A病院で12日間(約90時間)、B福祉施設で15日間(約120時間)行う人もいます。
また、すでに取得済みの資格によっては実習時間の一部が免除される場合もあるので、そのあたりも要確認です。
もちろん人によって感じ方はそれぞれですが、きっと実習は「つらい」と思うでしょう。……「こんな人が精神障害者になるなんて」とか「どうしてこの人は精神疾患を患わなければならなかったのか」とか、『社会の現状』につらさを覚える人。対象者と接している中でセクハラを受けたり、いきなり暴言を放たれたり、暴力を振るわれたりして『日常ではめったに経験しない』つらさを感じる人。何もすることがなくて、何をしていいのか分からなくてつらいと思う人。その基因は違えど様々に感じることがあるかもしれません。
私も、ずっとつらい思いをしていました。危うく実習中止になる寸前でした。私が悩んでいたのは自身の性格(クセ)です。それは「私も病気がちだから対象者の苦しみが分かる」という事ではなくて、私の性格を自覚した時に“それを否定されることへの恐怖”です。クセなんていうものは、今まで生きてきた中で形成されてきたものです。簡単には変え難いし、むしろそのクセこそが自分の強みであることも事実としてあったわけで。。。
このようにつらさ苦しさを味わってしまった時、必ず実習指導者から助言を仰いでください。自分にとって良き指導者に出会えれば、自分の中にあった“わだかまり”が形となって現れてきて、うまく付き合うことができるはずです。
結局こんな当たり前のことさえも、頭に入れながら実習を行うことはとても難しいことです。だからこそサポートしてくれる指導者や先輩は必要です。ただし楽をしようとしてジッと動かないでいると……まぁ、分かりますよね。
これから精神保健福祉士を目指す方も、これから実習に行く方も、大筋の実習要綱は掴めたでしょうか。。。実習で得られる財産は、全部つらさから出ずるものだと思いますよ。
以上、上半期の実習を経験して私が感じたことでしたっ

追記:対象者の気持ちが分かるなんて思うことは、驕り以外の何でもありません。たかが12日間で対象者の気持ちを把握できたら、そもそも実習に行く必要はありませんからね
