彼は定期的に鬱になる日がある。
裁判の準備中である。
以前書いたが、直前にならないと準備しないため、3徹くらいして資料をつくる彼。
そうなると寝てないからさらに鬱が加速する。
結婚なんか俺にはする資格がない、幸せにできる自信がない、あと10年生きれればいい、長期的な目線が持てない、今までの思い出だけで生きて行ける、君がいなくても、今は死のうとは思わない。もうきみと俺は対等じゃない、どこまで言っても被害者と加害者で、うんぬん、俺は自分がやりたい事がない、君が考えろと言うなら考えるし、君がしねと言うなら死ぬし、別れたいというなら別れる、かんぬん。
昔は結婚式あげたい、婚姻届出すときはどうだとか考えてたが、婚姻届も適当に出せばいいと思っている、俺のせいで迷惑をかけている、ごめんね幸せにできなくて。君には普通の結婚をさせてあげたかった、とかまあいろいろ言われた。
落ち窪んだ目とクマの濃いげっそりとした顔でつらつら言われ、私は深い失望とともに、もうどうしたらいいかわからなくなる。
彼は痩せてしまった。
精神に異常をきたし、人と話すとびっしょりと汗をかくという。
なんでこんな事になったかな。私たちはどこで間違えたんだろう。
鬱モードに入ったきっかけは私の一言だ。
お金使いの荒い、借金まみれの友人に説教したと言うので、あなたは人の事説教できる立場じゃないでしょ、わかってる?と私が言った事でスイッチが入っちまった。
彼がこう言う状況なので、これから私は発する言葉にも気をつかう事になるだろう。
被害者である私が加害者に気をつかうのだ。
私達はいろいろおかしいが、またおかしい事が一つ増えた。まあそれはもう瑣末な事だ。1つも2つもかわらん。私も強くならなければならない。
翌日京都に行く予定だったが、彼は辞めようと言う。しかし私は気分転換になると思い、決行した。彼は3徹夜後だ、大丈夫なんだろうか、って言うか。キャンセルして休ませるべきだったとも思うが、ゆっくり旅行できればいいかな、と思い決行した。
しかし基本的に旅行はきっちりスケジュールたてるので、早歩きではい次はい次って感じ忙しなかった。早く寝たいといえば早くホテルに帰るが、また今度は違うスイッチが入ってしまい、祇園のバーを梯子し、飲食店をはしご、
翌朝は4時に起きてお寺に説法を聞きに行くと言う。私の方が体力不足で必死に着いていく形になった。
眠すぎてお経は頭に入らない、と言うか何いってるかわかんね。神も仏も信じてないような我々が観光客丸出しでこんなところにいていいんだろうか。眠い。
次のお経は睡眠章と言うらしい。何故に‥眠い。
ガチ信者の方が多いので、船を漕ぐようなのも失礼かなと思い耐えた。しかし眠い。