ここで(中学生でもわかる)簡単な問題です。
A×B=X
という方程式があるとき、右辺Xの値を小さくするにはどうすればいい?
もちろん、左辺のAまたはB(あるいは双方)の値を小さくすればよい。
この計算式は、議員(地方、国会)にかかる経費を表したもの。
A(人数)×B(1人当たりの経費)
を指します。
つまり、議員にかかる経費を減らすには、「A×B」を小さくすればよいわけです。
どうやら誕生することになりそうな自民+維新の
「連立烏合政権」
は、上記計算式の「A」を減らすことで「X」を小さくすることに合意したようです。
これについて、各局のキャスターやコメンテーターが好き勝手述べていますが、私に言わせれば、
どいつもこいつも思慮が浅い!
浅すぎる!!
ここはひとつ、民主主義の原点に戻ってみましょう。
民主主義の大原則が
最大多数の意思を反映する(多数決)
にあるなら、あらゆる議題に
全有権者が直接投票できる
ことが本来の理想であるはずです。
でも、肥大化した社会では物理的に不可能。
数千万人が議題の一つ一つに投票し、それをいちいち集計するなんて、あまりに非効率で非現実的。時間と金がいくらあっても足りません。
そこで、我が国では、議員という「代表者・代弁者」を選ぶことで、「間接民主主義」を採用しているのです。
ところが!
なんと「高度IT社会」の到来で、
全有権者による直接投票
が、ただの夢物語にとどまらず、実現可能性が生まれてきました。
「ネット投票」を望む声が増えてきたのは、技術的にクリアできる未来が見えてきたからです。
とはいえ、実際には、セキュリティやデジタルデバイドの問題もあり、たやすく「明日から施行」とはいきません。
もとい。
繰り返しますが、民主主義の基本は
できるだけ多くの有権者の意見を反映する
ことにあります。
だとすれば、現在の「少数の議員による間接民主主義」から「全有権者による直接民主主義」に近づけていくことが、
政治の進化・進歩
と言えます。
自民・維新の「連立烏合政権」が向かっているのは、それとは真逆の方向です。
政治の退化・後退
以外の何物でありません。
少人数による寡頭政治は、いずれ必ず「独裁主義」にたどり着きます。
私が知る限り、こうした「民主主義の原理原則」という視点から発言しているキャスター、コメンテーターは、一人もいません(もしいたらごめんなさい)。
いまだに、「議員数を減らせば経費を削れる」と誤解している人間がいかに多いことか。
それこそメディアの嘘に騙されているだけです。
ここではっきりと断言します。
議員をいくら減らしても、経費は一円たりとて削減できません!!!
なぜか?
早晩、「議員数が減って議員一人当たりの仕事量が増えたから、定数削減で削った分の経費をみんなで山分けしましょう」と言い出すからです。
実際、地方議会では、すでにその流れが定着しています。
冒頭の計算式に戻りましょう。
A(人数)×B(経費)
の「A」を減らせば減らすほど「B」が増えていくので、けっきょく合計「X」はずっと変わらなくなるのです。
ここで「逆転の発想」が必要です。
「A」を増やし、「B」を減らすというやり方です。
議員数を増やすことは、「できる限り多くの有権者の意思を反映させる」という「民主主義の原理原則」にかなうもの。
これこそが「政治の進化」です。
そのぶん経費を減らせば、たとえ総額は変わらなくても、政治の中身がよりソフィスティケート(洗練)されたものになるのです。
付け加えると、議員数を大幅に増やすことで普通の人も立候補しやすくなり、政治がぐっと身近になります。その結果、投票率は確実に上がります。
こういう話をすると、どの議員も判で押したように
「政治には金がかかる」
「秘書を雇うのに金が要る」
と口をそろえます。
でも、これにも有効な解決策がちゃんとあります。
それは、
企業・団体献金の禁止とセット
にすることです。
献金を禁止したら、ますます金に困っちゃうじゃん!
ブッブー! はずれ!
もっと広い視野を持ちましょうね。
支持する議員への支援は、必ずしも金銭だけに限りません。
もしある企業が特定の候補者を支援したいなら、「金銭」ではなく、代わりに「労働力」を提供すればいいのです。
自社の社員を「秘書」として、当該議員の事務所で働かせればよい。その「秘書社員」の給与は、当然ながら会社持ち。今まで企業献金していたぶんを充てるだけ。
議員にバリバリ働いてほしければ、自社の中でも特に有能な社員を割り当てればよいし、有能な社員をそんなことに使いたくないと無能社員を充てれば、当該議員もろくすっぽ仕事ができなくなります。
また、調子に乗った世襲議員などが秘書にパワハラ的言動を繰り返せば、肝腎の労働力が次々と去っていき、痛い目を見ることになるでしょう。
これまでは後ろ盾のなかった市民代表の議員も、手弁当のボランティアが手足となって動いてくれれば、ベテラン議員以上の働きが期待できます。
真に善良な議員であれば、優良なスタッフがついてくれるに違いありません。
どうですか?
少なくとも今の「ヤミ献金」ばかりの政治より、はるかに透明性がアップすることは保証します。
まあ、細かい点は、もっといろいろ考えなければなりませんが、「民主主義の進化」という点では、この方向こそが「正解」であると自負しています。
まとめると
・議員数を減らすのではなく増やすべき
・企業・団体献金を全面禁止にし人的支援の形にする
この2点が、今の日本の政治に強く求められているものです。

