これは昨年の夏ごろに公開になった映画のタイトルです。
日本でもDVDになってるといいなぁと思うんですが、とってもお勧めの映画です。
アメリカの食品業界の横暴、違法移民の悲惨な労働環境、食品の安全性をテーマにしたドキュメンタリー映画で、食に携わる職業についてる者としてはかなり興味深い話でした。
この映画のプロデューサーの一人の"Eric Schlosser"という人は、以前に「Fast Food Nation」というやはりアメリカの食品業界を扱った本を書き、更に映画にもなりました。こちらの映画は、精肉業界で働く違法移民の労働環境にフォーカスしたドラマになっています。興味深い映画ですが、食品自体にはあまり焦点をあてていません。
アメリカの精肉業界は現在、片手で数えられる程度の大企業によって独占されています。
鶏、豚、牛は閉め切られた建物の中ひしめき合い、一度も外に出ることなくと殺されていきます。
成長ホルモンを打たれ、胸肉が異常に大きくなった鶏などは自分の足で立って歩くこともできません。
決して健康とはいえない食品がスーパーには並び、さまざまな加工食品にも使われています。
精肉業界だけでなく、大豆業界もやはり大企業に独占されています。
大豆農家はその企業が開発した大豆の種を購入することを迫られます。
それを断った場合、農家はブラックリストに載せられ、その企業が抜き打ちで農家の大豆のDNA検査をします。
もしそこで企業の大豆が混ざっていた場合、その農家は種を無断で使用したとして裁判をおこされ、無実を証明できない限り、最悪の場合、というより多くのケースで農家を続けていけなくなってしまうんです。
しかし植物の種というのは、当たり前のように風で飛んでいきます。
裁判を起こされた農家というのは、種を盗んだわけではなく、たまたま飛んできた種が混じってしまったケースが多いのです。
こうした大企業の横暴を描いている一方で、昔ながらの方法で家畜を放牧し、運動させ、草を食べさせ健康な肉を生産している農家もあります。大量生産はせず、彼らの考えに賛同した人だけが買っていくという方法をとっています。
安いからだけで食品を選ぶのではなく、オーガニックを見直そう、自分の地域で生産されている食品を購入するようにしよう、もっと食品の安全性、質を見直そう、というメッセージが映画の最後に繰り返されています。日本の現状はまったく同じではないにしろ、類似する部分はあると思います。食品の産地の偽装、食中毒、そういった問題は日本でも起きていますよね。
この映画で強調しているオーガニック食品。私は必ずしも賛同はできない部分があるんです。もちろんオーガニックの食品は健康に良いんですが、その食品が本当にオーガニックとして生産されているのかという疑問は以前から聞かれています。また遠い土地で生産され、何日もかけて輸送されてきた高価なオーガニック野菜を少しだけ食べるのと、自分の地域で生産された新鮮な、でもオーガニックでない安価な野菜をたくさん食べるのでは、どちらが健康にいいのか。これはやはり、その地域で生産された野菜をたくさん食べる方が健康にも、家計にも良いはずなんです。
そして栄養士として私が思っていること。この映画を観てベジタリアンになるってことはしてほしくないなぁと思うんです。もちろんお肉や魚が嫌いでベジタリアンになるということには何の異論もないんですが、人間は本来、肉も魚も食生活の中に入っていたんです。そして最近は、食べすぎによる生活習慣病や、今回の映画で取り上げられた大企業の弊害が生まれてきたんです。でも一人ひとりが必要以上に食べなければ、大量生産の必要がないんじゃないかと私は思っています。
この映画の後にはいろいろと議論の分かれるところもあるとは思いますが、それでも食について考える良い機会になると思います。お勧めですよ~~♪
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